ラリー・イタリア サルディニアの最終日は、サービスパークの北側エリアが戦いの舞台に。2本のステージを各2回走行し、その合計距離は39.30kmという、3日間で最短の一日でした。最終日もアルゲーロ周辺は天候に恵まれ、路面コンディションはドライ。気温は日中23度前後まで上がりました。最終日のステージは海に近く、目の細かな砂状のグラベルに覆われた、荒れた路面での戦いとなりました。
首位で最終日をスタートしたオジエは、前日のデイ2終了時点で総合2位のオィット・タナック(ヒョンデ)に17.1秒差をつけていたことから、確実性を重視した走りで3本のステージを走行。6.2秒のリードを保った状態で最終のパワーステージを迎えました。
通常であれば問題なくリードを守り切れるタイム差でしたが、オジエはステージ終盤の荒れた路面でタイヤから空気が抜け始めペースダウン。2番手タイムを刻んだタナックから6.4秒遅れの6番手タイムとなり、結果的に0.2秒差でタナク優勝。
0.2秒はWRCの最終結果における最小タイム差で、偶然にも2011年にオジエが、トヨタチーム代表のラトバラをヨルダン・ラリーの最終ステージで逆転し、破った時のタイム差と同一です。
Ott Tänak
今、いろいろな感情が渦巻いている。 セブがこのような形で勝利を失うのはとても残念だし、残酷なことだ。 数年前、”安全な “勝利を奪われたときとまったく同じ立場になったことがある。 タフな週末だったけれど、このような好成績で終えることができてうれしい。 シーズンも後半戦に入り、間違いなく勝負はついている。 いつもなら楽しみにしている高速ラリーもあるし、昨日の午後も楽しむはずだったんだけど、計画通りにはいかなかった。 次のイベントでは、マシンのフィーリングが良くなることを願っている
Sébastien Ogier
今日は路面がかなり荒れているステージがあり、自分たちにはあまり向いていないかもしれないと思っていたので、厳しい戦いになることは予想していました。それでも、確実に勝つための仕事は十分に出来ていたと思いますが、残念ながらフィニッシュまで3kmというところでタイヤから空気が抜け出てしまいました。今回のパワーステージのコンディションは、ここでこれまで経験してきた中で最も過酷で、自分ができることはあまりなかったと思います。このようなことは決して起こるべきではありませんが、それでも最終的にチームが獲得することが可能なポイントには何も影響がありませんでした。この週末の自分自信の戦いに関しては、満足するべきだと思います。モータースポーツは、時に思い通りにいかないものです。次にカムバックする時も、今回のようなレベルのパフォーマンスを維持できるように頑張ります。
Dani Sordo
エルフィンはいい走りを見せ、順調に前進していたので、最後までプッシュしてくれた。 最終ステージでは、とにかく生き残ることに集中した。 表彰台を獲得できたことはとてもうれしい。 この2つのイベントでヒュンダイi20 N Rally1ハイブリッドに戻ってこられたことはとても楽しい。 いいフィニッシュができたことは僕らにとって重要だったし、マニュファクチャラーズ選手権でこのような接戦を繰り広げているチームに貢献できた
WRC次戦は、6月27日から30日にかけて開催される、第7戦「ラリー・ポーランド」です。ポーランドでWRCが開催されるのは2017年以来となり、今回は開催80回目の記念大会となります。ラリーの中心となるのは、前回と同じくポーランド北東部マズールィ地方のミコワイキ。美しい自然に囲まれた、湖水地方の柔らかく砂状の高速グラベル(未舗装路)ステージが戦いの舞台となります。
Final Overall Classification – Rally Italia Sardegna
1 | O. Tänak | M. Järveoja | Hyundai i20 N Rally1 Hybrid | 3:06:06 |
2 | S. Ogier | V. Landais | Toyota GR Yaris Rally1 Hybrid | +0.2 |
3 | D. Sordo | C. Carrera | Hyundai i20 N Rally1 Hybrid | +2:25.8 |
4 | E. Evans | S. Martin | Toyota GR Yaris Rally1 Hybrid | +2:37.8 |
5 | G. Munster | L. Louka | Ford Puma Rally1 Hybrid | +6:42.9 |
6 | S. Pajari | E. Mälkönen | Toyota GR Yaris Rally2 | +7:13.4 |
7 | Y. Rossel | B. Boulloud | Citroën C3 | +7:45.7 |
8 | J. Solans | R. Sanjuan | Toyota GR Yaris Rally2 | +7:52.7 |
9 | M. Prokop | M. Ernst | Škoda Fabia RS | +10:05.4 |
10 | K. Kajetanowicz | M. Szczepaniak | Škoda Fabia RS | +10:09.3 |
2024 FIA World Rally Championship for Manufacturers’ Standings
After round 6
1 | Hyundai Shell Mobis World Rally Team | 269 |
2 | Toyota Gazoo Racing World Rally Team | 256 |
3 | M-Sport Ford World Rally Team | 131 |
2024 FIA World Rally Championship for Drivers’ Standings
After round 6
1 | T. Neuville | 122 |
2 | O. Tänak | 104 |
3 | E. Evans | 104 |
4 | S. Ogier | 92 |
5 | A. Fourmaux | 74 |
6 | T. Katsuta | 52 |
7 | K. Rovanpera | 36 |
8 | D. Sordo | 27 |
9 | E. Lappi | 23 |
10 | G. Munster | 16 |