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RallyFunJapan | WRC 2025 Rally Islas Canarias プレビュー

2025年のWRCは、3つの新しいラリーが年間カレンダーに加わりますが、4月24日(木)から27日(日)にかけて、スペインのカナリア諸島で開催される、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第4戦「ラリー・イスラス・カナリアス」はその最初のイベントとなります。

ラリーの舞台は「グラン・カナリア島」。大西洋に浮かぶ、北西アフリカ沖のスペイン領カナリア諸島を構成する島のひとつであり、漁業の基地や美しいビーチリゾートがあることで知られています。

ラリー・イスラス・カナリアスの前身となるイベントは1977年に初めて開催され、以降、スペイン国内ラリー選手権や、ERC(ヨーロッパ・ラリー選手権)の一戦として行われてきました。そして49回目となる今年は、いよいよWRCのシリーズ入りを果たし、島北東部の都市ラス・パルマスのサービスパークを基点とするターマック(舗装路)ラリーとして行われます。スペインでのWRC開催は2022年の「ラリー・スペイン」以来となりますが、本土の北東部コスタ・ドラダ(黄金海岸)を舞台としていた過去の大会とは大きく異なる場所での戦いとなります。

なお、ティエリー・ヌービルとアドリアン・フルモー、ミュンスター、パヤリは、このアイランド・ラリーの経験があり、ヌーヴィルはインターコンチネンタル・ラリー選手権で2度優勝、フルモーは2020年のERCで優勝、またミュンスターは2020年に、パヤリは4年前にこのイベントに出場しており、ステージの性質や特徴についてある程度の知識を持っています。

ラリー・イスラス・カナリアスのステージは島の広い範囲に展開し、その多くがアップダウンの激しい山岳地帯を走行します。全体的に非常にツイスティなコーナーが続き、片側は岩壁、片側はガードレールやガードストーンに囲まれたスリリングなセクションも多くあります。路面は全体的にスムーズで、一部に溶岩石を含む舗装が施された路面は摩擦力が非常に高いため、グリップレベルは安定しています。しかし、そのためタイヤへの負荷はかなり大きく、ドライバーはタイヤの摩耗を上手くコントロールしながら走る必要があります。また、島しょ部という立地により、天候の急変も予想されます。ラリーはラス・パルマスがホストタウンとなり、サービスパークはグラン・カナリア・スタジアムの隣接地に設けられます。

最初の走行セッションであるシェイクダウンは24日木曜日の午前中に行なわれ、同日の夜9時から始まるセレモニアルスタートでラリーは開幕。競技は翌日の25日金曜日から始まります。

金曜日のデイ1は、島の中心部に設けられた3本のステージを、サービスパークでのミッドデイサービスを挟んで各2回走行。

26日土曜日のデイ2は島の北部が主舞台となり、3本のステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行。その後、一日の終わりにはラス・パルマスでスーパーSSとして1.80kmのショートステージが行なわれ、バスケットボール・アリーナのコート内もステージとして走行します。7本のステージの合計距離は124.08kmとなり、デイ2は3日間で最長の一日となります。

最終日となる27日、日曜日のデイ3は島の南側エリアが舞台となり、2本のステージを各2回走行。その間にはレーシングカート・サーキットでスーパーSS、SS16「コスタ・カナリア」が行われます。SS15の再走ステージとなる、最終のSS18「マスパロマス2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。

18本のステージの合計距離は301.30km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1082.20kmが予定されています。

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