ueno Rally del Paraguay 2026のデイ2は、サービスパーク北東エリアを中心に4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走り、最終のSS17としてエンカルナシオン市街地に新設された全長3.1kmのスーパースペシャルステージ(Encarnación Costanera)を加えた計9本、合計距離135.74kmの itinerary で争われました。天候悪化が予想され、ステージ途中に深い川を渡る箇所もあることから、各チームはサファリ・ラリー・ケニアで使用するような「シュノーケル」(吸気バイパスシステム)を金曜日の最終サービスで装着して備えました。
しかし、土曜日の朝にサービスパークは暴風雨に見舞われたものの、最長70km程度離れたステージエリアは全体的にドライコンディションが続きました。ループ後半に湿った路面や泥状の区間もあったものの、予想された大雨は降らず、デイ1に続き摩耗の激しい路面でのタイヤマネジメントが極めて重要な一日となりました。この予想外のドライ路面が、選手たちの戦略と判断を大きく左右する展開を生みました。
デイ1を終え首位に立っていたサミ・パヤリ(GR YARIS Rally1、TOYOTA GAZOO Racing)は、総合2位のヘイデン・パッドン(Hyundai)に11.9秒、総合3位のエルフィン・エバンスに56.3秒の差を築いてスタート。午前中のSS11でコーナリングラインがワイドに膨らみリヤウイングの一部を失う場面がありましたが、それでも2番手タイムを記録し、続くSS12を9番手タイムで走り切り、パッドンとの差を22.8秒に拡大してサービスに戻りました。午後のループでも安定した走りを続け、最終的にパッドンとの差を24.1秒に広げて首位を守り切りました。パヤリにとってはエストニア、フィンランドに続く3連勝を狙う重要な一日となり、「コンディションは依然トリッキーだったが、リードを広げられた」と語る通り、危ない瞬間をこなしながらも確実に優位を築きました。
一方、チャンピオンシップリーダーのエルフィン・エバンス(GR YARIS Rally1)は、オープニングのSS9でベストタイムを記録した後、一日を通してクリーンで確実性の高い走りを続け総合3位を堅守しました。しかし、総合4位のアドリアン・フォルモー(Hyundai)が猛烈なチャージを見せ、5本のステージ優勝を含む圧倒的なペースで差を詰め、最終的に3.3秒差にまで迫りました。フォルモーは朝のループから積極的にタイムを削り、午後も連続でステージを制し、スーパースペシャルでもエバンスを大きく上回るタイムをマーク。表彰台争いが一気に緊張感を増す展開となりました。
デイ1でトラブルとタイヤダメージにより約4分を失い総合8位だったオリバー・ソルベルグ(GR YARIS Rally1)は、着実にステージを重ねて順位を挽回。最終のスーパースペシャルでさらに順位をひとつ上げ、総合5位でデイ2を締めくくりました。マッカーリーンを抜き去るという目標を達成し、タイヤのローテーションが厳しい状況の中でもクリーンな走りを続けたことが功を奏しました。
デイ1でデイリタイアを喫したセバスチャン・オジエと勝田貴元は、サービスで修理されたマシンで再出走。オジエはSS12とその再走のSS16でベストタイムを記録するなど一日を通して速さを示し、総合39位まで順位を上げました。勝田はスーパースペシャルでベストタイムをマークし、総合45位で一日を終えました。両者ともポイント獲得を目指して経験を積む一日となりました。
WRC2では、地元パラグアイのディエゴ・ドミンゲス(GR Yaris Rally2)が首位を守り、同じくGR Yaris Rally2のガス・グリーンスミスが差を24.3秒に詰めました。TGR WRCチャレンジプログラムの山本雄紀は、前日の技術的問題によるデイリタイアから再出走し、8番手タイムを3回記録するなどペースを上げながら、初の南米の道での経験を積み重ねました。ドミンゲスは朝の一部で眼鏡を車の屋根に置き忘れて走るというハプニングもありましたが、家族の助けで交換し、ホームでのリードを堅持しました。
このデイ2は、予想を裏切るドライコンディションの中でパヤリがリードを着実に拡大する一方、フォルモーの圧倒的な追い上げが表彰台争いを一気に盛り上げ、ソルベルグの挽回や地元ドライバーの活躍も光る、変化に富んだ一日となりました。残り5ステージ、68.16kmの最終日で、天候次第ではさらなるドラマが待っている状況です。
1位 サミ・パヤリ(GR YARIS Rally1 5号車)

満足の一日となりました。予想していた激しい雨よりははるかにましだったとはいえ、コンディションは依然かなりトリッキーでした。コーナーで少しコースアウトした際にリヤウイングの一部を失うなど、いくつか危ない瞬間もありました。それによってハイスピードなセクションでのハンドリングに影響が出ましたが、大きな問題にはなりませんでした。それを除けばクルマは速く、信頼性も高く、一日を通してリードを広げることができました。まだ何が起こるかわからないですし、天候も予想が難しそうなので、エストニアやフィンランドの時と同じように、あまり興奮し過ぎないようにしています。
2位 ヘイデン・パッドン(Hyundai i20 N Rally1)

