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WRC 第13戦 ラリージャパン 2023 プレビュー

ラリージャパンは、2004年から2010年にかけて北海道でグラベル(未舗装路)ラリーとして6回行われ、昨年12年ぶりにWRCのカレンダーに復帰しました。開催地は愛知県および岐阜県へと移り、ステージの路面はターマック(舗装路)に変わるなど、完全な新イベントとして行われました。

中部地方開催2年目となる今年も全体的なフォーマットに大きな変更はなく、サービスパークは昨年同様、愛知県豊田市の「トヨタスタジアム」に、ステージは愛知県と岐阜県に設定されます。ステージは大部分が昨年大会と重なっていますが、一部異なる区間もあります。また、新たにトヨタスタジアムのグラウンドで2台同時スタートのスーパーSSが3本設定され、岡崎市の岡崎中央総合公園でもスーパーSSが2本行われます。

スーパーSSのステージを除くと、ラリージャパンのステージは山岳地帯が大部分を占め、道幅が狭く、ツイスティなコーナーが連続する非常にテクニカルなコースといえます。しかし、道幅が広く緩やかな中高速コーナーが続くセクションもあるため、選手はスピードとリズムの変化に上手く対応しなければなりません。11月の山岳地帯は特に早朝気温が非常に低くなるため、路面温度がなかなか上がらず、タイヤをしっかりと発熱させて走らなければ十分なグリップを得ることができません。また、昨年大会のように雨が降ると路面は非常に滑りやすくなり、かなりトリッキーなコンディションとなります。

路面が一定していないため滑りやすく、森林地帯では落ち葉が堆積して滑りやすくなっています。このため、さまざまなステージで予測不可能な事が発生します。

ラリーは16日(木)の午前9時過ぎから豊田市の「鞍ケ池公園」でシェイクダウンが行われ、その後夕方からデイ1として競技がスタート。「トヨタスタジアムSSS1」が行われます。

山岳地帯を舞台とする本格的なステージは17日(金)のデイ2から始まり、愛知県の豊田市および設楽町で「イセガミ・トンネル」、「イナブ・ダム」、「シタラ・タウン」という昨年も走行した3本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行します。「イセガミ・トンネル」に代表される狭いトンネルは、ラリージャパンの特徴であり、ドライバーには正確さとペースが要求されます。一日の最後には「トヨタスタジアムSSS2」が行われ、7本のSSの合計距離は133.26km。全SSの走行距離の4割以上の長距離を一日で走ることになります。なお、シタラ・タウンに関してはステージ終盤のセションが昨年から大きく変わっています。

18(土)のデイ3は、愛知県の豊田市、岡崎市、新城市で「ヌカタ・フォレスト」「レイク・ミカワコ」「オカザキ・シティSSS」「シンシロ・シティ」「トヨタ・スタジアムSSS3」という5ステージ、8本合計84.68kmを走行。そのうちSS15シンシロ・シティと、SS16トヨタスタジアムSSS3は1本だけの走行となります。

最終日となる19(日)のデイ3は愛知県と岐阜県が舞台となり、SS17/22「アサヒ・コウゲン」、SS18/20「エナ・シティ」、SS19/21「ネノウエ・コウゲン」という6本、合計84.08kmのステージを走行。エナ・シティに関しては前半のセクションが昨年と異なります。また、SS17の再走で最終ステージとなるSS22は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。

ステージは昨年よりも3本多い全22本で、その合計距離は304.12km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は958.95kmとなります。

Thierry Neuville(Rally Japan 2022 Winner)

“セントラル・ヨーロピアン・ラリーでのターマックでの走行距離と昨年の勝利を持って日本に行く。特に文化や雰囲気がとても好きな国で、エキサイティングなイベントだ。ファンもWRCを見るのをとても楽しみにしてくれているし、今年はさらに熱狂的なファンが応援してくれると思う。成功するためには、アンダーステアを避け、タイヤを正しく選択する必要がある。この時期のコンディションはトリッキーになる可能性がある”

Recent winners

2022Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe Hyundai i20 N Rally1
2010Sébastien Ogier/Julien IngrassiaCitroën C4 WRC
2008Mikko Hirvonen/Jarmo LehtinenFord Focus RS WRC ‘08
2007Mikko Hirvonen/Jarmo LehtinenFord Focus RS WRC ‘07
2006Sébastien Loeb/Daniel ElenaCitroën Xsara WRC
2005Marcus Grönholm/Timo RautiainenPeugeot 307 WRC
2004Petter Solberg/Phil MillsSubaru Impreza S10 WRC ’04