
ラリー・スウェーデンのデイ2は、サービスパークの西側エリアで、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。一日の最後に予定されていたSS15「ウーメオー1」が、ショートバージョンの「ウーメオー・スプリント3」に急遽変更されたことにより、7本のステージの合計距離は97.04kmとやや短くなりました。早朝、ウーメオー周辺は曇り空でしたが、徐々に晴れ間が広がりやがて快晴に。気温は土曜日の朝もマイナス10度程度まで下がり、夜中に降った雪によりステージの一部路面は少量の新雪に覆われました。
ラリースウェーデンでここまで首位を守り抜いたエバンスは、チームメイト勝田貴元との差はわずか3.0秒、3番手にはティエリー・ヌービルがつけています。
金曜日終了時点での首位エバンスと、総合2位の勝田の差は僅か0.6秒。チームメイト同士の激しいトップ争いはデイ2でも続き、オープニングのSS9で勝田がロバンペラに次ぐ2番手タイムを記録したことで、差は0.1秒に縮まりました。
しかし、SS10ではエバンスがベストタイムで両者の差は2.0秒に。続くSS11を走り、午前中のループが終了した時点で差は2.8秒となりました。
ミッドデイサービスを挟んで始まった午後の再走ステージでは、1本目のSS12で勝田がスタート直後にジャンクションを僅かにオーバーシュートしたことでやや遅れ、差は6秒に拡大。さらに、SS13でエバンスがベストタイムを記録した結果、8.6秒差となりました。
続くSS14では勝田が2番手タイムを刻んだ一方、エバンスはコントロールを失ってクルマが流れ、雪壁への激突こそ回避しましたが、少なからずタイムをロス。差は6秒に縮まりました。
そして迎えたこの日最終のウーメオー・スプリント3では、勝田が2番手タイムを記録。エバンスはジャンクションでストールしたことで7番手タイムとなり、首位の座は守りましたが、総合2位の勝田との差は3秒に縮まりました。なお、勝田の3.3秒後方には総合3位のティエリー・ヌービルが迫り、その6.5秒後方にクーラント漏れに悩まされ続けた総合4位オィット・タナックが、タナックの10.1秒後方に総合5位ロバンペラがつけるなど、トップ5のタイム差は23秒以内という接戦が続いています。
Elfyn Evans
全体的には、かなり良い一日だったと思います。接戦が続き、ほぼ全員がどこかの時点で浮き沈みを経験したはずです。最後の2本のステージでは、小さなミスがいくつかあり、かなり大きな代償を払うことになりました。タイム差が非常にタイトな状況では、ミスを犯す余地はほとんどありません。最後から2本目のステージではコーナリングラインを少しだけ外してしまい、最後のステージではブレーキング中にリアが滑り出してホイールをロックさせてしまい、エンジンがストールしてしまいました。明日は、このようなミスを避けなければなりません。すべてを賭けて挑むので、きっとエキサイティングな一日になるはずです。
Takamoto Katsuta

チャレンジングではありましたが、とても良い一日だったと思います。今朝はクルマのフィーリングに完全には満足することができず、午後はコンディションに少し苦戦しました。オーバーシュートをしてリバースを余儀なくされましたが、その後はなんとかタイムを挽回することができたと思います。前後の選手たちとのタイム差は大きくありませんが、この順位を守ることができていることを嬉しく思います。明日は面白くなりそうですが、自分としてはこの週末ずっと続けてきた仕事をやり続け、その上でどうなるか様子を見たいと思います。
Thierry Neuville

今日の目標はトップに近づくことだったが、ついにそれを達成することができた。 一歩一歩スピードを上げることができた。 まだ中盤のセクションで少し戦っているけれど、全体的には正しい方向に進んでいると思う。 明日はポイントが加算されるから、このような接戦になれば、誰もが全力を尽くすだろう。 明日はすべてがうまくいくよう祈ろう。
フルモーの表彰台への挑戦は、相次ぐ不運に見舞われ幕を閉じてしまいました。 SS10のスタート直後にヘルメットのストラップを締めるためにストップしてタイムロス。 その後、SS11でステージ優勝を飾ったが、SS12でスリップしてヒュンダイをスノーバンクに埋もれ、観客がいない区間だったために脱出できずリタイヤとなりました。
Adrien Fourmaux
SS11ではヘルメットを締めるためにストップして20秒以上ロスしてしまったし、午後は本当に柔らかいスノーバンクに引っかかってしまった。 クルマは外側のスノーバンクに入っていて、その後にフロントが押し込まれ、60メートルにわたってスノーバンクに押し付けられた。 雪が深く、観客もいなかった。 難しい一日だったが、明日に向けて集中し、チャンピオンシップのためにポイントを獲得したい
新しいハンコック・タイヤに、クルマのセットアップとドライビングを最適化することに苦労したロバンペラは、デイ3で大幅に走りを改善。ベストタイムを1本、2番手タイムを2本、3番手タイムを1本記録するなどペースを上げ、前日の総合6位から、総合5位へと順位を上げました。
セスクはSS13の薄明かりの中でスピンするアクシデントに見舞われたが、トヨタの若手ドライバー、サミ・パヤリを12.2秒引き離した。 さらにその後方では、フォードドライバーのジョシュ・マクレインとグレゴワール・ミュンスターが8位と9位を占め、WRC2リーダーのオリバー・ソルベルグがトップ10に入りました。
競技最終日となる2月16日(日)は、サービスパークの北東エリアに展開する「ベステルビーク」のステージをSS16/17として2回走行。全長29.35kmのベステルビークは今大会最長のステージとなります。続く、最終のSS18「ウーメオー」は、当初の予定よりも距離がやや短くなり8.62kmのステージとして行われることに。SS18はトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。3本のステージの合計距離は67.32km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は224.08kmとなります。
End of day three (Saturday):
1 Elfyn Evans/Scott Martin (Toyota GR YARIS Rally1) 2h00m4.2s
2 Takamoto Katsuta/Aaron Johnston (Toyota GR YARIS Rally1) +3.0s
3 Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe (Hyundai i20 N Rally1) +6.3s
4 Ott Tänak/Martin Järveoja (Hyundai i20 N Rally1) +12.8s
5 Kalle Rovanperä/Jonne Halttunen (Toyota GR YARIS Rally1) +22.9s
6 Mārtiņš Sesks/Renārs Francis (Ford Puma Rally1) +1m31.4s
7 Sami Pajari/Marko Salminen (Toyota GR YARIS Rally1) +1m43.6s
8 Josh McErlean/Eoin Treacy (Ford Puma Rally1) +2m05.8s
9 Grégoire Munster/Louis Louka (Ford Puma Rally1) +2m45.9s
10 Oliver Solberg/Elliott Edmondson (Toyota GR Yaris Rally2) +6m09.6s