クリーンでトラブルフリーな一日で、まさに望んでいた展開でした。ペースが少し足りない部分はありましたが、長く乗っていない中で無事に持って帰れたのは良かったです。スーパースペシャルステージは皆にとってトリッキーでしたが、全体的に堅実な一日となりました。明日は全く違う展開になるかもしれませんが、まずはミッション達成です。
3位 エルフィン・エバンス(GR YARIS Rally1 33号車)

最初のステージではベストタイムを記録し、今日はかなり良いスタートを切ることができました。しかし2本目のステージでは既に大きな岩が散らばっていたので、安全策を取りました。また、ループ後半の泥道でも同じような状況でした。午後には何本かハードタイヤを装着しましたが、それが正しかったかどうかは判断が難しいところです。ただ、昨日の状況を踏まえて、タイヤの摩耗を懸念していました。アドリアンは今日、猛烈な勢いで攻め続け好調でした。スーパーSSでこれほど多くのタイムを失ったことには驚きましたが、明日はさらに厳しいコンディションが予想されるので、引き続きベストを尽くすのみです。
4位 アドリアン・フォルモー(Hyundai i20 N Rally1)
5本のステージ優勝を含むチャージで差を大きく詰めました。ペースに満足しています。タイヤ摩耗のバランスを見つける必要がありましたが、良い仕事ができました。チーム全体の努力に感謝します。スタート時に55秒差あったところから3.3秒差まで迫れたのは大きな成果で、明日も長い一日が待っています。
5位 オリバー・ソルベルグ(GR YARIS Rally1 99号車)
今日は雨が降って自分たちにとってエキサイティングな展開になることを期待していました。残念ながら雨は降りませんでしたが、それでも悪い一日ではありませんでした。今日の一番の目標はクリーンな走りを続け、マッカーリーンを抜くことでしたが、それを達成し5位まで順位を上げられたので良かったです。タイヤのローテーションに関しては、他のドライバーほどは良いコンディションのスペアタイヤが十分になかったので難しい状況でしたが、何とか乗り切ることができました。明日は雨が降るかもしれませんが、どのような状況でもベストを尽くします。
6位 ジョシュ・マッカーリーン(Ford Puma Rally1)
最終のスーパースペシャルでステージ脇の広告を巻き込むシーンがあり、ソルベルグに順位を譲る形となりました。総合6位でデイ2を終え、ソルベルグとは6.3秒差の接戦が続いています。
7位 ディエゴ・ドミンゲス(GR Yaris Rally2)
地元パラグアイでWRC2首位を守り、総合でも7位につけました。朝の一部で眼鏡を車の屋根に置き忘れて走るハプニングがありましたが、母親と妻がサービス中に眼鏡屋から替えを調達してくれ、ペースを維持しました。ホームでのリードを堅持しています。
8位 ジョン・アームストロング
総合8位でデイ2を終えました。安定した走りで上位グループに食い込んでいます。
9位 ガス・グリーンスミス(GR Yaris Rally2)
WRC2で首位のドミンゲスとの差を24.3秒に縮め、総合でも9位につけました。強いチャージを見せ、ホームのライバルを追う立場を強化しています。
10位 ファウ・ザルディバル
WRC2勢として総合10位に入り、上位グループを完成させました。
ラリー最終日となる8月30日(日)のデイ3は、サービスパークの北および北西エリアで2本のステージをミッドデイサービスを挟むことなく各2回走行。再走ステージの前には、1本の独立したステージをSS20として走ります。5本のステージの合計距離は66.35kmと3日間でもっとも短く、リエゾン(移動区間)を含めた一日の総走行距離は237.59kmとなります。また、最終ステージとなるSS22「エンカルナシオン2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に設定されています。
| Pos | Driver / Co-driver | Team / Car | Gap |
|---|---|---|---|
| 1 | Sami Pajari / Marko Salminen | TOYOTA GAZOO Racing / GR YARIS Rally1 | — |
| 2 | Hayden Paddon / John Kennard | Hyundai Shell Mobis WRT / i20 N Rally1 | +24.1s |
| 3 | Elfyn Evans / Scott Martin | TOYOTA GAZOO Racing / GR YARIS Rally1 | +56.3s |
| 4 | Adrien Fourmaux / Alexandre Coria | Hyundai Shell Mobis WRT / i20 N Rally1 | +59.6s |
| 5 | Oliver Solberg / Elliott Edmondson | TOYOTA GAZOO Racing / GR YARIS Rally1 | +3m25.7s |
| 6 | Josh McErlean / Eoin Treacy | M-Sport Ford WRT / Puma Rally1 | +3m32.0s |
| 7 | Diego Domínguez / Rogelio Peñate | Toyota GR Yaris Rally2 (WRC2 leader) | +6m20.4s |
| 8 | Jon Armstrong / Shane Byrne | Ford Puma Rally1 | +6m40.0s |
| 9 | Gus Greensmith / Jonas Andersson | GR Yaris Rally2 (WRC2) | +6m44.7s |
| 10 | Fau Zaldivar / Marcelo Der Ohannesian | Škoda Fabia RS Rally2 | +7m33.6s |
※添付情報に基づく主要順位・ギャップ。詳細タイムは公式結果をご確認ください。ドライバー選手権・マニファクチャラー順位は最終日以外で提供がないため総合のみ掲載。