WRC Rally de Portugal 2022 DAY1
新時代ハイブリッドラリーカー、GR YARIS Rally1にとって今シーズン最初のグラベルイベントラリー・ポルトガルは、今年もポルトガル北部ポルト近郊の「マトジニョス」にサービスパークが置かれ、4日間に渡って競技が行われます。その初日となる19日(木)のデイ1は、午前中にマトジニョスから約44km離れたグラベルロードでシェイクダインが行われ、チームの全ドライバーがステージを3回走行。昨年のこのラリーの勝者であるエバンスがベストタイムを記録。
その後、マトジニョスから南に約120km離れた古都コインブラの中心部で、セレモニアルスタートに続き午後7時過ぎからSS1「コインブラ」がスタートしました。市街地の一般道を閉鎖して作られた、全長2.82kmのターマック(舗装路)ステージを、全ドライバーがグラベル仕様のセットアップとグラベル用タイヤで走行。
金曜日の朝から山岳地帯に舞台を移し、グラベルステージでの戦いがスタート。コインブラの東側に位置する、アルガニル地域は朝から天気が良く、日中は気温が30度を越える暑い一日でした。デイ2は8本合計121.67kmのグラベル(未舗装路)ステージを、日中のサービスなく走行するタフなコース設定。
SS1を首位で終えたヌービルでしたが、金曜日のロードセクションで左前輪にトラブルが発生し、その修復に追われ、さらにドライブシャフトにもダメージを負い7位まで順位を落としてしまいました。
SS4で首位エバンスとの10秒差を逆転して首位に立ったローブでしたが、続くSS5のスタートから100m程の左コーナーで、ステージ脇のコンクリートブロックをヒット。右後ろサスペンションが壊れて残念ながらリタイヤに。
もう1人のセバスチャン、オジェはSS6、SS7と連続してパンクに見舞われ、スペアタイヤ一本搭載だったことから続行不可能となりリタイヤとなりました。
DAY1を首位で折り返したのはエバンス。SS6とSS9でベストタイムを刻み、総合2位に順位を上げたロバンペラに、13.6秒差をつけてグラベルの初日を締めくくりました。
Elfyn Evans
“今日は本当に長くてタフな一日でした。特に午後のステージはクルマの中がとても暑く、コンディションも過酷で大変でした。午前中は、朝一番のステージから全てが順調でした。タイヤ選択については少し攻めすぎたかもしれず、最後に苦労しましたが、全体的にはいいスタートを切れたと思います。午後は路面が非常に荒れていて、運試しのような面もありましたが、上手くクリアすることができました。この週末、あれ以上悪い路面に遭遇しないことを願うばかりです。スピードに関しては十分ではなかったかもしれませんが、自分としては問題なく走り切ることと、速く走ることのバランスをとりながら走ったつもりです。優勝争いに加わることができているのは嬉しいですが、重要なのは日曜日の最終結果なので、まだまだ長い道のりが待っています。 ”
5月21日(土)のデイ2は、ポルト北東に広がるカブレイラ山脈を中心に、3本のステージを日中のサービスを挟んで各2回走行。そのうち、SS12/15「アマランテ」は、今大会最長となる全長37.24kmのロングステージです。そして、一日の最後にはポルトのドウロ河口沿いでスーパーSSが行われます。7本のステージの合計距離は今大会最長の164.98km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は643.14kmとなります。
1 Elfyn Evans/Scott Martin (Toyota GR YARIS Rally1) 1h25m43.3s
2 Kalle Rovanperä/Jonne Halttunen (Toyota GR YARIS Rally1) +13.6s
3 Dani Sordo/Cándido Carrera (Hyundai i20 N Rally1) +44.4s
4 Takamoto Katsuta/Aaron Johnston (Toyota GR YARIS Rally1) +49.6s
5 Gus Greensmith/Jonas Andersson (Ford Puma Rally1) +1m00.7s
6 Pierre-Louis Loubet/Vincent Landais (Ford Puma Rally1) +1m15.6s
7 Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe (Hyundai i20 N Rally1) +1m46.4s
8 Craig Breen/Paul Nagle (Ford Puma Rally1) +1m49.3s
9 Adrien Fourmaux/Alexandre Coria (Ford Puma Rally1) +2m03.6s
10 Ott Tänak/Martin Järveoja (Hyundai i20 N Rally1) +3m38.4s