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RallyFunJapan | トヨタ9回目のタイトル確定 WRC 2025 Central European Rally DAY3

セントラル・ヨーロピアン・ラリーの最終日は、ドイツとオーストリアで4本、合計77.78kmのステージが行なわれました。そのうちSS15とその再走ステージであるSS17「ビヨンド・ボーダーズ」はドイツとオーストリアの国境を越えて走行。また、SS16の再走となるオーストリア国内でのSS18「ミュールタール2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に設定されました。日曜日のステージは早朝3度前後とかなり冷え込みましたが、朝から青空が広がり、路面は全体的にドライコンディションとなりました。

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カッレ・ロバンペラがセントラル・ヨーロピアン・ラリーを制し、Toyota Gazoo RacingをFIA世界ラリー選手権(WRC)のメーカーズタイトル5連覇に導くとともに、接戦となっているドライバーズタイトル争いがさらに混迷する事になりました。

ロバンペラは土曜日、悪天候の中チームメイトのセバスチャン・オジェがクラッシュしたことで首位に立つと、その後は得意の冷静さでリードを管理し、43.7秒差で優勝を飾りました。

これによりカナリア諸島とフィンランドでの勝利に続くロバンペラは今季3勝目、トヨタの9度目のメーカーズタイトルを確定させました。これはシトロエンの8回を抜き、ランチャが持つ10回に次ぐ2位の記録になっています。

豊田 章男 (TGR-WRT会長)

チームのみんな、5年連続のマニュファクチャラーズタイトルをありがとう。

チーム代表代行を務めてくれたユハをはじめ、ドライバー、コ・ドライバー、エンジニア、メカニック、その他すべてのスタッフ、そしてファンの皆さまに心からの感謝の言葉を伝えたいと思います。ありがとうございました!

ユハが走ってくれていたセリカの時代も合わせると通算9回目のタイトル獲得となります。しかしながら「通算10回のチャンピオン」「6年連続のチャンピオン」を成し遂げたランチアには及んでいません。そんなランチアが来年からWRC2に戻ってくるという投稿を目にしました。ランチアの皆さまと一緒にラリーができたらと勝手にワクワクしています。(ランチアに乗っていたこともあるユハは、きっと私以上にワクワクしているんじゃないでしょうか?)

あと2戦。次は待望のラリージャパンです。ラリージャパンに向け、私の気持ちは前回から変わりません。スポット参戦ながらチャンピオンを狙うセブ、悲願のタイトル獲得を狙うエルフィン、最後のWRCをチャンピオンで飾ろうとするカッレ、、、3人のドライバー達に、とにかく気持ちよく走ってもらいたい、、、ただ、それだけです。チームのみんなは、ドライバー達が楽しく走れる環境を丁寧に準備してあげてください。それだけ、よろしく頼みます。


その背後では、エルフィン・エヴァンスが、1 日にわたる追い上げの末、ウルフ・パワーステージでオット・タナックから 2 位を奪いました。SS17(ビヨンド・ボーダーズ 2)で、タナクがティエリー・ヌービルがクラッシュした橋で同様に失速。エバンスは最終ステージに向けて 1.1 秒の差まで差を縮めることに成功。さらに最終ステージの最後の数キロで 5.6 秒の差をつけ、トヨタの 1-2 フィニッシュを決定づけました。なお、今大会はコ・ドライバーのマーティンにとってWRC出場200戦目だったため、ポジティブな週末となりました。

土曜日のケプリーステージでアンダーステアにより木に衝突したオジェのクラッシュで、ラリーとドライバーズチャンピオンシップの両方が混迷。フランス人ドライバーは、エヴァンスに 2 ポイントの差をつけてパッサウに到着したが、この事故により、ウェールズ人ドライバーが 13 ポイントの差をつけて再びランキングトップに立ちました。スーパーサンデーとウルフパワーステージで獲得可能な最大ポイントを獲得したオジェは、最終2戦を控えてロバンペラと並んでいます。これはWRC現代史において最も接戦のタイトル争いとなっています。

勝田貴元はタナクに17.5秒差の4位で有望な週末を締めくくりました。一方、アドリアン・フルモーはアンダーステアに苦しみながらもi20 N Rally1でトップ5入りを果たしています。ルーキーのサミ・パヤリは6位で再び印象的な走りを見せ、これで5戦連続のポイント獲得となりました。

その後方では、ジョシュ・マッカーリーンとグレゴワール・ムンスターがM-Sportフォード・プーマの両車を完走させ、マッカーリーンは総合7位で自己最高タイの成績を収めました。

新たにWRC2チャンピオンに輝いたオリバー・ソルベルグはトヨタGRヤリス・ラリー2で8位、チェコのスター選手ヤン・チェルニーとフィリップ・マレシュがトップ10を締めくくっています。


WRC次戦は、11月6日(木)から9日(日)にかけて、日本の中部地方で開催される第13戦「ラリージャパン」です。WRCカレンダー復帰4年目となる日本ラウンドは、今年も愛知県豊田市の「トヨタスタジアム」にサービスパークが置かれ、愛知と岐阜の両県でターマックのステージが行われます。今年はトヨタスタジアム内でのスーパーSSは設定されず、新たに豊田市の街中から河川敷までを走行するスーパーSSが設けられました。ラリージャパンのステージは全体的に道幅が狭く、ツイスティなコーナーが連続します。また、11月は落ち葉が多く、毎年のように降雨もあるなど、場所によっては路面が非常に滑りやすいのが特徴です。

PROVISIONAL FINAL CLASSIFICATION, CENTRAL EUROPEAN RALLY
1 Kalle Rovanperä/Jonne Halttunen (Toyota GR YARIS Rally1) 2h36m20.1s
2 Elfyn Evans/Scott Martin (Toyota GR YARIS Rally1) +43.7s
3 Ott Tänak/Martin Järveoja (Hyundai i20 N Rally1) +49.3s
4 Takamoto Katsuta/Aaron Johnston (Toyota GR YARIS Rally1) +1m06.8s
5 Adrien Fourmaux/Alexandre Coria (Hyundai i20 N Rally1) +2m04.6s
6 Sami Pajari/Marko Salminen (Toyota GR YARIS Rally1) +2m13.9s
7 Josh McErlean/Eoin Treacy (Ford Puma Rally1) +5m48.8s
8 Oliver Solberg/Elliott Edmondson (Toyota GR Yaris Rally2) +8m56.2s
9 Jan Černý/Ondřej Krajča (Škoda Fabia RS Rally2) +10m51.1s
10 Filip Mareš/Radovan Bucha (Toyota GR Yaris Rally2) +11m21.2s
29 Sébastien Ogier/Vincent Landais (Toyota GR YARIS Rally1) +49m40.9s
(Results as of 17:00 on Sunday, for the latest results please visit www.wrc.com)

2025 FIA World Rally Championship for drivers after round 12:
1 Elfyn Evans 247 points 
2 Sébastien Ogier 234 
3 Kalle Rovanperä 234
4 Ott Tänak 197
5 Thierry Neuville 166
6 Takamoto Katsuta 110
7 Adrien Fourmaux 96
8 Sami Pajari 79
9 Oliver Solberg 64
10 Grégoire Munster 26

2025 FIA World Rally Championship for manufacturers after round 12:
1 TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team 632 points
2 Hyundai Shell Mobis World Rally Team 464
3 M-Sport Ford World Rally Team 176
4 TOYOTA GAZOO Racing WRT2 127