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WRC Croatia Rally 2022 Day 3

クロアチア・ラリーの最終日は、サービスパークの北側エリアで2本のステージを各2回走行。4本のステージの合計距離は54.48kmでした。最終日は日中のサービスの設定がなく、早朝サービスパークを出る際に選択したタイヤで全ステージを走らなくてはなりませんでした。そのため、選手とチームは数時間後の天気や路面コンディションも予想してタイヤを選ぶ必要がありました。 

最終日はロバンペラと、ロバンペラを追うタナクの白熱したバトルが展開されました。

デイ1終了時点で、首位ロバンペラは総合2位のオィット・タナックに対し1分23.3秒差を築いていましたが、タイヤのダメージにより差は一気に縮まり、デイ2を終えてのタイム差は19.9秒でした。 そして最終日、タナックはロバンペラと異なるタイヤを選び、ドライ用のソフトタイヤ4本と、雨用のウェットタイヤ2本で最終日に臨みました。ロバンペラはデイ3オープニングのSS17でセカンドベストタイムを記録するなど好調を保ち、最初の2本のステージを終えて28.4秒差を築きました。

ところが、再走ステージの1本目、SS19で予想外ともいえる雨が降り、ハードタイヤとウェットタイヤを組み合わせて走行したロバンペラはグリップ不足によりタイムが伸びず、濡れた路面により合ったソフトタイヤとウェットタイヤの組み合わせでベストタイムを刻んだタナックから、29.8秒も遅れてステージをフィニッシュ。その結果、最終ステージのSS20を前に順位が入れ替わり、首位タナックをロバンペラが1.4秒差で追う展開となりました。

しかし、最終ステージでロバンペラは渾身のアタックによりベストタイムを記録。2番手タイムのタナックよりも5.6秒速いベストタイムを刻み、逆転で優勝を飾りました。ロバンペラにとってはキャリア4勝目となり、ターマックラリーでの初優勝となりました。

Kalle Rovanperä

“今までで最高の勝利だと思います。この週末は本当にタフで、コンディションは非常に厳しく、誰もが何かしら問題を抱え、危ないシーンに遭遇したはずです。そして、自分にとっては今日も非常に困難な一日でした。天気があのように悪化してしまったので、優勝するのはかなり難しいように感じていました。実際、雨の中で多くタイムを失いましたし、最終ステージも泥が多く出ていたため、あまりいいタイヤ選択だとは思えませんでした。それでも、覚悟を決めて行くしかないとハードに攻めたところ、とてもいいタイムが出ました。この先は、出走順トップで難しいグラベルラリーに臨むことになり、それは自分にとって新たなる経験ですが、ここまでのところペースはとても良く、全てが上手く進んでいるので満足しています。 “

Ott Tänak

“金曜日の夕方にいた場所に比べれば、今日の結果は悪くなかった。むしろ、あの時点で予想していたよりも期待できるものだった。他のライダーと直接競い合うようなペースはなかったが、タイヤチョイスが巧みで、それがうまくいった。他のライダーと比べても、僕たちは常に適切なタイミングで適切なタイヤを履いていた。最終的にカレは、僕らに欠けていたパフォーマンスを発揮してくれたので、これからはそこにフォーカスしていかなければならない。次のラリーではどうなるか。次はグラベルに行くが、これもまたまったく新しいトピックになるだろう。”

Thierry Neuville

“3位という結果には満足している。2分間のタイムペナルティーもあり、トラブルのない週末にはほど遠かった。スポーツ面ではチャレンジングなイベントだったが、ドライビング面では楽しめた。クルマのフィーリングはいいし、道もきれいだし、楽しかった。問題があったにもかかわらず、我々は決してあきらめなかった。懸命に戦い、最終的には2勝3敗という結果で報われ、マニュファクチャラーズ選手権に向けた強力なポイントも獲得できた。ペースも良くなったし、クルマの乗り心地も良くなったし、また一歩前進できたと思う。まだまだこれからだと思うので、今後のイベントに向けてより良いポジションを確保できるよう、改善を続けていかなければならない。”

WRC次戦は、5月19日から22日にかけてポルトガル北部のマトジニョスを中心に開催される、第4戦「ラリー・ポルトガル」です。ポルトガルは今シーズン最初のグラベルラリーであり、ハイブリッドラリーカーのRally1にとって、初めて挑むグラベルラリーとなります。ステージを1回目に走行する際は路面は砂に覆われていますが、2回目の走行では砂が掃けて下から石が現れ、轍も刻まれるなど、路面コンディションが大きく変化するのが特徴です。

Final Overall Classification –Croatia Rally
1 K. Rovanperä J. Halttunen Toyota GR Yaris Rally1 2:48:21.5
2 O. Tänak M. Järveoja Hyundai i20 N Rally1 +4.3
3 T. Neuville M. Wydaeghe Hyundai i20 N Rally1 +2:21.0