クロアチア・ラリー2026のデイ2は、波乱の展開となった一日でした。ホストタウンのリエカから東側の古都カルロヴァツ周辺を舞台に、8本のステージ(合計115.96km)を走行。路面は基本的にドライでしたが、午後のリピートステージではコーナーカットにより大量の石や泥、グラベルが路肩から掻き出され、非常に滑りやすくパンクリスクの高い過酷なコンディションとなりました。
デイ1で首位に立っていたサミ・パヤリ(Toyota GR Yaris Rally1)が午前中は安定した走りでリードを守っていましたが、午後のSS14(Generalski Stol – Zdihovoの再走)で路面の悪化によりタイヤにダメージを負い、交換のために約2分をロス。これにより首位から一気に3位へ後退しました。同じステージでは勝田貴元(Toyota GR Yaris Rally1)も左フロントタイヤの空気圧低下で約1分30秒のタイムロスを喫しましたが、首位を守りきったティエリー・ヌービル(Hyundai i20 N Rally1)に肉薄する2位を維持。多くのドライバーがタイヤトラブルに見舞われる中、ヌービルはトラブルを回避してリードを1分14.5秒まで広げました。
また、アドリアン・フォルモー(Hyundai i20 N Rally1)は午前最後のSS12でコースを外れ、コンクリートポールに接触して左リアを破損。リタイアを余儀なくされました(日曜のスーパーサンデーに向けて修復予定)。エヴァンスとソルベルグはデイ1のリタイアから再出走し、ソルベルグが6ステージでベストタイムを記録するなど速さを発揮。エヴァンスもSS16でベストタイムをマークするなど、明日のボーナスポイント獲得に向けた準備を進めました。
1位: Thierry Neuville / Martijn Wydaeghe(Hyundai i20 N Rally1)
午前中はパヤリに迫りつつ2位を維持。午後のトラブル多発ステージを冷静に走り切り、SS14でリードを奪取。トラブルを回避した経験豊富な走りが光り、1分14.5秒のリードを築きました。「最近難しい走りが続いていたので、クルマのフィーリングが良いのは久しぶりです。リードを奪えてチームにとっても特別な気持ちです。明日は最後尾スタートで難しいですが、首位を守って勝利を目指します。」
2位: Takamoto Katsuta / Aaron Johnston(Toyota GR Yaris Rally1)
午前中に一時2位へ浮上し、午後もSS13でベストタイムを記録するなど積極的に攻めました。SS14でパンクの影響を受けつつも忍耐強く走り、2位をキープ。明日の逆転の可能性を残しています。「自信を持ってプッシュできる区間は攻め、リスクが高いところはペースを落としました。SS14は石が多くパンクのリスクが高かったですが、2位につけています。明日はクレバーに走りたいと思います。」
3位: Sami Pajari / Marko Salminen(Toyota GR Yaris Rally1)
デイ1から首位を守り、午前中も12.4秒のリードを維持する安定した走りを見せました。しかしSS14でスローパンクチャーにより約2分のロスを喫し、3位へ後退。依然として表彰台圏内です。「すべてが快適にコントロールできていただけに、本当に悔しいです。ステージは過酷で、自分たちだけが問題を抱えたわけではありません。まだ表彰台圏内にいるので、明日はどこまで戦えるか様子を見ます。」
4位: Hayden Paddon / John Kennard(Hyundai i20 N Rally1)
デビュー戦ながら安定した走りを続け、SS14でフロントタイヤのパンクを喫したものの最小限のロスで切り抜け、4位を固めました。チームメイトのフォルモーリタイア後も冷静に対応。「午後は特にSS14がサバイバルでした。多くのドライバーがパンクしましたが、ポイント圏内をキープできて良かったです。明日は車を無事にゴールさせたいと思います。」
5位: Yohan Rossel / Alexandre Dunand(Lancia Ypsilon HF)
WRC2リーダーとして総合5位に位置。トラブルを避けながら着実に走行を続けました。
6位: L. Rossel / G. Mercoiret(Citroën C3)
安定した走りで6位をキープ。
7位: R. Korhonen / A. Viinikka(Toyota GR Yaris Rally2)
WRC2クラス3位相当の走りで総合7位に浮上。
8位: N. Gryazin / K. Aleksandrov(Lancia Ypsilon HF)
9位: A. Cachón / B. Rozada(Toyota GR Yaris Rally2)
WRC2クラス5位相当で総合9位。
10位: R. Daprà / L. Guglielmetti(Škoda Fabia RS)
競技最終日となる12日、日曜日のデイ3は、リエカの南東エリアが戦いの舞台になります。アドリア海北部のクヴァルネル湾に向かう2本の新ステージを、ミッドデイサービスおよびタイヤフィッティングゾーンを挟むことなく各2回走行。4本のステージの合計距離は57.46km、リエゾン(移動区間)を含む総走行距離は275.15kmと、3日間で最短の一日となります。そのうち、SS18の再走ステージとなる最終のSS20は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。
| Pos | Driver / Co-Driver | Car | Time / Gap |
|---|---|---|---|
| 1 | T. Neuville / M. Wydaeghe | Hyundai i20 N Rally1 | 2:20:20.8 |
| 2 | T. Katsuta / A. Johnston | Toyota GR Yaris Rally1 | +1:14.5 |
| 3 | S. Pajari / M. Salminen | Toyota GR Yaris Rally1 | +1:46.4 |
| 4 | H. Paddon / J. Kennard | Hyundai i20 N Rally1 | +3:28.2 |
| 5 | Y. Rossel / A. Dunand | Lancia Ypsilon HF | +5:14.1 |
| 6 | L. Rossel / G. Mercoiret | Citroën C3 | +6:17.3 |
| 7 | R. Korhonen / A. Viinikka | Toyota GR Yaris Rally2 | +6:32.8 |
| 8 | N. Gryazin / K. Aleksandrov | Lancia Ypsilon HF | +6:45.8 |
| 9 | A. Cachón / B. Rozada | Toyota GR Yaris Rally2 | +6:56.2 |
| 10 | R. Daprà / L. Guglielmetti | Škoda Fabia RS | +7:52.4 |