2024年のラリー・イタリア サルディニアは、コンパクトな競技スケジュールが採用され、セレモニアルスタートは木曜日の夜にアルゲーロのハーバーで行われましたが、シェイクダウンは通常よりも一日遅い金曜日の午前中に行われ、午後からデイ1として競技がスタート。アルゲーロのサービスパークを起点に2本のステージを各2回走行し、4本のステージの合計距離は77.82kmでした。
金曜の午前中にイティリのラリークロス・サーキットで行なわれたシェイクダウンに続いて、午後2時33分からスタートしたオープニングステージのSS1は、好天に恵まれ路面はドライ。道の表面は大量のルースグラベルに覆われ、出走順がはやい選手たちにとっては不利な路面コンディションでの走行になりました。
今シーズンはスポット出場ながら、第4戦クロアチア・ラリー、第5戦ラリー・ポルトガルと2戦連続で優勝を飾ったオジエは、今回のサルディニアでも好調を維持。今大会最長となる25.65kmのSS1では、2番手タイムのオィット・タナック(ヒョンデ)に7.7秒差をつけるベストタイムを記録し首位に立ちました。続くSS2では確実性を重視した走りで5番手タイムとなり、差は1.8秒に縮小。しかし、SS1の再走ステージであるSS3では再びベストタイムを刻み、デイ1最終のSS4を3番手タイムで終え、総合2位タナックに4.5秒差をつけ首位で競技初日を締めくくりました。
世界選手権リーダーのティエリー・ヌービルは、1番手スタートのペナルティが響き5位でフィニッシュした。
テナックは、SS2でステージ優勝を果たし、その差を1秒強に縮めた。続く最終ステージでは、ハイブリッド車のブーストを失いながらも、2回の2番手タイムをマーク。 トリッキーで過酷な1日が続くが、クルーは土曜日も強力なペースを発揮し、ランキングトップとの4.5秒差を縮めることを目指す。
ソルドは、午後の難しいタイヤマネージメントを乗り越え、金曜日を表彰台争いで終えた。 SS3で3番手タイムを記録し、総合5位から3位に浮上した。 6位コンビは、後方の走行順位を利用してポジションを固め、後続との差を広げることを目指す。
M-SPORT勢では、コ・ドライバーのルイ・ルカとともにトップカテゴリー初参戦となるフランス人ドライバー、グレゴワール・ミュンスターにとっては、このレースが勉強の場となった。 またアドリアン・フォルモーは好スタートを切ったものの、SS3でパンク、SS4で電子制御系のトラブルが発生し、6番手に後退した。
WRC2では、フィンランドのサミ・パヤリがエンニ・マルコネンの操るGRヤリスを駆り、やや守勢に回ったものの1回目と4回目のタイムトライアルを制し、トヨタが暫定首位に立った。 2位のピエール・ルイ・ルオベとロリス・パスコーのシュコダ・ファビアRSは、最初の2回のタイムトライアルで大きく順位を上げ、2回目もSS2、SS4で2位を獲得した。 スペイン人のヤン・ソランズとロドリゴ・サンジュアンも3位に入った。彼は、ドライバーのミスによりサスペンションにダメージを負ったものの、最後のタイムトライアルで挽回した。 最終ステージのスクラッチにより、トヨタGRヤリスに乗るエストニアのゲオルグ・リンナマエは4位でフィニッシュした。
イタリア勢では、ACIチーム・イタリアのクルーであるロベルト・ダプラが、ルカ・グリエルメッティが操るシュコダ・ファビア・エボが、「難しいが、素晴らしい」とホームレースへの興奮を語っている。
競技2日目となる6月1日(土)のデイ2は、サービスパークを起点に、デイ1よりもさらに東側のエリアでステージが行われます。午前中は2本のステージを各2回走行し、その後パッターダに設定されるタイヤフィッティングゾーンでのタイヤ交換および簡便な整備作業を経て、午後は、午前中よりも南側のエリアで2本のステージを各2回走行。SS9とその再走ステージとなるSS11「モンテ・レルノ」は、有名な「ミッキーズ・ジャンプ」を含むこのラリーのアイコン的な名物ステージです。8本のステージの合計距離は149.00kmと3日間でもっとも長く、全ステージの合計距離の半分以上を一日で走行。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は587.90kmとなります。
End of day one (Friday):
1 Sébastien Ogier/Vincent Landais (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) 53m43.1s
2 Ott Tänak/Martin Järveoja (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +4.5s
3 Dani Sordo/Cándido Carrera (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +33.2s
4 Takamoto Katsuta/Aaron Johnston (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) +34.5s
5 Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +36.6s
6 Elfyn Evans/Scott Martin (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) +57.3s
7 Grégoire Munster/Louis Louka (Ford Puma Rally1 HYBRID) +1m09.2s
8 Sami Pajari/Enni Mälkönen (Toyota GR Yaris Rally2) +1m34.6s
9 Pierre-Louis Loubet/Loris Pascaud (Škoda Fabia RS Rally2) +1m52.9s
10 Jan Solans/Rodrigo Sanjuan (Toyota GR Yaris Rally2) +2m03.2s