9月5日(木)から8日(日)にかけて、ギリシャ中央部のラミアを中心に開催される、2024年FIA世界ラリー選手権(WRC)第10戦「アクロポリス・ラリー・ギリシャ」
シーズン終盤、最初のイベントとなるアクロポリス・ラリー・ギリシャは、同じグラベル・ラリーでありながらも、これまでの3戦とはキャラクターが大きく異なり「ラフグラベル・ラリー」に分類されます。
長い歴史を誇り、神々のラリーとも呼ばれるこの一戦は、大きな岩が転がる荒れた路面のステージが多く、かつてはWRCで1、2を争う過酷なラリーとして名が知られていました。しかし、近年はラフな路面だけでなく、比較的スムースな路面も多くあり、またツイスティな低中速コーナーだけでなく、ハイスピードなコーナーも多く含まれるコース設定となった結果、総合力が求められるようになりました。ドライコンディションであれば気温がかなり上昇し、クルマとドライバーは暑さとも戦わなければなりません。また、タイヤのマネジメントも非常に重要な要素となります。しかし、近年は雨が降ることも多く、路面が泥に覆われ非常に滑りやすいコンディションでの戦いとなることもあります。
ラリーはこれまでと同じように、首都アテネの約200km北西に位置する、中央ギリシャ地方の首都「ラミア」にサービスパークが置かれます。
しかし、昨年までとはルート設定や各デイの構成が大きく変わり、ラリーは金曜日の朝からデイ1として競技がスタート。ラミアのサービスパークを中心に、北西から南西にかけての山岳エリアで、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行します。デイ1は3日間で最長のステージを走行する一日となり、6本のステージの合計距離は135.02kmとなります。
翌日土曜日のデイ2は、ステージのエリアが大きく南側に移り、選手たちは南部のペロポネソス半島の入口に近いシーサイドタウン、ルートラキまで足を伸ばします。デイ2は全部で6本のステージが用意されますが、そのうち2回走行するのはSS9/11のみとなります。また、一日の終わりにはスーパーSSが予定されています。デイ2はリエゾン(移動区間)が非常に長く、合計116.23kmのステージを含めた一日の総走行距離は695.64kmに。朝、ラミアのサービスパークのパルクフェルメ出てから、夜戻るまで約16時間という、非常に長い一日となります。
ラリー最終日のデイ3は、サービスパークを中心に南側のエリアで3本のステージを走行。そのうち、SS14のステージを、ラミアでのサービスを挟んで再走する最終のSS15は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。全15本のステージの合計距離は305.30km、リエゾンも含めた総走行距離は1392.24kmが予定されています。
Recent winners (WRC events)
2023 | Kalle Rovanperä/Jonne Halttunen | Toyota GR Yaris Rally1 Hybrid |
2022 | Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe | Hyundai i20 N Rally1 |
2021 | Kalle Rovanperä/Jonne Halttunen | Toyota Yaris WRC |
2013 | Jari-Matti Latvala/Miikka Anttila | Volkswagen Polo R WRC |
2012 | Sébastien Loeb/Daniel Elena | Citroën DS3 WRC |