
ラリー・フィンランドのDAY2は、サービスパークが置かれるユバスキュラの南西エリアが戦いの舞台に。「バスティラ」「パイヤラ」「レウストゥ」という定番の3本に、新しい「パルッコラ」を加えた4ステージを、ミッドデイサービスを挟んで各2回走行。8本のステージの合計距離は142.16kmと最長でした。土曜日は雲が多い朝となり、やがていくつかのステージでは雨が降り、多くの路面がウェットコンディションに。雨の量により路面のグリップは大きく変化し、一日を通して非常にトリッキーな路面での戦いが続きました。
前日、金曜日総合2位のティエリー・ヌービルに4.9秒差をつけてトップに立ったロバンペラは、午前の4ステージのうち3ステージでベストタイムを刻み、ヌービルとの差を14.7秒に拡大。SS14「レウストゥ1」は彼にとって、WRC通算250回目のベストタイムを記録した記念すべきステージになりました。
総合4位につけていた勝田貴元は、表彰台をかけて総合3位のアドリアン・フォルモーと僅差の戦いを展開。SS13では2番手タイムを記録しました。また、その後方では前日の不利な出走順から開放されたオジエとエバンスがペースアップ。オジエは、パヤリを抜き総合5位に順位を上げ、パヤリは総合6位に後退しました。
ミッドデイサービスを経て始まった午後の再走ステージの1本目、SS15は強い雨によりグリップが大幅に低下。このステージではオジエがベストタイムを刻み、3番手タイムのエバンスがパヤリを抜き総合6位に。続くSS16は一転、土煙が立つドライコンディションでの戦いとなり、パヤリがベストタイムを記録。また、総合2位のヌービルと総合3位のフォルモーがタイヤのエアーを失い大きく後退。その結果、首位ロバンペラを筆頭に総合2位勝田、総合3位オジエ、総合4位エバンス、総合5位パヤリと、TGR-WRTのドライバー全員がトップ5につけることになり、TGR-WRTはトップ5を独占したままこの日を終えました。
Kalle Rovanperä
自分たちとチームにとって、非常に良い一日でした。今日の午後は、多くの場所がトリッキーなコンディションでしたが、うまくペースをコントロールすることができました。クルマのフィーリングは少し良くなり、大きなリスクを冒さなくても良いタイムを出すことができたのは、良い兆候です。このような過酷なステージで戦うことになる日曜日は、きっと難しい一日になるでしょう。全員がハードにプッシュすると思いますし、もちろん自分も確実に勝利を狙っていきますが、チャンピオンシップのために、できるだけ多くのポイントを獲得する必要もあります。
勝田貴元は、ヒュンダイの不幸により 2 位を継承し、2 月のラリー・スウェーデン以来の最高順位を祝う準備を整えています。しかしながら、わずか 6.8 秒差で 3 位に続く 8 度の世界チャンピオン、セバスチャン・オジェのプレッシャーにさらされています。さらにオジェも、チームメイトのエルフィン・エヴァンスに 1.5 秒差しかありません。
エヴァンスは、現在のポイントリーダーであるオット・タナックがトップ 10 圏外に低迷しているため、チャンピオンシップの首位奪還に弾みをつけています。
タナクは金曜日の事故により 5 分間のペナルティが課せられ、スーパーサンデーとウルフパワーステージのポイントのみを狙うこととなりました。

ヌービルとフルモーは損害を最小化するモードに突入、パヤリに対しても1分以上遅れています。
Thierry Neuville
当然ながら、私たちは非常に失望しています。ここでの良い結果がチャンピオンシップ争いに復帰する可能性があったのですが、パンクによりその希望は消えてしまいました。明日は全力で挑みますが、私たちのポジションと後方車両同士の争いにより、困難な状況になるでしょう。
Adrien Fourmaux
今日は本当にイライラする午後でした。ティエリーと私どちらも同じコーナーでパンクしてしまいました。チームにとって本当に残念な結果です。そのため、私たちの唯一の目標はスーパーサンデーのポイント獲得に全力を尽くすことです。天候は乾燥する見込みなので、後方の車はよりクリーンなラインを走れるでしょう。しかし、昨年はこのステージで大きなギャップがあったため、最善を尽くしてできる限りのことを試みます。
M-Sport Fordのマーティンシュ・セスクスは、SS15で雨によるフロントガラス曇りにより2分間の路肩停止を余儀なくされ、この遅延により、ラトビアのセスクスは、チームメイトのジョシュ・マクアーランとグレゴワール・ミュンスターの後塵を拝し、10位に後退しています。
ラリー最終日となる8月3日(日)は、ユバスキュラの南西エリアで「オウニンポウヤ・デイ」として、今大会最長となる23.98kmの「オウニンポウヤ」のステージのみを、ミッドデイサービスを挟むことなく2回走行。ラリー・フィンランドでもっとも人気が高いこのステージの2本目、SS20はトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に設定されています。また、最終日のみの合計タイムで順位を競う「スーパーサンデー」では、最大5ポイントを獲得することができます。2本のステージの合計距離は47.96km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は220.67kmとなります。
1 Kalle Rovanperä/Jonne Halttunen (Toyota GR YARIS Rally1) 2h01m28.8s
2 Takamoto Katsuta/Aaron Johnston (Toyota GR YARIS Rally1) +36.1s
3 Sébastien Ogier/Vincent Landais (Toyota GR YARIS Rally1) +42.9s
4 Elfyn Evans/Scott Martin (Toyota GR YARIS Rally1) +44.4s
5 Sami Pajari/Marko Salminen (Toyota GR YARIS Rally1) +59.2s
6 Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe (Hyundai i20 N Rally1) +1m54.7s
7 Adrien Fourmaux/Alexandre Coria (Hyundai i20 N Rally1) +2m23.7s
8 Josh McErlean/Eoin Treacy (Ford Puma Rally1) +3m28.3s
9 Grégoire Munster/Louis Louka (Ford Puma Rally1) +4m27.9s
10 Mārtiņš Sesks/Renārs Francis (Ford Puma Rally1) +4m38.7s





