WRC 2024 ラリーモンテカルロ DAY4 (Rallye Monte-Carlo DAY4) / ヌービルがオジェを抑えてWRC20勝目

ラリー・モンテカルロの最終日は、ギャップのサービスパークを出発した後、SS15として今大会3回目となる「ラ・ブレオル/セロネ」のステージを走行。続いてSS16「ディーニュ＝レ＝バン/ショドン＝ノラント」、有名なチュリニ峠を含むSS17「ラ・ボレーヌ＝ベジュビー/コル・デ・チュリニ」という、3本合計52.12kmのステージが行なわれました。路面は最終日も全体的にはドライコンディションながら、濡れているところもあり、ところどころに凍結区間や霜で覆われている区間もありました。

ティエリー・ヌービルは日曜日の午後、ラリー・モンテカルロでコ・ドライバーのマルティン・ウィダゲとともに30ポイントを獲得し、自身20回目のWRC優勝を飾りました。

Hyundai i20 N のスターであるヌービルは、フレンチ・アルプスで2024年FIA世界ラリー選手権のタイトル獲得に向け、氷で覆われた山岳路を見事に走りきり、最終的に2位オジェに16.1秒の差をつけました。

ヌービルは序盤のエンジントラブルを乗り越え、土曜日にはオジェとGRヤリスのチームメイト、エルフィン・エヴァンスをオーバーテイクして3.3秒差でトップに浮上。日曜日の最終レグではファステストタイムを連発し、モンテカルロ・ラリーで9度の優勝を誇るオジェとの差を広げる事に成功。

Thierry Neuville

「正直なところ、言葉がない。この週末は本当に素晴らしかった。チームは素晴らしい仕事をしてくれたし、パッケージ全体がとてもうまく機能していたと思う。このようにチームが整ったのは初めてのことで、これは将来に向けていい兆候だと思う。でもこのラリーで優勝できてとてもうれしい。今週末は僕らがボスだった。クルマも素晴らしかったので、チームには心から感謝している”

土曜日の午後、オジェは1ステージでトップに立ったが、懸命の努力にもかかわらずヌービルを退けることはできませんでした

エバンスは最初の2レグで優位に立ったが、土曜日はハイブリッド・ユニットのトラブルでタイムが伸び悩み、最終的にはチームメイトのオジェから29.1秒遅れでフィニッシュ。

オット・タナックはヒュンダイでの復帰初ラリーを4位で終えた。謎のエンジントラブルがラリーを通して2019年WRCチャンピオンの妨げとなったが、土曜朝のステージ優勝でi20 Nマシンのポテンシャルを証明。

エイドリアン・フルモーは、Mスポーツ・フォード・プーマで総合5位となり、自己ベストを更新。その後方にはヒュンダイのアンドレアス・ミケルセンが続き、金曜日にコースオフした勝田貴元は3分近く遅れました。

ヨハン・ロッセルはウルフ・パワーステージの最後の追い上げでWRC2優勝を果たし、総合8位に浮上。彼はフィナーレでペペ・ロペスをパスし、ニコライ・グリャジンがトップ10入りを果たしました。

WRC3ではヤン・チェルニーが優勝、WRCマスターズカップではマウロ・ミエーレが優勝、WRC2チャレンジャーではロペスがランキングトップに立っています。

なおマニュファクチャラー選手権ポイントでは、オジエとエバンスの土曜日までの総合順位によるポイントと、日曜日単独での順位ポイントにより39ポイントに、パワーステージで2番手タイムのオジエと3番手タイムの勝田が獲得した7ポイントを加え、合計46ポイントでToyota Gazoo Racing World Rally Teamがトップに立っています

WRC次戦は、2月15日から18日にかけてスウェーデン北部で開催される第2戦「ラリー・スウェーデン」です。雪と氷に覆われた森林地帯の未舗装路が舞台となるこのラリーは、今シーズンも唯一のフルスノーイベントです。2022年大会からは、安定した積雪が見込める北部のウーメオーにホストタウンを移動し、新たなるラリーとして再出発しました。ステージは基本的に全て積雪路となり、そこを金属製のスタッド（スパイク）が埋め込まれた雪道専用の「スタッドタイヤ」で走ることで、非常に高いグリップが得られます。そのため平均速度は非常に高く、例年WRCの全イベントの中で3本の指に入る超高速ラリーとなります。

Final Overall Classification – Rallye Monte-Carlo

2024 FIA World Rally Championship for Manufacturers’ Standings
After round 1

2024 FIA World Rally Championship for Drivers’ Standings 
After round 1