南米グラベル2連戦の幕開け!独特の赤土路面と変化するコンディションに、全チーム・全選手が挑む
2026年FIA世界ラリー選手権(WRC)第11戦「ラリー・デル・パラグアイ」が、8月27日(木)から30日(日)にかけて、パラグアイ南東部のエンカルナシオンを拠点に開催されます。昨年初めてWRCカレンダーに登場したこのイベントは、今年で2年目。南米グラベル2連戦(次戦チリ)の初戦として、タイトル争いに大きな影響を与える一戦となります。
ベースとなるのは、アスンシオンから南東へ約360km離れたエンカルナシオン。パラナ川のほとりにサービスパークが置かれ、イタプア県内の赤土グラベルステージを中心に競われます。全22ステージ、競技距離357.64km(総走行距離946.57km前後)。路面は全体的に固く締まっていますが、何台かが通過すると表面が磨かれて非常に滑りやすくなり、深い轍や露出した岩、突然の雨によるグリップ激減など、変化が激しいのが特徴です。ハイスピードな直線区間とテクニカルなセクションが混在し、ジャンプや窪みも多く、タイヤや車体への負担も大きいラリーです。昨年は雨の影響で多くのドライバーがタイムを失う場面もありました。
今年はステージ数を19本から22本に増やし、競技距離も拡大。金曜日はエンカルナシオン東側を中心に8本(153.78km)、土曜日は北東エリアで9本(135.74km、市街地スーパーSS含む)、日曜日は北・北西エリアで5本(68.12km)と、最終ステージがパワーステージとなります。40%程度のルートが新しくなっている点も注目です。
今年もラリーの中心となるサービスパークは、パラグアイの首都アスンシオンから南東に360km程離れた都市「エンカルナシオン」に置かれます。ラリーは27日木曜日の午前11時からシェイクダウンが、夜7時からセレモニアルスタートが行われ、競技は翌日の朝から始まります。28日の金曜日はデイ1として、サービスパークの東側エリアを中心に、4本のステージをエンカルナシオンでのミッドデイサービスを挟んで各2回走行。8本のステージの合計距離は153.78kmと、3日間で最長の一日となります。
29日の土曜日は、デイ2としてサービスパークの北東エリアで4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。その後、一日の最後にはSS17としてエンカルナシオンの市街地で全長3.1kmのスーパーSSが行われ、9本のステージの合計距離は135.74kmです。
最終日となる30日の日曜日は、デイ3としてサービスパークの北および北西エリアで2本のステージをミッドデイサービスを挟むことなく各2回走行。再走ステージの前には、1本の独立したステージをSS20として走行します。5本のステージの合計距離は68.12kmと3日間でもっとも短く、最終ステージのSS22「エンカルナシオン2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に設定されています。ラリーは3日間で22本のステージを走行し、その合計距離は357.64km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は、946.57kmが予定されています。
TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team
5台のGR Yaris Rally1で大会連覇とシーズン10勝目を目指します。フィンランドで1-2-3-4フィニッシュを決め、マニュファクチャラーズ選手権でリードを拡大した勢いを維持したいところ。ドライバー選手権ではエバンスが首位、パヤリが急浮上するなど、タイトル争いは混戦模様です。
エルフィン・エバンス / スコット・マーティン(33号車)
「昨年は予想以上に厳しかった。磨かれた粘土質の路面とグリップ変化で難しく、最終日の雨でほぼグリップがなくなった。どんなコンディションでもベストを尽くすしかありません」
セバスチャン・オジエ / ヴァンサン・ランデ(1号車)
「フィンランドは途中まで順調でしたが望む結果にならず。何より無事だったことが重要です。休息を取り、ヴァンサンと共に準備は整いました。昨年の雰囲気とチャレンジングなステージを思い出し、再び勝利を目指します」
オリバー・ソルベルグ / エリオット・エドモンドソン(99号車)
「昨年の雰囲気と情熱は特別でした。ステージはユニークで、狭い区間・広い区間・ジャンプ・窪みがあり、滑りやすい路面も。Rally1のダウンフォースでよりスピードを維持できるはず。勢いを維持したいです」
勝田貴元 / アーロン・ジョンストン(18号車)
「良い思い出があり、再び訪れるのが待ちきれません。ファンの応援が印象的でした。路面は固くツルツルで、雨だとグリップがほとんどありません。経験を活かし、良いラリーにしたいです」
サミ・パヤリ / マルコ・サルミネン(5号車、TGR-WRT2)
「フィンランドの成果を味わった後、集中し直しました。昨年の熱狂に感動し、ハイスピードな道とジャンプが好きですが、雨だと信じられないほど滑ります。ベストを尽くし続けます」
WRC2では多数のGR Yaris Rally2がエントリーし、地元パラグアイ人ドライバーも多数参戦。山本雄紀選手にとっては初の南米イベントとなります。
Hyundai Shell Mobis World Rally Team
フィンランドで惜しくも表彰台を逃した悔しさをバネに、南米2連戦で巻き返しを図ります。特別リバリーをまとった3台のi20 N Rally1で挑み、チリでも継続使用予定です。
ティエリー・ヌービル / マルティン・ワイダエグ
「よりダイナミックでテクニカルなグラベルが好きです。昨年のステージと雰囲気を楽しみにしていました。セットアップを変更し、雨の滑りやすさも考慮。勝利を狙います」
アドリアン・フルモー / アレクサンドル・コリア
「昨年は金曜にリードし、週末を通じて上位で戦いました。グリップ変化と高速区間が特徴で、自信を持って適応する必要があります。再びフロントで戦い、結果を出したいです」
ヘイデン・パドン / ジョン・ケナード
「グラベルで車に乗るのが待ちきれません。南米での出場は特別です。シートタイムは限られていますが、最初の1kmからホームに感じました。フラットアウトでチームに貢献します」
スポーツディレクターのアンドリュー・ウィートリー氏は「昨年の課題(パンク、コースアウト、ウォータースプラッシュなど)を克服する準備を進め、3クルーとも表彰台を狙える」と語っています。
M-Sport Ford World Rally Team
南米2連戦に向け、昨年の経験を活かしつつ新天地を探る姿勢です。
ジョシュ・マクアーリーン / エoin・トレーシー(55号車、Puma Rally1)
「昨年の経験と理解が強みになります。フィンランドの勢いを南米に持ち込み、シーズン後半を強く締めくくりたいです」
ジョン・アームストロング / シェーン・バーン(95号車、Puma Rally1)
「初めての南米大陸。ロードポジションを活かし、着実に進めます。最近の勝利が自信になっています」
ロメット・ユルゲンソン / シーム・オヤ(39号車、Fiesta Rally2)
「初めての南米。昨年の映像から雰囲気の良さを感じていました。知識を積み、将来に繋げたいです」
チームプリンシパルのリチャード・ミレナー氏は「昨年の印象的なデビューに続き、今年も素晴らしいオープニングセレモニーと興味深いステージが待っている。知識を結集して強いパフォーマンスを」と期待を寄せています。
過去の勝者リスト
WRCとして開催されたのは2025年から。それ以前はテストイベントや国内・地域選手権として行われていました。
| Year | Event | Winner | Car | Team / Note |
|---|---|---|---|---|
| 2025 | 2° ueno Rally del Paraguay (WRC) | Sébastien Ogier / Vincent Landais | Toyota GR Yaris Rally1 | Toyota Gazoo Racing WRT |
| 2024 | 1° Petrobras Rally del Paraguay (Test / Non-WRC) | Marco Bulacia / Diego Vallejo | Volkswagen Polo GTI R5 | ABR South America by MG Rally Works *Non-WRC event |