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RallyFunJapan | タイトル争いは僅か1ポイント差 WRC 2025 Rally Saudi Arabia DAY2

ラリー・サウジアラビアの金曜日は、ジッダのサービスパークの東側エリアで、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行、その合計距離は134.34kmと4日間で最長の一日でした。引き続き天気は良く、日中の最高気温は33度前後まで上昇。路面は一日を通してドライコンディションが保たれました。この日のステージは非常に荒れた路面が多く、とくに再走ステージでは地面に埋まっていた鋭い石が掻き出され、クルマとタイヤにとって非常に厳しいコンディションになりました。

マルティンス・セスクスは、金曜日の過酷な展開でアドリアン・フルモーがタイムペナルティにより首位から4位に転落したため、ラリー・サウジアラビアの決勝日となる土曜日に首位でスタートする事になりました。この結果で、2025年FIA世界ラリー選手権のタイトル争いはわずか1ポイント差の闘いになります。

ステージ上では、フルモーがSS14を走り終えた時点で、セクスに対してわずか2.4秒のリード、ティエリー・ヌービルに対しては5.8秒の僅差で首位を守った状態でした。このステージではパンクにより首位が何度も入れ替わる展開となっていました。しかし、フルモーとコ・ドライバーのアレックス・コリアは、サービス前のテクニカルゾーンであるTC14Aに1分早く到着したため、60秒のタイムペナルティを科せられてしまいました。

このペナルティによりセクスが首位に再浮上し、ヌービルと勝田貴元がそれに続いています。フルモーは現在4位でトップから57.6秒遅れとなってしまいました。

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それは数多くのドラマに満ちた一日の締めくくりとなりました。フルモーは朝、6.0秒のリードでスタートしましたが、オープニングループで2.9秒まで差を縮められ、午後のウム・アル・ジェレムの2度目の走行でさらに事態が急変しました。M-Sportフォードのエース、セクスが驚異的な8秒差のステージ優勝でラリー首位を奪取しましたが、その勢いはワディ・アルマトウィまで。左後輪のパンクによりリム状態で辛うじてフィニッシュまで車を走らせたため、約1分を失う事になりました。

フルモーもトラブルに見舞われ、フロント左タイヤのパンクでペースを落とさざるを得ませんでしたが、i20 N Rally1を走らせ続け、わずかな差で再び首位に、しかしその後のタイムペナルティにより順位が逆転。

混乱は二人の争いをはるかに超えて他のドライバーにも広がっていました。ループの早い段階で、表彰台争いに絡んでいたサミ・パヤリとオット・タナクの両者が、30.58kmのウム・アル・ジェレムで停止を余儀なくされ、タイヤ交換を迫られています。パヤリは3位から7位に転落、タナクは5位からトップ10圏外に後退。この遅れがヌービルと勝田に追い上げの機会をもたらし、両者とも自身のタイヤトラブルを乗り越えて、現在セスクスに次ぐ暫定表彰台ポジションに浮上しています。


しかし、より深いドラマはタイトル争いを中心に展開しました。エルフィン・エヴァンスは、SS11 でパンクを修理するために停車し、90 秒以上の遅れを取り、この日を 8 位で終え、初タイトルの望みが大きく遠のいてしまいました。

チームメイトであるセバスチャン・オジェ(ラリー開始時点で3ポイント差の2位)は、SS14の最終キロメートルで右後輪のパンクに見舞われるまで、徐々に優位なポジションを築きつつありましたが、このトラブルでわずか0.2秒差でカッレ・ロバンペラに5位を明け渡す結果となりました。それでもなお、オジェは暫定で1ポイント差のチャンピオンシップ首位を維持しており、最終日に最大10ポイント、さらにウルフ・パワーステージのポイント獲得の可能性が残されています。

ステージ優勝でこの日を締めくくったロバンペラは、オジェを抜き5位に浮上。一方、パヤリは序盤の遅れから7位まで順位を回復した。エヴァンスは8位、グレゴワール・ミュンスターとオリバー・ソルベルグが激しいトップ10争いを行っています。


ラリー最終日は、サービスパークの北側エリアで3本のステージを走行。そのうち、全長33.28kmのSS16は今大会のステージとなります。また、SS15の再走ステージとなる最終のSS17は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に設定されています。3本のステージの合計距離は65.86km。リエゾンも含めた総走行距離は225.90kmが予定されています。

End of day three (Friday):
1 Mārtiņš Sesks/Renārs Francis (Ford Puma Rally1) 2h43m20.1s
2 Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe (Hyundai i20 N Rally1) +3.4s
3 Takamoto Katsuta/Aaron Johnston (Toyota GR YARIS Rally1) +41.5s
4 Adrien Fourmaux/Alexandre Coria (Hyundai i20 N Rally1) +57.6s
5 Kalle Rovanperä/Jonne Halttunen (Toyota GR YARIS Rally1) +1m12.6s
6 Sébastien Ogier/Vincent Landais (Toyota GR YARIS Rally1) +1m12.8s
7 Sami Pajari/Marko Salminen (Toyota GR YARIS Rally1) +1m34.8s
8 Elfyn Evans/Scott Martin (Toyota GR YARIS Rally1) +3m52.6s
9 Grégoire Munster/Louis Louka (Ford Puma Rally1) +6m13.4s
10 Oliver Solberg/Elliott Edmondson (Toyota GR Yaris Rally2) +7m26.7s

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