WRC Acropolis Rally Greece 2022 DAY1
昨年、8年ぶりにWRCの一戦として開催されたアクロポリス・ラリー・ギリシャは、数あるWRCイベントの中でも非常に長い歴史を誇るラリーです。戦いの主舞台は、中央ギリシャの山岳地帯に広がるグラベル(未舗装路)ステージ。ラリーのスタートを前に、サービスパークが置かれるラミアの北側エリアで全長3.62kmのシェイクダウンが行われ、その後選手達はラミアの南東約200kmに位置する首都アテネへと移動。2004年に行なわれたアテネ・オリンピックで主会場となったオリンピック・スタジアム内で、SS1「オリンピック・スタジアム」として全長1.95kmのターマック(舗装路)ステージが行なわれました。オリンピック・スタジアムで最後にスーパーSSが行なわれたのは2007年の大会でしたが、久々に行なわれたスーパーSSには多くの観客が集まり、おおいに盛り上がりました。
前日の夜に首都アテネのオリンピック・スタジアムでのスーパーSSで開幕したラリーは、アテネの西側に位置するルートラキを起点に6本のグラベル(未舗装路)ステージが行われ、その合計距離は108.31kmでした。ステージは終日ドライコンディションが保たれ、表層がグラベルに覆われた路面は非常に滑りやすい状態でした。そのため出走順が早いドライバー達にとっては不利な走行条件となり、一番手スタートのロバンペラは後続のドライバーのために大量のルーズグラベルを掃き飛ばしながら走ることになりました。
そんなコンディションの中、SS2で首位に立ったSébastien Loebは、SS5のヘアピンでタイムを失い、チームメイトのPierre-Louis Loubetに首位を譲りましたが、最終のSS7で再び首位に返り咲きこの日を終了しました。
Sébastien Loeb SS7
“SS6はタイムを失いすぎていて、あまり自信がなかったから、今回は一生懸命にやろうと思ったんだ。だから『よし、いいリズムでゴールしよう』と。地面に石があり、それに横からぶつかったらマシンが浮いた。問題ないよ。”
Pierre-Louis Loubet SS7
“自分たちがやってきたことに満足することができる。ステージの最初にブレーキに問題があり、最後にはパワーステアリングに何かあった。リスクを冒したくなかったから、ただ車を持ち帰ったんだ。ローブと一緒に戦えるなんて、夢のようだよ。
1 Sébastien Loeb/Isabelle Galmiche (Ford Puma Rally1 HYBRID) 1h12m11.9s
2 Pierre-Louis Loubet/Vincent Landais (Ford Puma Rally1 HYBRID) +1.7s
3 Esapekka Lappi/Janne Ferm (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) +8.7s
4 Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +16.0s
5 Dani Sordo/Cándido Carrera (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +22.2s
6 Ott Tänak/Martin Järveoja (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +31.1s
7 Gus Greensmith/Jonas Andersson (Ford Puma Rally1 HYBRID) +33.9s
8 Elfyn Evans/Scott Martin (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) +34.5s
9 Kalle Rovanperä/Jonne Halttunen (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m07.8s
10 Takamoto Katsuta/Aaron Johnston (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m38.9s
競技2日目となる9月10日(土)のデイ2は、ラミアのサービスパークを中心に、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行します。SS8およびその再走ステージとなるSS11「ピルゴス」は、今大会最長となる33.20kmのロングステージであり、SS10/13「タルザン」はアクロポリス・ラリーの伝説的なステージです。6本のステージの合計距離は147.98kmと4日間で最長。リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は450.54kmとなります。