ACROPOLIS RALLY GREECEは、WRC(FIA世界ラリー選手権)の第8戦として2026年6月25日から28日にかけて開催されます。ルートラキを拠点とする今年の大会は、17本のスペシャルステージ(SS)で構成され、競技距離は323.31km、総走行距離は約1,488kmに及びます。このラリーは「ラリーの神々(Rally of the Gods)」と称される伝統あるイベントで、岩が多く散らばる荒れたグラベル路面、高温多湿の気候、急峻な地形が特徴です。クルマやタイヤ、選手に極めて過酷な条件を課すことで知られています。
ラリーはここしばらく、中央ギリシャのラミアがメインのホストタウンを務めてきましたが、今年はアテネの西、約80kmに位置するルートラキがラリーの中心に。風光明媚なコリントス湾に面したこのシーサイドリゾートにメインのサービスパークが置かれるのは、2013年大会以来となります。
ラリーは25日(木)の午前中にサービスパークの近くでシェイクダウンが行われ、同日の夜7時過ぎから競技がスタート。アテネ近郊のエリニコン地区に新たに設けられた特設ステージで、1.86kmのスーパーSSが1本行われます。その後、ラリーカーはルートラキに移動してサービスを受けた後、コリントス港から船でコリントス湾を渡りイテアへと移動。
26日(金)のデイ2はイテアを起点にギリシャの中央部で、リバディアでのリモートサービスを挟んで6本のステージが行われます。そのうち2回走行するのはSS4/6「スティリ」のみとなるため、路面がドライの場合は出走順が早いドライバーたちにとって不利なコンディションとなることが予想されます。また、デイ2のステージは合計129.22kmと4日間でもっとも長い距離を走行する一日となります。
競技3日目となる27日(土)のデイ3は、ルートラキのサービスパークを中心に、有名なコリントス運河によって本土と隔てられたペロポネソス半島で6本のステージを走行。そのうちSS9「コリネス」とSS10/13「メナロ・マウンテン」はWRCでは初走行となり、SS8/12「ギムノ」は2013年大会以来初めて使われます。また、SS9とSS11「ケファラリ」は1回のみの走行となります。
ラリー最終日となる28日(日)のデイ4は、サービスパークの東から北にかけてのエリアで2本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。そのうち最終のSS17「ルートラキ2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが付与される「パワーステージ」に指定されています。ラリーは4日間で17本のステージを走行し、その合計距離は323.31km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1488.63kmとなります。
Toyota GAZOO Racing WRT
前戦ラリージャパンで1-2-3-4フィニッシュを達成し、マニュファクチャラー選手権でリード。5台のGR Yaris Rally1で参戦します。エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組、オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン組、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組、サミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組です。
• エルフィン・エバンス
「ラリージャパンで優勝できて最高でしたが、後半戦はグラベル続きで厳しい戦いになると理解しています。ギリシャは特に金曜日のステージが攻略しにくいですが、チームと共にフィーリングとペースを向上させてベストを尽くします。」
• セバスチャン・オジエ
「アクロポリスはヒストリックなイベントで、過去に優勝経験があります。ルートラキに戻る新ステージが楽しみです。前回のポルトガルで優勝に迫ったので、ギリシャでは目標を達成したいと思います。」
• オリバー・ソルベルグ
「ポルトガルで2位と好結果だったので、その流れを維持したいです。アクロポリスは過酷ですが、全力を尽くします。」
• 勝田貴元
「本当に過酷なラリーです。昨年も暑さが厳しく、今年も体調と準備を万全に。チームと協力して良いフィーリングとペースを見つけ、良い結果を残せるよう全力を尽くします。」
• サミ・パヤリ
「グラベルに戻る今、この勢いを維持したいです。アクロポリスは過酷ですが、クリーンに走れれば良い結果を出せると思います。」
Hyundai Shell Mobis World Rally Team
グラベルを得意とし、過去に複数勝利・表彰台の実績があります。ティエリー・ヌービル/マルティン・ワイダエヘ組、アドリアン・フルモー/アレックス・コリア組、ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ組が主力です。チームはテストで信頼性・耐久性を強化。高温・岩対策として強化サスペンションやアンダーボディプロテクションを施します。
• アドリアン・フルモー
「勝利が必要です。グラベルで競争力を発揮します。パンク回避、グリップ読み、コンプレッション対応が課題です。出走順が後ろの方がクリーンラインの利点がありますが、タイヤ摩耗やルーズロックに注意。昨年3位でしたが、もっと上を目指します。」
• ティエリー・ヌービル
「グラベル連戦で競争力があることを証明してきました。勝利が目標です。新たな道路ですが、経験を活かしてシャープに走ります。」
• ダニ・ソルド
「ギリシャは大好きなラリーです。過酷ですが、忍耐とタイヤマネジメントが鍵。過去に好結果を出しているので、今回こそ勝ちたいと思います。」
M-Sport Ford World Rally Team
ジョシュ・マクレーン/エオイン・トレイシー組、ジョン・アームストロング/シェーン・バーン組、マルティンス・セスクス/レナールス・フランシス組、ジュールダン・セルデリディスがFord Puma Rally1で参戦します。生存とクリーンランを重視した戦略です。
• ジョシュ・マクレーン
「アクロポリスは常にタフです。良いロードポジションを活かし、トラブルを避ければチャンスがあります。グラベルに戻れて嬉しいです。」
• ジョン・アームストロング
「温度が高く、シングルパスステージが多いのでレッキが重要。タフですが、着実に走ればポジティブな結果が期待できます。」
• マルティンス・セスクス
「昨年は初めてで学びが多かったです。今年は新ステージもあり、改善して良いパフォーマンスを発揮したいです。」
| 年 | ドライバー / コ・ドライバー | 車両 |
|---|---|---|
| 2025 | Ott Tänak / Martin Järveoja | Hyundai i20 N Rally1 |
| 2024 | Thierry Neuville / Martijn Wydaeghe | Hyundai i20 N Rally1 Hybrid |
| 2023 | Kalle Rovanperä / Jonne Halttunen | Toyota GR Yaris Rally1 Hybrid |
| 2022 | Thierry Neuville / Martijn Wydaeghe | Hyundai i20 N Rally1 |
| 2021 | Kalle Rovanperä / Jonne Halttunen | Toyota Yaris WRC |