WRC第6戦 Vodafone Rally de Portugal 2026 が、ヨーロッパ大陸今シーズン初のグラベルイベントとして開幕しました。サービスパークをマトジニョスに置き、木曜日午後から本格的な戦いがスタート。初日は短いながらも戦略が問われるステージで、トップ争いが極めて僅差の展開となりました。
競技本番前の最後の走行セッションとなるシェイクダウンは、例年よりも一日早い水曜日に5.72kmのステージで行われ、サミ・パヤリが2番手タイムを記録するなどToyota Gazoo Racing勢が好感触を掴みました。
ラリーの開始を祝うセレモニアルスタートは、今年もマトジニョスから約130km南に離れた古都コインブラで行われ、その後、北に約70km離れたアヴェイロの近郊でSS1、SS2と2本の本格的なステージを走行しました。午後3時過ぎから始まったSS1は、一部にターマック(舗装路)のセクションを含む15.08kmのグラベルステージ。デイ1最後のSS3は、大西洋に面したリゾート地「フィゲイラ・ダ・フォス」の市街地に設けられた全長1.93kmのスーパースペシャルステージでした。
本番SS1(Águeda – Sever)では、1番手スタートの不利を背負ったエルフィン・エバンスがトップとわずか0.1秒差の2番手タイムをマーク。オリバー・ソルベルグも3番手で続き、序盤から激しい接戦が予想されました。
SS2(Sever – Albergaria、20.24km)でソルベルグがベストタイムを叩き出し首位に浮上。一方、SS1で好走したアドリアン・フルモーはこのステージで大きくタイムを失いました。デイ1最後を飾るフィゲイラ・ダ・フォスのスーパーSS(1.93kmターマック)では、オジエとエバンスがベストタイムを分け合い、ソルベルグは4番手タイムながら首位を守り切りました。
大きなクラッシュや深刻なマシントラブルは発生せず、初日はクリーンな走行が目立ちました。ただし、トップ5が7.5秒以内というハイレベルな僅差バトルとなり、グラベル本格戦らしい緊張感に包まれました。

1位:Oliver Solberg(Toyota Gazoo Racing GR Yaris Rally1 99号車)
SS2でベストタイムを記録して首位に立ち、3.4秒差でデイ1を終えました。「クリーンに走って楽にいきました。サービスがないので何も触りたくなかった」と冷静に振り返っています。グラベル復帰戦で最高のスタートを切りました。
2位:Adrien Fourmaux(M-Sport Ford Puma Rally1)
SS1でトップタイムを奪う快走を見せましたが、SS2で逆転され2位。ソルベルグを猛追する位置につけています。
3位:Sébastien Ogier(Toyota Gazoo Racing GR Yaris Rally1 1号車)
SS1でバランスに苦しみ出遅れましたが、SS2でセットアップを調整して挽回。SS3でも好タイムをマークし3位に浮上しました。「理想的とは言えないスタートでしたが、大きなタイムロスなく終えられました。明日以降さらに良いフィーリングを見つけたい」とコメントしています。
4位:Thierry Neuville(Hyundai Motorsport i20 N Rally1)
SS2で2番手タイムを記録する安定した走り。最終SSでハーフスピンを喫したものの、トップから7.4秒差の4位をキープしました。
5位:Elfyn Evans(Toyota Gazoo Racing GR Yaris Rally1 33号車)
1番手スタートの不利を跳ね返しSS1で2番手。全体的に堅実な走行で5位につけました。「出走順トップなのに後続がそれほど速くなかったことに驚きました。タイム差はまだ小さいので明日が大事です」と手応えを語っています。
6位:Sami Pajari(Toyota Gazoo Racing GR Yaris Rally1 5号車)
シェイクダウン2番手と好調でしたが、本番ではマシンバランスに自信を持てず6位。「ベストなスタートとは言えませんでした。明日セットアップを調整します」と改善を誓いました。
7位:Dani Sordo(Hyundai Motorsport i20 N Rally1)
序盤からトップ争いに加わり、マシンの感触に手応えを感じながら7位で初日を終えました。
8位:勝田 貴元(Toyota Gazoo Racing GR Yaris Rally1 18号車)
出走順の影響をそれほど受けず8位でフィニッシュ。「少し奇妙なスタートでしたが、それほど悪くありませんでした。フィーリングを改善する必要があります」と明日の調整に意欲を見せました。
9位:Josh McErlean(M-Sport Ford)
10位:Jon Armstrong(M-Sport Ford)
M-Sport Ford勢も上位に食い込み、中団争いを盛り上げています。
競技2日目となる5月8日(金)のデイ2は、コインブラの東側エリアで「モルターグア」「アルガニル」「ロウザン」「ゴーイス」という、ラリー・ポルトガルの定番ステージをアルガニルでの20分間のリモートサービスを挟んで走行した後、マトジニョスへと戻ります。そのうち、SS8ゴーイスだけが1回のみの走行となります。7本のステージの合計距離は96.22km。リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は601.28kmが予定されています。