WRC RALLY SWEDEN 2023 DAY3

WRC RALLY SWEDEN 2023 DAY3

ラリー・スウェーデンの競技最終日は、ウーメオーの北側とウーメオー市街地近くの特設ステージで3本のステージを走行。その合計距離は63.04kmでした。ステージ周辺の天気は概ね曇りで、気温は日中4度前後まで上昇。オープニングのSS16「バスタービック1」は朝7時過ぎスタートと、日が昇る前の走行となりました。

前日を首位で終了したPumaでのFIA世界ラリー選手権参戦が2度目となるタナクは、ラリー・スウェーデンで2勝目を挙げ、2017年以来M-Sportでの初優勝を達成しました。

エストニア出身の2人は、最終パワーステージで2ポイントを追加して歴史的な勝利を収め、ドライバーズとコ・ドライバーズの両選手権でリードしています。

M-Sportチームにとっての夢の勝利は、週末を通してトップ争いに絡んで一度も総合2位以下に落ちることなく、驚異的なパフォーマンスの結果もたらされたものです。

金曜日の朝にラリーでトップに立ったタナクは、トリッキーなステージ、特に2回目の峠で新車の操作方法を学びながらも、決してその姿勢を崩すことはありませんでした。その才能を発揮し、SS7でフォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1のステアリングを握り、午後のループで切り立った路面にも負けず、初のステージ優勝を飾りました。

土曜日はブリーンに2.6秒の差をつけ、チームは固唾を呑んで見守ることになりました。SS14でタナクはブリーンに14秒近い差をつける猛チャージを見せたが、ステージ終盤にパンクに見舞われ、完璧な走りができませんでした。

日曜日の朝、タナクはリードを11.6秒まで広げ、そのままパワーステージに突入し、M-Sportチームが優勝を果たしました。

再結成後2戦目となるタナクの優勝は、チームに特別な勝利をもたらした。この週末のタナクの活躍は、彼自身の才能だけでなく、フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1のパワーと実力を物語っています。

Ott Tänak

“なかなかどうして、なかなかどうして。このラリーに参加したとき、僕たちは何が起こるかわからなかった。しかし、平均ペースを高く保ち、他のライダーと並んだことに満足している。

チームとして、悪いステージがないように、そしてどこかでタイムを落とさないようにすることが重要だった。スウェーデンは独特で、1年に1回しかラリーをしていない。メキシコも同じで、道路が開通したことは大きなアドバンテージになるはずです。チャンピオンシップのスタートとしては、おそらく予想以上だったと思う。これからもっとペースを上げていくつもりだ。”

またクレイグ・ブリーンとジェームズ・フルトンは、チームメイトのティエリー・ヌービルとマルテイン・ウィダゲを抑えて2位となり、初の表彰台を獲得、3位には開幕戦でいち早くコースインしたベルギー人クルーが入賞。この結果、ヌービルはHyundai Motorsportで50回目のWRC表彰台を獲得し、チームとして10回目の選手権シーズンとなりました。

WRC次戦は、3月16日から19日にかけて開催される、第3戦「ラリー・メキシコ」です。2020年大会以来の開催となるこのラリーは、今シーズン最初のグラベルイベントであり、以前と変わらずメキシコ中央高地の都市レオンにサービスパークが置かれます。レオン周辺に設定されるステージは全体的に標高が高く、最高地点は2,747mに達するなど空気が薄い状態での走行となるため、エンジンのパワーダウンをいかに抑えるかが重要なポイントになります。また、気温も摂氏30度前後と高く、ドライバーだけでなく、エンジンに関しても非常に厳しい1戦として知られています。 

Final Overall Classification – Rally Sweden

 
2023 FIA World Rally Championship for Manufacturers’ Standings
After round 2
 

 
 
2023 FIA World Rally Championship for Drivers’ Standings 
After round 2