
11月26日(水)から29日(土)にかけて、中東のサウジアラビアで初開催される、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第14戦 ラリー・サウジアラビア。
今シーズンのWRCは開催イベントが昨年よりも1戦増え、新たに3つのイベントがシリーズに加わりましたが、ラリー・サウジアラビアもそのひとつです。サウジアラビアでのWRC開催は今回が初となるため、ドライバーにとっては新たなるチャレンジとなります。
前戦のラリージャパン終了時点で、ドライバー選手権で首位を守ったエバンスと2位オジエの差は3ポイントに縮まり、選手権3位のロバンペラを含むTGR-WRTの3名のドライバーがタイトル獲得の権利を持っています。
ラリーのホストタウンとなるサウジアラビア西部の大都市ジッダは、11月の下旬でも最高気温が30度を越える日があるため、クルマには熱対策が求められます。
また、ラリー・サウジアラビアのステージの路面はその大部分がグラベルとなり、山岳地帯、火山地帯、そして砂漠地帯など様々なエリアの道を走行します。ステージの一部は比較的路面が硬くスムースで、ハイスピードな区間もあると予想されます。一方で、砂漠エリアの道は軟らかく、岩が転がる荒れた路面もあります。そのようなキャラクターはステージによっても変わるため、クルマのセットアップとドライビングの両面で、スピードと信頼性のバランスをとるアプローチが求められます。
ラリーは他のWRCイベントよりも少し早く、26日の水曜日から走行がスタート。まず午前11時過ぎから全長4.29kmのステージでシェイクダウンが行なわれ、その日の夜8時35分からSSS1としてサーキットの近くで5.22kmのターマックステージ「ジャミール・モータースポーツ・スーパースペシャル1」が行われます。
グラベル路面での本格的な戦いは27日(木)の朝から始まり、デイ2としてサービスパークの北側エリアで、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。一日の終わりには、SSS1の再走ステージをSSS8として走ります。
競技3日目、28日(金)のデイ3は、サービスパークの東側エリアが舞台に。3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走り、その合計距離は141.72kmと4日間で最長です。
ラリー最終日となる29日(土)のデイ4は、サービスパークの北側エリアで3本のステージを走行。そのうち、SS15の再走ステージとなる最終のSS17は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に設定されています。ラリーは4日間で17本のステージを走行し、その合計距離は319.64km。リエゾンも含めた総走行距離は1221.45kmが予定されています。





