パヤリが母国で首位浮上!オジエ衝撃リタイア WRC 2026 Rally Finland DAY3

WRC第10戦セクト・ラリー・フィンランドのデイ3は、ユヴァスキュラを拠点にサービスパーク南西エリアの定番ステージ「パルッコラ」「パイヤラ」「バスティラ」「レウストゥ」を各2回、計8本(合計距離125.70km)で争われました。前日の激しい雨の影響で午前中は一部ウェットなセクションが残る中、好天に恵まれドライコンディションが広がる中で、ドラマチックな展開が次々と繰り広げられました。

デイ2終了時点で首位を走り、エバンスに16.3秒、パヤリに26.7秒のリードを築いていたセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(Toyota GR Yaris Rally1)は、午前中の安定した走りでリードを保ち、SS14ではベストタイムを記録。しかし、そのSS14でエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組がフィニッシュ近くでコースオフし、観客の助けを借りて復帰するも約1分40秒以上を失い、総合5位に後退するアクシデントが発生しました。一方、SS12とSS13でベストタイムをマークしたサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組は、オジエに約20秒差の総合2位に浮上。オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンソン組も順位を上げ、トヨタ勢が上位を固める形となりました。

ミッドデイサービスを経た午後のループでは、パヤリがSS15で、オジエがSS16でベストタイムを刻み、両者の差は20.9秒に。ところが、SS17「バスティラ2」のフィニッシュ近くの高速セクションで、長らく首位を独走していたオジエがコースオフ。Toyota GR Yaris Rally1は横転を繰り返し大きなダメージを負いましたが、オジエとイングラシアは自力でクルマから降り、重傷は負っていないことが確認されました。その後病院へ搬送され検査を受けましたが、結果はポジティブ。衝撃が大きかったため経過観察のため病院で夜を過ごす予定と伝えられています。トヨタ副チーム代表代行のユハ・カンクネンは「セブはショックを受けているが、骨折はない」とRally.TVで報告し、チームとして状況を確認したことを明らかにしました。

このリタイアによりパヤリが首位を継承。最終SS18を無難にこなし、土曜日を46.4秒のリードで終えました。パヤリは「明らかに午後はペースを管理することに集中した。まだ2本の長いステージが残っており、何が起こるかわからない」と語り、前戦エストニアでの初優勝に続く連勝を目指すホームイベントでのリードを強調しています。

エバンスは午前の横転後、メカニック陣がミッドデイサービスで迅速かつ正確な修理を完了し、ペナルティなしで午後に復帰。3ステージ連続で2番手タイムを記録し、最終ステージでベストタイムを獲得してアドリアン・フルモーに3.8秒差をつけ総合3位に浮上しました。「メカニックたちに心から感謝する。セブとジュリアンの幸運を祈る」とエバンスはコメント。当初の目標だった4位から、オジエのアクシデントで3位に上がった形です。

ソルベルグは午後を慎重に走り、比較的安全な2位を確保。フルモーはエバンスと最終ステージ前まで同タイムで争うなど健闘し4位。勝田貴元はセットアップ変更を試しながら5位に順位を上げ、ティエリー・ヌービルは最終ステージで6位に浮上(マッカーリーンに1.5秒差)。マーテインシュ・セスクスも午前のレウストゥでロールしデイリタイアとなりましたが、怪我はなく日曜日の再スタートが予想されています。

WRC2ではテーム・スニネンが首位、RC2クラスではヤリ-マティ・ラトバラがトップに立つなど、サポートクラスでも動きがありました。日曜日は30.02kmの「ヒモス-ヤムサ」を2回走行し、2本目がパワーステージとなるスーパーサンデーで最終決戦を迎えます。パヤリのリードは大きいものの、フィンランドの高速ステージでは一瞬のミスが順位を大きく変えることを、このドラマチックなデイ3が改めて証明した一日となりました。

1位 サミ・パヤリ(Toyota GR Yaris Rally1)

午前中に複数のベストタイムを刻み、オジエのリタイアで首位を継承。午後はペース管理に徹し、46.4秒のリードで土曜日を終えました。「クレイジーな一日だったが、気がつけばトップに立っていた。午前中は世界最高のクルマで美しいステージを走れ、これまでで最高の時間だった。セブとジュリアンが無事だったことが最も重要。まだ何も決まっていない」

