
6月5日(木)から8日(日)にかけて、地中海に浮かぶ美しきイタリアのサルディニア島を戦いの舞台に開催される、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦「ラリー・イタリア・サルディニア」
前戦ポルトガルに続き荒れたグラベルでの「ラフグラベルラリー」ですが、路面はポルトガルとやや異なり、非常に硬いベースを目の細かい砂が覆っているのが大きな特徴です。また、気温も摂氏30度を越えることが多く、クルマ、タイヤ、選手にとっては厳しいコンディションとなります。ステージは比較的速度域が高いにも関わらず、道幅は全体的に狭く、岩や木が道のすぐ脇に迫ります。そのためミスに対するマージンは少なく、精度の高いドライビングが求められます。また、1本のステージを1回目に走る時は路面に砂が多いため、出走順が早いドライバーたちにとっては非常に不利なコンディションに。しかし、何台かのクルマが走り砂が掃き飛ばされると硬い岩盤が露出するなど、コンディションは大きく変化します。
ラリーの中心となるサービスパークは、昨年のアルゲーロから、島北東部の都市オルビアへと移動。1年おきにサービスパークを交代する方式が定着しています。
ラリーは、圧縮された特殊なフォーマットが採用された昨年大会と異なり、より一般的なスケジュールに戻り、まず木曜日の午後にオルビアでシェイクダウンが行われ、競技は翌日金曜日の朝からスタート。非常に過酷なSS2/5 “Telti-Calangianus-Berchidda”ステージを含め、デイ1として3本のステージを、オルビアでのミッドデイサービスを挟んで各2回走行します。
土曜日のデイ2も同様のフォーマットとなり、やはり3本のステージを、オルビアでのミッドデイサービスを挟んで各2回走行。3本のステージは2025年開催に向けて調整され、その合計距離は121.60kmとデイ1よりも1km弱長く、3日間で最長のステージ距離を走る一日となります。
最終日となる日曜日のデイ3は、2本のステージを各2回走行する最短の一日。2013年にガッルーラという名前で使われたステージがサン・ジャコモ-プレビと名前を変えて12年ぶりに復活。3本のステージの後にはオルビアでサービスが設定され、その後、タヴォーラ島の壮大な海の景色が楽しめるSS14の再走ステージとなるSS16ポルト・サン・パオロでラリーはフィナーレを迎えます。なお、SS16はトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に設定されています。
ラリーは3日間で16本のステージを走行し、その合計距離は320.08km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は、1191.44kmが予定されています。
Recent winners
2024 | Ott Tänak/Martin Järveoja | Hyundai i20 N Rally1 Hybrid |
2023 | Theirry Neuville/Martijn Wydaeghe | Hyundai i20 N Rally1 Hybrid |
2022 | Ott Tänak/Martin Järveoja | Hyundai i20 N Rally1 |
2021 | Elfyn Evans/Scott Martin | Toyota Yaris WRC |
2020 | Dani Sordo/Carlos del Barrio | Hyundai i20 Coupe WRC |