アクロポリス・ラリー・ギリシャのデイ2は、サービスパークを起点に、ラミアの南から南東にかけての非常に広いエリアで6本合計116.23kmのステージを走行。そのうち同じステージを2回走行したのはSS9/11のみとなり、残る4本のステージは1回しか走らないという構成でした。また、一日の最後には、高速道路の一部とサービスエリアを封鎖して設けられた、全長1.97kmのターマックステージが、SS12として行なわれました。土曜日は、早朝サービスパークのパルクフェルメを出発し、夜戻るまで約16時間という長丁場のマラソン・デイとなり、さらに、サービスが設定されず、タイヤ交換と簡易的な整備作業のみ許される「タイヤフィッティングゾーン」だけで6本のステージを走り切らなくてはならないという、非常にタフな一日でした。
デイ1に続きデイ2も好天に恵まれ、日中の最高気温は34度前後まで上昇。非常に暑い一日となり、乾いたグラベル路面での戦いとなりました。
EKOアクロポリス・ラリーギリシャDAY2を終え、ティエリー・ヌービルのFIA世界ラリー選手権タイトルへの期待が高まりつつあります。チームメイトのオット・タナックとダニ・ソルドはともに不運に見舞われました。
金曜日の過酷なレグを終えて21.8秒差でリードしていたタナックでしたが、ギリシャの容赦ない地形が土曜日の序盤に打撃を与えました。 ホイール交換のため10kmも走らないうちに2度のストップを強いられ、4分遅れの4位に転落した。
6月のラリー・イタリア・サルデーニャ以来となるトップレベルの走りを見せたソルドは、一時リードを奪っていましたが、これまでの多くの選手と同様、彼はギリシャの険しい道に阻まれ、岩との接触でリアタイヤがブローし約50秒もロス。
エンジンの不調で金曜日を棒に振ったヌービルは、なんとかこの日の大惨事を乗り切る事に成功。 慎重なペース配分とピレリタイヤの温存で災難を回避し、ソルドに54.9秒差をつけてチェッカーを受けています。 3位には、ヌーヴィルのライバル、セバスチャン・オジェ(トヨタGRヤリス)が1分19秒9差で続いた。
暫定で18ポイントを獲得したヌービルとコ・ドライバーのマルティン・ウィダゲは、ラリー開始時点で27ポイントあったオジェとの差をさらに広げることにも成功しています。
ソルドはリアタイヤブローによりリア・ボディワークを破壊し、コ・ドライバーのカーンディド・カレラとともにできる限りの応急処置を施しながら2位をキープした。
この日の6ステージのうち3ステージで優勝したオジェは、何があったかを振り返ることしかできなかった。 金曜日の序盤にトップを走っていた彼のラリーは、ターボチャージャーの故障によって2分以上の遅れをとってしましました。 トヨタのチームメイトであるエルフィン・エヴァンスも、この第10戦でははるかに悪い結果となっている。初日に同様のターボ・トラブルに見舞われたエバンスは、SS11でマシンを横転させてリタイアを余儀なくされ、タイトル獲得への望みは壊滅的となってしまいました。
Mスポーツ・フォード・プーマの若手、グレゴワール・ミュンスターがSS9でクラッシュしたため、WRC2のクルーがリーダーボードの残りを埋めることになった。 WRC2ではサミ・パジャリがロバート・ヴィルベスを抜いてトップに立ち、ヨハン・ロッセル、カジェタン・カジェタノヴィッチ、ゲオルグ・リンナマエ、ファウ・ザルディバルがトップ10に入っています。
Thierry Neuville
これまでのところ、金曜日に小さな問題があったものの、ラリーをうまく運営してきた。 僕たちのアプローチは、必要なときにはクルマに注意することだったが、ここではパンクを避けることはできない。 周りは岩だらけだし、とにかくステージを乗り切らなければならない。 わだちがあるところではドライビング・スタイルをスムーズにし、横向きになって石にぶつかるリスクを避けるために、あまり激しくわだちに入らないようにした。 明日はどうなるかわからない。天候はどうなるのか、追加ポイントを獲得するためにどれだけハードにプッシュしなければならないのか。
Dani Sordo
パンクでラリーの首位から脱落してしまったことは少し残念だが、最終的にはそれほど悪い結果にはならなかった。 その後、これ以上の問題を避けるためにもう少しゆっくり走ったけれど、確かに車内は埃だらけでとてもトリッキーだった。 幸い、今日はオジェとの差は十分にあったが、ミスをしてポジションを落としたくはなかった。 生き残るのは大変だったけど、なんとかなった。 明日はパワーステージを2回通過する厳しい1日になる。
Sébastien Ogier
今日は良い一日だったと思います。これ以上、自分たちにできることはありませんでした。難しい一日になることは分かっていたので、トラブルなく過ごせたことを喜ぶべきでしょう。タイム差がかなり大きかったので、自分たちのことに集中し、仕事をこなすことに専念しました。この週末は誰にとっても難しく、あともう一日あるので、戦いはまだ終わってはいません。明日は両選手権にとって非常に重要な一日になりますが、2回走る方のステージは、レッキを行なった時に最も荒れているように見えたので、何かが起こるかもしれません。
ラリー最終日のデイ3は、サービスパークの南側のエリアで3本のステージを走行。そのうち、SS14のステージを、ラミアでの15分間のサービスを挟んで再走する最終のSS15は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。3本のステージの合計距離は54.05km、リエゾンも含めた総走行距離は208.96kmが予定されています。
1 Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) 3h01m5.3s
2 Dani Sordo/Cándido Carrera (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +53.7s
3 Sébastien Ogier/Vincent Landais (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m20.9s
4 Ott Tänak/Martin Järveoja (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +3m19.2s
5 Sami Pajari/Enni Mälkönen (Toyota GR Yaris Rally2) +5m06.1s
6 Robert Virves/Aleks Lesk (Škoda Fabia RS Rally2) +5m33.8s
7 Yohan Rossel/Florian Barral (Citroën C3 Rally2) +6m00.3s
8 Kajetan Kajetanowicz/Maciej Szczepaniak (Škoda Fabia RS Rally2) +6m58.1s
9 Georg Linnamäe/James Morgan (Toyota GR Yaris Rally2) +8m33.9s
10 Fabrizio Zaldivar/Marcelo Der Ohannesian (Škoda Fabia RS Rally2) +9m23.2s