WRC Vodafone Rally de Portugalは、毎年ポルトガルで開催される世界ラリー選手権(WRC)の一戦です。今年のラリーポルトガルは、2024年5月9日から12日にかけて行われます
ラリー・ポルトガルは、9月末の第11戦ラリー・チリまで7戦続くグラベル(未舗装路)ラリー連戦の、最初の1戦となり、チームとドライバーはしばらく集中的にグラベルラリーに取り組むことになります。
1973年のWRC初年度からシリーズに含まれるクラシックイベントのひとつで、流れるようなコーナーが連続するハイスピードなステージと、非常に荒れた路面が続くチャレンジングなステージの両方を含みます。ステージの路面は、1回目の走行時と2回目の走行時でコンディションが大きく変わることが大きな特徴です。1回目の走行では路面は砂に覆われているため全体的に軟らかめですが、2回目の走行時は砂が掃けて下から石や岩盤が露出するため、タイヤやサスペンションに大きな負荷がかかります。また、路面が掘れて深い轍が刻まれるステージもあります。
ラリーの中心となるサービスパークは、今年もポルトガル北部の大都市ポルト近郊の町「マトジニョス」に置かれ、その南側に位置する古都コインブラで9日(木)の夕方にセレモニアルスタートが行われます。その後、午後7時過ぎから大西洋に面するリゾート地「フィゲイラ・ダ・フォス」に移動。SS1として2.94kmのスーパーSSが1本行われ、戦いの火蓋が切って落とされます。
本格的な戦いは10日(金)のデイ2から始まり、コインブラの東側エリアで「モルターグア」「ロウザン」「ゴーイス」「アルガニル」という4本のステージを各2回走行。
デイ2はミッドデイサービスが設定されず、アルガニルの町で日中に行われる「タイヤフィッティングゾーン」での簡便な整備作業のみで8本合計126.90kmのステージを走りきらなければなりません。
11日(土)のデイ3は、サービスパークの東北エリアに広がるカブレイラ山脈の周辺で「フェルゲイラス」「モンティム」「アマランテ」「パレーデス」という4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。全長37.24km のアマランテは、今年もラリー・ポルトガル最長のステージであり、ここまでのところ今シーズン最長のステージとなります。その後、「ロウサダ」のラリークロスサーキットで名物のスーパーSSが行われデイ3は終了。9本のステージの合計距離は145.02kmと4日間で最長の一日となります。
12日(日)の最終日デイ4は「カベセイラス・デ・バスト」と、大ジャンプで人気の「ファフェ」の2本のステージを、ミッドデイサービスなく各2回走行。最終ステージとなるSS22ファフェ2は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが付与される「パワーステージ」に指定されています。ラリーは4日間で22本のSSを走行し、その合計距離は337.04km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1690.12kmとなります。
TOYOTA GAZOO RACING WRTは、今シーズン初のフルメンバーで臨むラリーになります。今シーズン初めて、2022、2023年と2年連続でポルトガルを制したロバンペラとオジェの出場が重なるイベントで、シーズンフル出場のエバンスと共に、マニュファクチャラー選手権ポイント獲得ドライバーとして挑みます。勝田貴元選手も、2022年の大会では表彰台争いに加わるなど、ポルトガルで速さを示してきました。
HYUNDAI SHELL MOBIS WORLD RALLY TEAMは、ヌービル、タナクとソルド。M-SPORT FORD WORLD RALLY TEAMは、フルモーとミュンスターがエントリーしています。
また、WRC2クラスには、SKODA Fabia 19台、TOYOTA Yaris 8台、CITROEN C3 6台、FORD Fiesta 4台 、HYUNDAI i20 N 3台がエントリーしています。
Recent winners
2023 | Kalle Rovanperä/Jonne Halttunen | Toyota GR Yaris Rally1 Hybrid |
2022 | Kalle Rovanperä/Jonne Halttunen | Toyota GR Yaris Rally1 Hybrid |
2021 | Elfyn Evans/Scott Martin | Toyota Yaris WRC |
2019 | Ott Tänak/Martin Järveoja | Toyota Yaris WRC |
2018 | Thierry Neuville/Nicolas Gilsoul | Hyundai i20 Coupe WRC |