WRC Ypres Rally Belgium 2022 DAY3
イープル・ラリー・ベルギーの最終日は、イープル市街地のサービスパークを中心に、2本のステージをサービスを挟んで各2回走行。その合計距離は51.34kmと、3日間で最短の一日でした。最終日の空は全体的に薄曇りで、ステージの路面コンディションはドライ。イープル周辺の舗装された農道を中心に、最後まで激しい戦いが繰り広げられました。
最終日、オット・タナックとマルティン・ヤルヴェオヤ組が勝利を収め、連覇を達成しました。土曜日にティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダゲ組がリタイアした後、エストニア人クルーはタイムシートのトップに立ち、日曜日の4つのステージを走り抜け、、猛チャージする2位エルフィン・エバンスに5秒の差をつけて優勝しました。
Ott Tänak
“イーペルで優勝できたことは、フィンランドのときと同様、我々にとって大きな驚きです。ここに来て優勝できるとは思っていなかったが、このような強い結果が出たことは素晴らしいことだ。ラリー中は、常に完全に快適というわけではなかったが、どうにかこうにかやり遂げることができた。まだもっと改善できるし、もっと強くなれると思うので、これからも努力を続けていく。速さは今日のポジションを維持するのに十分だったし、最後まで良いリズムを保つことができた。”
デイ2で首位オィット・タナックと8.2秒差の総合2位に順位を上げたエバンスは、SS17、18とオープニングから2ステージ連続でベストタイムを記録。タナックとの差を6.7秒に縮めました。イープルでのサービスを挟んで行なわれた再走ステージのSS19では3番手タイムとなり、差はやや開きましたが、エバンスは最終のパワーステージでも攻めの走りを貫き、ベストタイムのロバンペラに続く2番手タイムを記録。逆転には至りませんでしたが、5秒差の総合2位でフィニッシュし、パワーステージ2番手タイムによるボーナスの4ポイントも獲得しました。
前後の選手と既に大きな差がついていたラッピは、表彰台を確実に獲得するため、堅実な走りを続け総合3位でフィニッシュ。今シーズン3回目の総合3位獲得により、チームに貴重なマニュファクチャラーズポイントをもたらしました。
デイ1でのトランスミッションのトラブルによる遅れにも関わらず、着実に順位を挽回してきた勝田は、デイ2よりもひとつ順位を上げ総合5位でフィニッシュ。確実性の高い走りで難関イープルを走破しました。なお、開幕戦ラリー・モンテカルロからイープルまで、トヨタ勢で全ラリーで総合10位以上のリザルトを残しているのは、勝田のみとなっています。
M-SPORT勢は、全車がクラッシュで消えてしまいました。特に最終日残すSS2つとなったSS18で総合5位につけていたFOURMAUXは、次のSS19でクラッシュリタイヤとなり、残念な結果となりました。
デイ2ではチームオーナーの豊田章男がドライブした、水素を燃料とするGR Yaris H2を、最終日は再びユハ・カンクネンがドライブ。豊田は、コ・ドライバーとして助手席に乗り込み、パワーステージの開始直前に走行しました。GR Yaris Rally1 HYBRIDと同じくピレリ・タイヤを装着するGR Yaris H2は、トリッキーな石畳の路面も含まれるケンメルベルクのステージを軽快に走り抜け、水素燃料車の可能性と魅力を3日連続でヨーロッパのラリーファンに伝えました。また、走行終了後豊田は表彰式で選手たちを出迎え、彼らの健闘を讚えました。
Final Overall Classification – Ypres Rally Belgium
1 | O. Tänak | M. Järveoja | Hyundai i20 N Rally1 | 2:25:38.9 |
2 | E. Evans | S. Martin | Toyota GR Yaris Rally1 | +5.0 |
3 | E. Lappi | J. Ferm | Toyota GR Yaris Rally1 | +1:41.6 |
4 | O. Solberg | E. Edmondson | Hyundai i20 N Rally1 | +3:28.5 |
5 | T. Katsuta | A. Johnston | Toyota GR Yaris Rally1 | +6:06.1 |
6 | S. Lefebvre | A. Malfoy | Citroën C3 Rally2 | +9:45.7 |
7 | A. Mikkelsen | T. Eriksen | Škoda Fabia Evo | +10:03.8 |
8 | Y. Rossel | V. Sarreaud | Citroën C3 Rally2 | +10:54.8 |
9 | C. Ingram | C. Drew | Škoda Fabia Evo | +11:20.8 |
10 | N. Gryazin | K. Aleksandrov | Škoda Fabia Evo | +11:26.8 |
2022 FIA World Rally Championship for Manufacturers’ Standings
After round 9
1 | Toyota Gazoo Racing World Rally Team | 381 |
2 | Hyundai Shell Mobis World Rally Team | 293 |
3 | M-Sport Ford World Rally Team | 188 |
4 | Toyota Gazoo Racing World Rally Team NG | 100 |
2022 FIA World Rally Championship for Drivers’ Standings
After round 9
1 | K. Rovanperä | 203 |
2 | O. Tänak | 131 |
3 | E. Evans | 116 |
4 | T. Neuville | 106 |
5 | T. Katsuta | 92 |
6 | C. Breen | 64 |
7 | E. Lappi | 57 |
8 | S. Loeb | 35 |
9 | S. Ogier | 34 |
10 | D. Sordo | 34 |
11 | G. Greensmith | 34 |
12 | A. Mikkelsen | 25 |
13 | O. Solberg | 21 |