
10月16日(木)から19日(日)にかけて、ドイツ、チェコ、オーストリアのヨーロッパ三カ国を舞台に開催される、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第12戦「セントラル・ヨーロピアン・ラリー」
5月の第5戦ラリー・ポルトガルから、9月の第11戦ラリー・チリにかけて、2025年のWRCはグラベル(未舗装路)ラリーが7戦続きました。しかしシーズン終盤はセントラル・ヨーロピアン・ラリー、11月のラリージャパンと2戦連続でターマックラリーが開催され、タイトル争いにおいて非常に重要な局面を迎えます。
セントラル・ヨーロピアン・ラリーは2023年に初めてWRCとして開催され、ドイツ、チェコ、オーストリアの三ヶ国を舞台とするダイナミックなコンセプトのラリーとして注目を集めてきました。サービスパークは、2年ぶりにドイツ南東部バイエルン州の都市「パッサウ」に戻り、三カ国を駆け巡る戦いの中心地となります。ステージの特徴は国や地域によって大きく異なり、この時期は天気が大きく変わりやすいことから、雨、泥、落ち葉によって路面が非常に滑りやすくなる事が予想されます。
ラリーは16日(木)にパッサウのバート・グリースバッハ周辺でシェイクダインが行なわれ、午後からデイ1として同エリアで競技がスタート。「ゴルフ&テルメ」という12.83kmのステージをSS1、2として2回走行し、パッサウのサービスで一日を終えます。
競技2日目の17日(金)はパッサウのサービスパークを起点に、三カ国のステージをミッドデイサービスを挟むことなく各2回走行。日中にはチェコの「カプリツェ」に設定されたタイヤフィッテイングゾーンで、簡易な整備作業が実施されます。
競技3日目となる18日(土)のデイ3はドイツで1本、チェコで2本の計3ステージを、クラトヴィ(チェコ)でのタイヤフィッテイングゾーンを挟んで各2回走行しパッサウのサービスで一日が終了。6本のステージの合計距離は103.64kmと、4日間で最長の距離を走行します。
ラリー最終日となる19日(日)のデイ4は、ドイツとオーストリアが舞台に。SS15とその再走ステージSS17「ビヨンド・ボーダーズ」は、その名が示すように今年も国境を越えるステージです。また、SS16の再走となるオーストリア国内でのSS18「ミュールタール2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に設定されています。
ラリーは4日間で18本のステージを走行し、その合計距離は306.08km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は、1457.55kmが予定されています。
現在マニュファクチャラー選手権でトップに立っているTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、2番手のHyundai Motorsportに対して125ポイントのリードを築いています。今回のセントラル・ヨーロピアン・ラリーを終えた時点で120ポイント以上のリードを維持することができた場合、2戦を残して5年連続となるマニュファクチャラーズ・タイトルを獲得が決定します。
また、ドライバーズ・タイトル争いも激しさを増しており、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamチームのドライバー3人が選手権ランキングのトップ3につけています。ランキング首位のオジエと、選手権2位エバンスとの差は僅か2ポイント。そして選手権3位のロバンペラは、首位のオジエと21ポイント差とやや厳しい状況にあります。
また、エバンスのコ・ドライバーであるマーティンは、セントラル・ヨーロピアン・ラリーでWRC出場200戦目を迎える見通しです。
Recent winners
| 2024 | Ott Tänak/Martin Järveoja | Hyundai i20 N Rally1 Hybrid |
| 2023 | Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe | Hyundai i20 N Rally1 Hybrid |