2位 オリバー・ソルベルグ(Toyota GR Yaris Rally1)

午前中にペースノートの問題もありつつ、午後はリスクを抑えた走りで2位を確保。46.4秒差で比較的安定したポジションにいます。「朝最初は良いフィーリングだったが、次のステージでペースノートの聞き取りに問題が生じた。順位を守りながら様子を見た。セブとジュリアンが無事で良かった。明日は全力を尽くす」

3位 エルフィン・エバンス(Toyota GR Yaris Rally1)

午前のレウストゥでロールし一時5位に後退するも、メカニックの迅速な修理で午後復帰。3ステージ連続上位タイムと最終ステージ優勝で3位に浮上しました。「メカニックたちに心から感謝する。セブとジュリアンの幸運を祈る。明日もベストを尽くす」

4位 アドリアン・フルモー(Hyundai i20 N Rally1)

午前中に順位を上げ、午後はエバンスと最終ステージ前まで同タイムで争う激しいバトルを展開。最終的に3.8秒差の4位で終えました。「クレイジーな一日で、6位からスタートして表彰台圏内まで上がったが、最終的にエルフィンに3位を譲った。後悔はない。明日もスピードを上げたい」

5位 勝田貴元(Toyota GR Yaris Rally1)

前日のタイムロスを受け、セットアップ変更を試しながら走行。大きな進歩はなかったものの午後のタイムはまずまずで5位に浮上しました。「今日のステージは難しく、強い覚悟が必要だった。セットアップを試したが、明日うまく機能することを願う。セブとジュリアンが無事だと聞いて安心した」

6位 ティエリー・ヌービル(Hyundai i20 N Rally1)

グリップに苦戦しつつも最終ステージでプッシュし、マッカーリーンを抜いて6位に浮上。バスティラでフロント左パンクもありましたが、1.5秒差でポジションを確保しました。「長い一日で得るものは少なかったが、最終ステージでジョシュを抜いた。明日はスーパーサンデーのポイントを狙う」

7位 ジョシュ・マッカーリーン(Ford Puma Rally1)

安定した走りで7位をキープ。ヌービルに最終ステージでわずかに抜かれましたが、上位争いに絡む位置にいます。総合順位を大きく落とすことなく完走しています。

8位 ヤリ-マティ・ラトバラ(Toyota GR Yaris Rally2)

RC2クラス首位を走り、総合でも8位。WRC2未エントリーながらクラスをリードする走りを見せています

9位 テーム・スニネン(Toyota GR Yaris Rally2)

WRC2首位を守り、総合9位。サポート選手権で好調を維持しています。

10位 ロバート・ビルベス(Škoda Fabia RS)

WRC2上位争いに絡み総合10位。


ラリー最終日となる8月2日(日)は、サービスパークの南西エリアで今大会最長となる30.02kmのステージ「ヒモス-ヤムサ」を、ミッドデイサービスを挟むことなくSS19/20として2回走行。そのうち2本目のSS20は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に設定されています。2本のステージの合計距離は60.04km、リエゾン(移動区間)を含めた一日の総走行距離は178.22kmとなります。

PosDriver / Co-driverTeam / CarTime / Gap
1S. Pajari / M. SalminenToyota GR Yaris Rally12:00:38.0
2O. Solberg / E. EdmondsonToyota GR Yaris Rally1+46.4
3E. Evans / S. MartinToyota GR Yaris Rally1+1:36.3
4A. Fourmaux / A. CoriaHyundai i20 N Rally1+1:40.1
5T. Katsuta / A. JohnstonToyota GR Yaris Rally1+2:54.5
6T. Neuville / M. WydaegheHyundai i20 N Rally1+3:52.9
7J. McErlean / E. TreacyFord Puma Rally1+3:54.4
8J-M. Latvala / J. HänninenToyota GR Yaris Rally2+6:50.8
9T. Suninen / J. HussiToyota GR Yaris Rally2+7:01.1
10R. Virves / J. ViiloŠkoda Fabia RS+7:04.2

Classification after Day 3 (SS18) – Secto Rally Finland 2026