WRC RALLY ESTONIA 2023 DAY4
ラリー・エストニアの最終日デイ4は、サービスパークの南側エリアで2本ステージを、ミッドデイサービスを挟むことなく各2回走行。4本のステージの合計距離は61.08kmでした。天気は朝から雲が多く、時々雨がぱらつくことも。午前8時の時点で気温は13度前後と、冷涼な朝となりました。
首位ロバンペラは前日のデイ3で、全9ステージでベストタイムを記録し、総合2位のティエリー・ヌービルに対するリードを34.9秒に拡大。最終日はステージの合計距離が短いため、十分といえるリードを既に築いていました。しかし、それでもロバンペラの勢いは衰えず、前日に続き全ステージでベストタイムを記録。ボーナスの選手権ポイントを獲得可能な最終のパワーステージも制し、最終的に2位に52.7秒差をつけて優勝。ラリー・エストニアを3年連続で制覇し、今シーズン2勝目を記録しました。2021年にラリー・エストニアでWRC初優勝を飾ったロバンペラは、これで通算10勝目。一大会で獲得可能な最大ポイントである30ポイントを獲得したことにより、ドライバー選手権におけるリードを55ポイントに拡げました。なお、今回ロバンペラはデイ3の朝から13ステージ連続でベストタイムを刻みましたが、それは2008年ラリー・ドイチェランドでの、セバスチャン・ローブ以来の記録となりました。
Kalle Rovanperä
ここエストニアでWRC10勝目を達成し、3年連続で優勝できたので、とても素晴らしい気分です。自分にとってエストニアは本当に素晴らしいラリーですし、毎回楽しんでいます。土曜日の朝からは全てのステージで勝つことができましたし、特別な終末になりました。自分たちの速さとクルマの性能をフルに発揮できたと思うので、本当にハッピーです。このようなスピードで走りながらも本当にヒヤッとするような瞬間は一度もなく、常にプッシュしながらもドライビングを楽しむことができたので、自分とヨンネはいい仕事ができたと思います。運転していて本当に楽しかったですし、素敵なステージと素晴らしい応援を満喫しました。また、ステージを走り終えてすぐに、表彰台で佐藤さんと勝利を一緒に祝うことができたのも嬉しかったですし、彼もとても喜んでいました。
ヌービルは土曜日の夜には敗北を認めたも同然でしたが、彼のキャリアのなかでも最も好調な高速グラベル・ラリーのパフォーマンスを楽しんで意気揚々としていました。またチームメイトのエサペッカ・ラッピが300km以上の競技を終えて、わずか6.8秒差の表彰台を獲得。
ラッピはHyundai Motorsportにとって4度目のトップ3フィニッシュを果たし、マニュファクチャラーズ・タイトル争いでトヨタ・ガズー・レーシングに57ポイント差となっています。
トヨタを駆るウェールズ出身のエルフィン・エヴァンスとは、最終コントロールでわずか7.3秒差という接戦を繰り広げました。
テーム・スニネンは、i20 Nラリー1デビュー戦で完璧な走りを披露し、エヴァンスから1分以上の差をつけてトップ5に3台のヒュンダイを送り込みました。その後方には、ウルフ・パワーステージで勝田貴元を振り切って総合6位に入ったピエール-ルイ・ルベが続きました。
ルベのMスポーツ・フォードのチームメイトであるタナックは、ラリー前の優勝候補に挙げられていたが、ラリーが始まる前にその望みは潰えてしまいました。木曜日のシェイクダウンで問題が発生し、土壇場でエンジン交換を余儀なくされた彼は、オープニングステージの前に5分間のペナルティを科された。残り5戦でロバンペラとの差は66ポイント。
アンドレアス・ミケルセンはWRC2部門の首位をキープし、総合9位でフィニッシュ。ミケルセンと同じシュコダ・ファビアRSラリー2を駆るサミ・パジャリがトップ10に入った。
WRC次戦は、8月3日(木)から6日(日)にかけて、フィンランドのユバスキュラを中心に開催される「ラリー・フィンランド」です。フィンランドはWRCを代表するハイスピード・グラベル(未舗装路)イベントであり、サービスパークはTGR-WRTのヘッドクォーターのすぐ近くに置かれるため、チームにとってはホームイベントといえるラリーです。
Final Overall Classification –Rally Estonia
1 | K. Rovanperä | J. Halttunen | Toyota GR Yaris Rally1 Hybrid | 2:36:03.1 |
2 | T. Neuville | M. Wydaeghe | Hyundai i20 N Rally1 Hybrid | +52.7 |
3 | E. Lappi | J. Ferm | Hyundai i20 N Rally1 Hybrid | +59.5 |
4 | E. Evans | S. Martin | Toyota GR Yaris Rally1 Hybrid | +1:06.8 |
5 | T. Suninen | M. Marrkula | Hyundai i20 N Rally1 Hybrid | +2:21.1 |
6 | P. L. Loubet | N. Gilsoul | Ford Puma Rally1 Hybrid | +3:09.9 |
7 | T. Katsuta | A. Johnston | Toyota GR Yaris Rally1 Hybrid | +3:10.2 |
8 | O. Tänak | M. Järveoja | Ford Puma Rally1 Hybrid | +6:25.6 |
9 | A. Mikkelsen | T. Eriksen | Škoda Fabia RS | +9:54.1 |
10 | S. Pajari | E. Mälkönen | Škoda Fabia RS | +10:03.8 |
2023 FIA World Rally Championship for Manufacturers’ Standings
After round 8
1 | Toyota Gazoo Racing World Rally Team | 331 |
2 | Hyundai Shell Mobis World Rally Team | 274 |
3 | M-Sport Ford World Rally Team | 195 |
2023 FIA World Rally Championship for Drivers’ Standings
After round 8
1 | K. Rovanperä | 170 |
2 | E. Evans | 115 |
3 | T. Neuville | 112 |
4 | O. Tänak | 104 |
5 | S. Ogier | 98 |
6 | E. Lappi | 87 |
7 | D. Sordo | 46 |
8 | T. Katsuta | 41 |
9 | P.L Loubet | 28 |
10 | C. Breen | 19 |
11 | T. Suninen | 19 |