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WRC Rally Estonia 2021 DAY1

昨年WRCとして初めて開催されたラリー・エストニアは、素晴らしいステージとイベントオーガナイズの良さが高く評価され、今シーズンもWRCのシリーズ入りを果たしました。エストニアのステージはその多くがハイスピードなグラベル(未舗装路)ですが、今年は低速コーナーが続くテクニカルなセクションも増え、走行距離も延びたこともあり、より一層総合的な力が求められるラリーになりました。 

5日の木曜日は午前9時過ぎからシェイクダウンが行なわれ、チームと選手はラリー本番に向けてクルマの最終確認と調整を行いました。その後、セレモニアルスタートに続き、夜8時38分からエストニア国立博物館の敷地に設けられたサービスパークのすぐ近くで、全長1.64kmのスーパーSS「タルトゥ1」がスタート。路面はルーズグラベルが多く非常に滑りやすいコンディションで、出走順が早いドライバーたちは厳しい条件での走行になりました。

金曜日の朝から本格的な戦いがスタート。4本のグラベル(未舗装路)ステージを各2回走行し、その合計距離は128.24kmでした。タルトゥ周辺は日中気温が30度前後に上昇し、ステージは概ねドライコンディションでしたが、午後は一時的に降雨がありました。 

木曜日のスーパーSSで首位に立ったロバンペラは、デイ2でも好調を維持。オープニングのSS2は3番手タイムで総合3位に後退しましたが、続くSS3でベストタイムを記録して順位をひとつ上げ、SS4でもベストタイムを刻み首位に浮上。最終的には1日に6本のベストタイムを記録し、総合2位との差を8.5秒に拡げて1日を終えました。 

Kalle Rovanperä “今日は本当にいい1日でした。とにかくハードにプッシュし続け、常に限界ギリギリの走りでした。朝の最初のステージは少し慎重にスタートしましたが、その後は感覚を研ぎ澄まし、速く走り続けようとしました。とてもいい戦いができたと思いますし、楽しむこともできました。ライバルとのタイム差はまだ非常に小さく、明日も激しい戦いが続くと思います。フィーリングは全体的にいいのですが、ステージの2回目の走行では、今日の午後よりもグリップレベルを高められるように、セットアップを少し見直したいと思います。 “

エストニアのオット・タナックとマーティン・ヤルヴェオヤは、ホームラリーで好調なスタートを切り、SS2終了時点では首位に立ちましたが、SS4でダブルパンクを喫してリタイアしでしまいました。

Ott Tanak “残念ながら、今日のラリーでは、カネピステージで2つのパンクをしてしまい、リタイアを余儀なくされました。前の走行ですでに1つのパンクが発生しており、時間と順位を失っていましたが、SS4の最初からコーナーで大きくはみ出してしまい、基本的にはフィールドに入ってしまいました。その間に2本のタイヤを失ってしまい、スペアがない状態では続行できませんでした。チームは、明日も続けられるようにマシンを準備してくれるだろう。”

勝田貴元は、SS4終了時点で総合3位につけていました。しかし、大きなジャンプが多くあったSS4で、着地の際にコ・ドライバーのダニエル・バリットが首に痛みを感じたため、大事をとりリエゾン(移動区間)で競技を中止。バリットはその後病院で検査を受け、骨折等の怪我はないと診断されましたが、安静にすることをアドバイスされたため、勝田とバリットは今大会からのリタイアを決断しました。 

デイ2は、今年新たに設けられた4本のステージを、日中のサービスを挟んで各2回走行。1日の最後には、木曜日のオープニングステージでも走ったスーパーSSを走行します。9本のSSの合計距離は132.18kmと4日間で最長。リエゾンも含めた1日の総走行距離は561.31kmとなっています。 

End of day one
1 Kalle Rovanperä/Jonne Halttunen (Toyota Yaris WRC) 1h06m54.4s
2 Craig Breen/Paul Nagle (Hyundai i20 Coupe WRC) +8.5s
3 Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe (Hyundai i20 Coupe WRC) +53.4s
4 Sébastien Ogier/Julien Ingrassia (Toyota Yaris WRC) +59.4s
5 Elfyn Evans/Scott Martin (Toyota Yaris WRC) +1m15.1s
6 Teemu Suninen/Mikko Markkula (Ford Fiesta WRC) +3m14.9s
7 Pierre-Louis Loubet/Florian Haut-Labourdette (Hyundai i20 Coupe WRC) +3m21.5s
8 Alexey Lukyanuk/Yaroslav Fedorov (Škoda Fabia Rally2 evo) +3m45.0s
9 Andreas Mikkelsen/Ola Fløene (Škoda Fabia Rally2 evo) +4m04.9s
10 Emil Lindholm/Reeta Hämäläinen (Škoda Fabia Rally2 evo) +4m29.6s