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WRC RALLY CHILE 2023 DAY2

ラリー・チリのデイ2は、サービスパークの南側エリアで、3本のステージを各2回走行。その合計距離は154.00kmと3日間で最長でした。前日に続き天気は良く、路面コンディションは全体的にドライ。デイ1とはグラベル(未舗装路)路面の特徴が大きく異なり、タイヤに厳しい路面コンディションのステージが続きました。午前中の3ステージを走行するにあたり各チームおよび選手たちのタイヤ選択は異なり、タイヤ選択により明暗がわかれる事となりました。

そのタイヤ選択が上手くはまったオット・タナックは、土曜日に圧倒的なリードを築き、ラリー・チリ・ビオの連覇に迫っています。

M-SPORTのFORD PUMA RALLY1をドライブふんタナックは、Hyundai Motorsportのテーム・スニネンに4.2秒の僅差をつけてこの最終レグをスタートしました。

土曜日のステージは、金曜日とは対照的に長くツイスティで、タイヤの摩耗が激しく厳しいものでした。ライバルたちが午前中はピレリのソフトコンパウンドを使用していたのに対し、タナックは4本のハードタイヤを選択。

スニネン、エバンス、ロバンペラの3台は、ランチタイム前の最終ステージに到着するまでにタイヤが摩耗し、タイムを大幅にロスしてしまいました。寿命の長いハードタイヤを選択したタナックは、そのアドバンテージを最大限に生かし、昼のサービス開始までにリードを47.8秒まで拡大。

午後のループでもタイヤの温存が重要なファクターでしたが、タナックとコ・ドライバーのマルティン・ヤルヴェオヤは、懸命の作業でスニネンに対するリードを守り切る事に成功しました。

日曜日に勝利すれば、2019年のWRCカレンダーに過去1度だけ登場したラリーであるチリで、2人が100%の勝利記録を保持することが確実となります。

Ott Tänak

「非常に良い一日だった。僕らに有利に働いたし、悪いステージでは減速するアドバンテージがあったが、必要なときにはスピードを上げることができた。まだ終わっていないので、明日もこの調子を維持する必要がある」


ヌービルはこの日のオープニング・ステージでスローパンクチャーに見舞われましたが、午前中のうちにトヨタのエバンスをパスしてトップ3に2台のヒュンダイi20 Nが入りました。彼とスニネンの差は13.9秒で、順位に変動がない限り、トヨタが日曜日にマニュファクチャラーズタイトルの栄冠を勝ち取ることは出来なくなりました

エバンスから39.3秒遅れの総合5位でレースを終えたロバンペラにとっても、2度目のドライバーズタイトル獲得はまだ先のことになりそうです。

日曜日に23歳になるロバンペラは、この第11戦で33ポイントのリードを築いたが、残り2戦でタイトルを獲得するにはチームメイトのエヴァンスを28ポイント上回る必要があります。

勝田貴元はSS9でタイヤトラブルに見舞われたが、総合6位をキープ。その後方には、WRC2首位のオリバー・ソルベルグが、最終ステージでシュコダ・ファビアのサミ・パジャリをパス。

グレゴワール・ミュンスターは、終盤にホイールを2本交換するためにストップし、7分を失ってしまいました。このタイムロスにより、ヨハン・ロッセルがトップ10入りを果たしています。

Jari-Matti Latvala (Team Principal)

我々にとっては厳しい一日でした。多くのデータに基づいて我々はタイヤを選択していますが、今回に関しては残念ながら路面コンディションの見込みが甘かったといえます。ステージの荒れ具合には誰もが驚いたと思います。それでも、今年はこれまで70回以上もタイヤ選択を行ってきて、そのほとんどが成功していました。今日はそれが上手くいかなかったので、そこから学び今後に向けて正しい計算を行う必要があります。今日の午後、エルフィンはティエリーといい戦いをしたので、新しいステージが控えている明日は、挽回して表彰台を獲得してもらいたいと思っています。


競技最終日となる10月1日(日)のデイ3は、サービスパークの東側エリアで新た新規に設定された2本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行。そのうちSS14の再走となる最終のSS16は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。4本のステージの合計距離は54.12kmと3日間で最も短く、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は198.91kmとなります。

1 Ott Tänak/Martin Järveoja (Ford Puma Rally1 HYBRID) 2h36m16.2s
2 Teemu Suninen/Mikko Markkula (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +58.3s
3 Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +1m12.2s
4 Elfyn Evans/Scott Martin (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m22.9s
5 Kalle Rovanperä/Jonne Halttunen (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) +2m24.0s
6 Takamoto Katsuta/Aaron Johnston (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) +4m07.2s
7 Oliver Solberg/Elliott Edmondson (Škoda Fabia RS Rally2) +6m52.7s
8 Gus Greensmith/Jonas Andersson (Škoda Fabia RS Rally2) +7m18.0s
9 Sami Pajari/Enni Mälkönen (Škoda Fabia RS Rally2) +7m36.6s
10 Yohan Rossel/Arnaud Dunand (Citroën C3 Rally2) +8m01.1s