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WRC Rally de España 2021 DAY1

2年ぶりの開催、そしてオールターマックへと生まれ変わったラリー・スペインの初日は、サービスパークの西北エリアで、3本のステージをサービスを挟んで各2回走行。6本のステージの合計距離は112.02kmでした。金曜日は早朝14度前後、日中は23度前後と、1日を通して穏やかな天気が続き、路面は終日ドライコンディションが保たれました。 

ティエリー・ヌービルとマルティン・ワイダエッヘは、午後のループでセンセーショナルな走りを見せ、エルフィン・エヴァンスとの差を縮めて首位で金曜日の日程を終えました。

序盤のヴィラプラナ(SS1/4、20km)、ラ・グラナデラ(SS2/5、21.80km)、リバロハ(SS3/6、14.21km)では、ヒュンダイi20クーペWRCのアンダーステアに悩まされました。新設されたラ・グラナデッラテストの1回目の走行でステージ優勝を果たしたものの、7.9秒の差をつけられてランチタイムサービスを迎えました。

昼のサービスでマシンのセットアップを変更したベルギーチームは、リピートループでカムバックを果たしました。SS4でトップタイムを獲得し、続くステージでは圧倒的な強さを見せつけました。その結果、タイムシートのトップに躍り出て、さらに4回目のステージ優勝を果たし、その差を0.7秒にまで広げました。

Thierry Neuville

“今日の午後は、車に慣れてきました。午前中のループではアンダーステアがひどく、ドライブするというよりもクルマを押しているような感覚がありました。ツイスティな道では、もっと速く走れると思ったのですが、マシンをターンインさせることができませんでした。明日は、これまでとは違った流れのあるステージが用意されているので、それが我々に合っていることを期待しています。明日はもっと流れのあるステージで、僕たちに合ったものになると思います。これで目が覚めましたが、今はゲームに戻っています”

エバンスは、前戦ラリー・フィンランドで圧勝した勢いを今大会でも維持し、オープニングのSS1でベストタイムを記録。続くSS2ではライバルとベストタイムを分け合い、さらにSS3でもベストタイムを刻むなど、午前中の3本のステージを全て制覇し首位を守りました。午後の再走ステージは、路肩の未舗装部分の泥や砂利が掻き出され、一部は非常に滑りやすい路面コンディションになりました。エバンスはSS5の特にグリップが低いコーナーでコーナリングラインが乱れ大きくタイムロス。首位の座をライバルに明け渡しました。

Elfyn Evans

“午前中はとても上手く行きました。クルマのフィーリングが良く、いいリズムで走れましたが、最初のステージであれほどのタイムが出たことには自分でも驚きました。午後の再走ステージでも、ほとんどのパートは特に問題なかったのですが、SS5だけは路面が少しダーティになっていて滑りやすく、少し難しく感じました。縁石にクルマの後輪をかなり激しく当ててしまったのですが、なんとかなりました。トップ2台のタイム差は非常に小さく、明日のトリッキーな1日に全てがかかっているといえます。 “

オジエは、午前中のステージで2、3番手タイム、午後のステージでは3、4番手タイムを記録するなどクレバーな走りで1日を走破。2位エバンスと18.7秒差の総合3位で1日を終えました。

今季2勝を飾っている21歳のロバンペラは、WRカーで出場した初めてのラリー・スペインでやや苦戦。それでも、ステージごとに改善を重ねていき、総合5位につけています。 

ダニ・ソルドは、ホームラリーで好スタートを切りました。アクロポリスラリー以来のWRC参戦となったダニ・ソルドは、安定した4位のポジションを獲得し、暫定的な表彰台に迫ることができました。

フィンランド大会で2位を獲得したばかりのオット・タナックは、SS2でスピンを喫して順位を下げ、さらにSS4の3.6km地点でクラッシュしてリタイア。シャシーまで損傷がおよび、明日の再スタートは不可能となり、ラリーからの撤退を決定しました。

勝田貴元は、SS1でクラッシュ。ステージは最後まで走り切りましたが、クルマの左フロントにダメージを負い、ロードセクションでデイリタイアを選択しました。その後、チームはサービスでクルマを修理し、勝田はデイ2で再出走する予定です。 

1 Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe (Hyundai i20 Coupe WRC) 1h01m26.6s
2 Elfyn Evans/Scott Martin (Toyota Yaris WRC) +0.7s
3 Sébastien Ogier/Julien Ingrassia (Toyota Yaris WRC) +19.4s
4 Dani Sordo/Cándido Carrera (Hyundai i20 Coupe WRC) +24.8s
5 Kalle Rovanperä/Jonne Halttunen (Toyota Yaris WRC) +38.0s
6 Adrien Fourmaux/Alexandre Coria (Ford Fiesta WRC) +1m10.2s
7 Gus Greensmith/Chris Patterson (Ford Fiesta WRC) +1m28.9s
8 Oliver Solberg/Craig Drew (Hyundai i20 Coupe WRC) +1m55.6s
9 Nil Solans/Marc Martí (Hyundai i20 Coupe WRC) +2m30.5s
10 Eric Camilli/Maxime Vilmot (Citroën C3 Rally2) +3m50.5s

競技2日目となる10月16日(土)のデイ2は、サービスパークの東北エリアでサヴァラ(SS7/10)、ケロル-レス・ポブレス(SS8/11)、エル・モンメル(SS9/12)という、2019年の大会でも使われた定番の3本のターマックステージを、日中のサービスを挟んで各2回走行。1日の最後には、サロウの海岸近くで全長2.24kmの市街地ステージが行なわれます。7本のSSの合計距離は117.45kmと3日間で最長。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は491.33kmとなっています。