
ラリー・ポルトガルの競技3日目デイ2は、サービスパークの東から東北にかけてのエリアで、3本のステージをマトジニョスでのミッドデイサービスを挟んで各2回走行。一日の最後には「ロウサダ」のラリークロスサーキットでスーパーSSが行なわれ、全部で7本のステージを走行し、その合計距離は122.92kmでした。前日に続き天気は良く、路面は概ねドライコンディション。しかし朝のステージは湿っているところも多く、グリップを得にくいコーナーも少なくありませんでした。
パワーステアリングの故障によってオット・タナクの待望の勝利の望みが打ち砕かれた後、セバスチャン・オジェがラリー・ポルトガルのオーバーナイトで驚きのリードを保っています。
金曜日の朝からグラベル・ヒュッテをリードしていたタナクは、苦しいスタートを切ったが、3連続ステージ優勝を果たし、2桁のアドバンテージを築き上げていましたが、この日最後のこのラリーで最も距離の長いステージですべてが台無しになってしまいました。
22.10kmのステージの途中でパワーステアリングに問題が発生、タナクは45秒以上の遅れを喫し、せっかく築いたリードを失い、総合3位に転落してしまいました。この日の大半をタナクの後方で過ごしていたオジェが、突如としてトップに立ち、 8度の世界チャンピオンに輝いたオジェは、27.6秒差で日曜日を迎える事になりました。
Sébastien Ogier
今日もまたタフな一日でした。朝のステージは楽しむことができましたが、午後はとても深い轍ができるなど非常にラフなコンディションになったので、トラブルなくコース上に留まり続けるためには大変な努力が必要でした。ですので、こうして一日を終えることができて嬉しく思います。リードを奪う方法としては望ましいものではありませんでしたし、オィットを気の毒に思います。しかし、これもまたこのスポーツの一部ですし、特に今日の様なラフなコンディションでは起こり得ることです。明日はまだ長く厳しい日曜日が待っているので、ただ自分の仕事に集中し、最後まで走り切らなければなりません。
Ott Tänak
パワーステアリングの喪失は突然だった。ステージはまだ岩盤が多く、荒削りだった。だから他にできることはなかった。今朝の最初のステージはあまり良くなかった。でもそのあとは、何かピンとくるものを見つけることができた。今日のドライビングは本当に楽しかった。ペースをコントロールし、グリップも良かった。 明らかに、我々の問題は非常に不運だった、だが、明日もまだ戦いは続く。
カッレ・ロバンペラは4番手からスタートしたが、午前中に勝田貴元をパスし3位タナクと8.5秒差の2位に浮上した。
勝田は午後になるとペースが落ち、最終ステージで4位に浮上したヒュンダイのティエリー・ヌービルの後塵を拝し、2.2秒遅れの5位。
チャンピオンシップ・リーダーのエルフィン・エヴァンスは、今日もまた厳しい戦いを強いられ、サミ・パヤリに次ぐ総合7位に沈んだ。 金曜日の開幕戦でタイムを失ったエバンスは、土曜日はスタートポジションを上げたもののリズムをつかむのに再び苦戦。
ジョシュ・マッケレアンは、オープニング・ステージでMスポーツ・フォードの同僚、グレゴワール・ミュンスターを抜いて8位に浮上。 このチーム内対決は28.5秒差で終了した。
50台以上のエントリーを集めたRally2車両の戦いは、GR Yaris Rally2でWRC2にエントリーする、オリバー・ソルベルグが首位をキープ。WRC2クラス2番手グリーンスミスとの差を50.1秒に拡げ、総合でも10位の座を守りました。
ラリー最終日となる18日(日)は、サービスパークの北西エリアで「パレーデス」、「フェルゲイラス」、大ジャンプで人気の「ファフェ」という3本のステージを、サービスを受けることなく各2回走行。最終ステージとなるSS24ファフェ2は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが付与される「パワーステージ」に指定されています。6本のステージの合計距離は72.16km。リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は410.67kmとなります。
End of day three (Saturday):
1 Sébastien Ogier/Vincent Landais (Toyota GR YARIS Rally1) 3h01m4.7s
2 Kalle Rovanperä/Jonne Halttunen (Toyota GR YARIS Rally1) +27.6s
3 Ott Tänak/Martin Järveoja (Hyundai i20 N Rally1) +36.1s
4 Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe (Hyundai i20 N Rally1) +44.6s
5 Takamoto Katsuta/Aaron Johnston (Toyota GR YARIS Rally1) +46.8s
6 Sami Pajari/Marko Salminen (Toyota GR YARIS Rally1) +1m58.4s
7 Elfyn Evans/Scott Martin (Toyota GR YARIS Rally1) +2m15.9s
8 Josh McErlean/Eoin Treacy (Ford Puma Rally1) +4m13.2s
9 Grégoire Munster/Louis Louka (Ford Puma Rally1) +4m41.7s
10 Oliver Solberg/Elliott Edmondson (Toyota GR Yaris Rally2) +7m07.5s