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WRC Central European Rally 2023 Day 1

前日にチェコの首都プラハでスタートしたセントラル・ヨーロピアン・ラリーは、チェコ国内が戦いの場に。パッサウのサービスパークから国境を越えてチェコに入り、3本のステージをタイヤフィッティングゾーンを挟んで各2回走行する、6本合計121.80kmのステージが行なわれました。

金曜日は夜中から雨が降り続き、午前中のステージは全体的にウエットコンディションに。濡れて非常に滑りやすくなった路面にクルーは苦戦。

午後の再走ステージは、雨こそ一時的に止みましたが路面は全体的にウエットのまま。路肩から掻き出された泥などにより路面コンディションはさらに悪化しました。

その金曜日の厳しいコンディションをものともせず、カッレ・ロバンペラは、ティエリー・ヌービルに36.4秒のリードを築きました。

スタート直後、ポイントリーダーのロバンペラは、スタートポジションのおかげで汚れの少ない路面をフルに活用。午前中に行われた3つの超スリッピーなスピードテストをすべて制し、29.2秒差で中盤のタイヤフィッティングゾーンに到達しました。

トヨタGRヤリスの午前中のパフォーマンスは、決してまぐれではありませんでした。午後に繰り返されたループでも、彼の優位は続き、全ドライバーにとってより安定したコンディションのなか、さらに差を広げる事に最高しました。

チームメイトのエルフィン・エバンス(総合3位に47.2秒差)が驚異的な逆転劇を見せなければ、ロバンペラはこの最終日に2年連続のWRCタイトルが確定します。

Kalle Rovanperä

「今日は、特に午前中の最初の2本のステージがとてつもなく厳しいコンディションでした。雨が大量に降って多くの水溜まりができ、出走順がトップだったにも関わらず、既に路面は泥でかなり汚れていました。大きなチャレンジでしたが、それでもいいタイムを出すことができました。午後になると路面はさらに泥だらけになり、コンディションはイコールに近づいたと思います。安全のためにペースを少し落としましたが、それでもループの2本目のステージでは他のドライバーとの差を拡げることができたので、満足しています。明日は出走順がラリー1の中で最後になるので、もし再びウェットコンディションになったら大きなチャレンジになるでしょう。集中力を切らさず、ミスをしないように走らなければなりません。」

Elfyn Evans

「夜中から朝にかけて雨がかなり降ったので、ステージはフルウェットの難しいコンディションになりました。また、大量の泥が路肩から路面に流れ出ていたので、グリップレベルの変化を見極めるのは簡単ではありませんでした。午後の再走ステージでも泥は多く、コンディションが変わりやすかったのでとにかく大変でした。路面が少し乾いてくるとタイヤの動きが大きくなり、さらに難しくなりました。そして、最後のステージでは再び霧雨が少し降ってきました。今晩の自分たちの順位は本当に望んでいたものではありませんが、今日のカッレの走りは素晴らしく、彼のスピードには対抗できませんでした。タイム差はかなり大きいですが、引き続きベストを尽くして戦います。このようなラリーでは誰に何が起きるかわからないので、戦い続けなくてはなりません。」


ヌービルは木曜日のスーパースペシャルステージを終えてトップに立ちましたが、金曜日の朝にはマシンのセットアップに苦戦して3位に後退。i20 N Rally1はサスペンション・スプリングがもう少し柔らかければ良かった所、ループ間のサービス・ストップがなく、変更が不可能でした。

それでもエバンスにプレッシャーをかけ続け、最終ステージでエバンスをオーバーテイクして2位に浮上すると、10.8秒差でチェッカーを受けました。

Mスポーツ・フォード・プーマのオット・タナックもマシンのハンドリングに違和感を覚え、エバンスから43.2秒差の4位に終わったが、5位のトヨタ・ドライバー、勝田貴元には56.4秒差をつけました。

ミュンヘンを拠点とするフランス人ドライバー、セバスチャン・オジェの “ホーム “ラリー優勝への望みは、この日の序盤で崩れ去った。オープニングのSS3でホイールにダメージを負い40秒程度タイムロス。そのため総合10位に順位を下げましたが、テーム・スニネンに3.2秒差の6位でゴール。

SS5で同胞のエサペッカ・ラッピが総合3位から大クラッシュを喫したため、ヌービル以外にヒュンダイのドライバーはスニネンしか残っていなかった。このクルマで初めてのアスファルトラリーをスタートしたフィンランド人ドライバーは、プーマの若手ドライバー、グレゴワール・ミュンスターを抑えて総合7位となった。

また、ピエール-ルイ・ルベはSS8でコースオフしホイールダメージを負い、5分以上の遅れを喫した。


日本から参加の福永修選手は、トップから20:49.8差の総合42位ですが、クラッシュしてしまった模様。


#37の車両は、車検証偽造の疑いが見つかり、SS2の後チェコとドイツの国境で止められ、ラリーからリタイヤとなっています。


10月28日(土)は、パッサウのサービスパークを中心に午前中はオーストリアで2本、ドイツで1本のステージが行われます。ミッドデイサービスを経て午後はその3本のステージを再走。6本のステージの合計距離は109.50km、リエゾンを含めた一日の総走行距離は571.68kmとなります。

1 Kalle Rovanperä/Jonne Halttunen (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) 1h13m05.1s
2 Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +36.4s
3 Elfyn Evans/Scott Martin (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) +47.2s
4 Ott Tänak/Martin Järveoja (Ford Puma Rally1 HYBRID) +1m30.4s
5 Takamoto Katsuta/Aaron Johnston (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) +2m26.8s
6 Sébastien Ogier/Vincent Landais (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) +2m35.9s
7 Teemu Suninen/Mikko Markkula (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +2m39.1s
8 Grégoire Munster/Louis Louka (Ford Puma Rally1 HYBRID) +2m59.1s
9 Emil Lindholm/Reeta Hämäläinen (Hyundai i20 Rally2) +5m36.3s
10 Erik Cais/Daniel Trunkát (Škoda Fabia RS Rally2) +5m51.2s