WRC RALLY MONTE-CARLO 2022 DAY1
1911年初開催の、WRCで最も長い歴史を誇るラリー・モンテカルロは、基本的にはフレンチアルプスを舞台とするターマックラリーですが、山間部のステージには降雪路面や凍結路面もあり、天気に大きく左右される非常に難しいイベントとして知られています。そのため、新設計のクルマで戦いに臨む選手たちにとって、今年のモンテカルロは例年以上に大きなチャレンジとなります。また、今年はラリーの中心がフランス南部のギャップからモナコへと移り、2021年大会と比較すると、約85%が新しいステージとなります。しばらく使われていなかったステージや、新しいステージが増えることも、ラリーの難易度を高める要素となります。
木曜日は、午前中にモナコの北側に広がるフランスの山岳ステージでシェイクダウンが行われ、新規定ハイブリッドラリーカーのRally1車両が初走行。ラリー・モンテカルロで通算8回の優勝経験を持つオジエが、ワールドチャンピンの証であるカーナンバー1のGR YARIS Rally1でベストタイムを記録しました。
夕方にはモナコのカジノ前でセレモニアルスタートが行われ、開催90回目を迎えたラリー・モンテカルロが華々しく開幕。その後、選手たちは山岳地帯に向かい、2本のナイトステージに挑みました。
戦いの舞台となるフランス南部の山岳地帯はここしばらく天気が良く、気温も10度前後とこの時期としてはとても暖かい日が続き、木曜日も好天に恵まれました。全長15.20kmのSS1は、全体的にはドライコンディションながら、昼間は少し湿っていた一部路面が気温の低下により凍結し、非常にトリッキーなコンディションとなりました。
SS1で、1番手スタートのオジエは2位に5.4秒差をつけるベストタイムを記録。有名なチュリニ峠を通過する23.25kmのSS2はドライコンディションが保たれ、オジエが2ステージ連続でベストタイムをマークし、新時代を迎えたWRCの初日を首位で走り切りました。
2位にはExtreme E、ダカールラリー、そしてこのモンテカルロラリーと連戦とタフなローブが入りました。
明日のステージ情報
競技2日目となる1月21日(金)のデイ2は、サービスパーク西北のフランス山岳地帯で3本のステージを各2回走行します。デイ2は日中のフルサービスが設定されず、朝モナコでサービスを受けた選手は、3本のステージが終了した後、ピュジェ-テニエのタイヤフィッティングゾーンでのタイヤ交換のみで、3本の再走ステージを走行します。3本のステージのうち、アントルヴォーへと向かう3本目のステージ(SS5/8)は近年よく使われていますが、最初の2本のステージに関しては2006年以来の走行となります。6本のSSの合計距離は97.86kmと4日間で最長。リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は472.69kmとなります。
End of day one (Thursday):
1 Sébastien Ogier/Benjamin Veillas (Toyota GR YARIS Rally1) 25m48.4s
2 Sébastien Loeb/Isabelle Galmiche (Ford Puma Rally1) +6.7s
3 Elfyn Evans/Scott Martin (Toyota GR YARIS Rally1) +11.2s
4 Adrien Fourmaux/Alexandre Coria (Ford Puma Rally1) +17.9s
5 Gus Greensmith/Jonas Andersson (Ford Puma Rally1) +21.9s
6 Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe (Hyundai i20 N Rally1) +28.5s
7 Craig Breen/Paul Nagle (Ford Puma Rally1) +29.2s
8 Ott Tänak/Martin Järveoja (Hyundai i20 N Rally1) +41.1s
9 Takamoto Katsuta/Aaron Johnston (Toyota GR YARIS Rally1) +48.2s
10 Oliver Solberg/Elliott Edmondson (Hyundai i20 N Rally1) +58.8s