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RallyFunJapan | WRC 2024 Rally Chile DAY2 雨と霧の中ロバンペラ首位

ラリー・チリ・ビオビオのデイ2はサービスパーク南側、ビオビオ川の西側エリアで3本のステージを各2回走行。その合計距離は139.20kmと、三日間で最長の一日でした。デイ2のグラベル(未舗装路)ステージは全体的によりテクニカルで、タイヤの摩耗にとって厳しい路面が多くあるなど、デイ1とやや異なる特徴を持ち、さらに、雨や濃い霧によって非常に難しいコンディションでの戦いになりました。

カッレ・ロバンペラは、土曜日の午後に濃霧に包まれたステージで、チームメイトのエルフィン・エヴァンスに対し15.1秒のリードを築きラリー・チリ・ビオの首位を奪い、優勝争いを覆しました。

デイ1で総合2位のオィット・タナック(ヒョンデ)に3秒差、総合3位のカッレ・ロバンペラに10.1秒差を築きトップに立っていたエバンスは、デイ2の午前中でも好調を維持。オープニングのSS7でベストタイムを記録しました。一方、ロバンペラはSS8で2番手タイムのエバンスに9.7秒差をつけるベストタイムを刻み、総合2位にポジションアップ。首位エバンスとの差は一気に1.8秒差まで縮まりました。しかし、雨と霧に見舞われたSS9では、朝からタイヤを上手くマネージメントしてきたエバンスがロバンペラよりも9.5秒速く走り、午前中のステージが終了した時点で両者の差は11.3秒に拡がりました。

コンセプシオンでのミッドデイサービスを経て始まった午後の再走ステージは、SS10でエバンスがベストタイムを記録し、ロバンペラとの差を13.6秒に拡大。しかし、続くSS11では濃霧により視界が大幅に悪化し、出走順が遅く霧がさらに濃くなったタイミングで走行したエバンスは、ベストタイムのライバルから24.1秒も遅れることに。その結果、2番手タイムのロバンペラが首位に立ち、エバンスは5.5秒差の総合2位に順位を下げました。ロバンペラは、デイ2最終のSS12でも2番手タイムで走り切り、総合2位エバンスとの差を15.1秒に拡げました。エバンスは、総合2位にポジションを下げるも、総合3位のタナックに対しては差を18.5秒に拡げました。

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Kalle Rovanperä

全体的には、自分たちにとってポジティブな一日でした。フィーリングは、昨日よりも確実に良くなりました。予想通り、午前中はタイヤの摩耗が大きなファクターとなり、最後のステージではループの終わりまでペースを維持するのが大変でした。午後は天候が少し悪くなり、路面が濡れてさらにトリッキーになったので、そこで少し挽回することができました。ラリーカーでこれほど霧が深いコンディションを走るのは初めてでしたが、上手く対処できたと思います。かなり安全に走りながらも、いいペースを維持することができました。明日も長い一日が続きますが、チームのために1-2体制を守った上で、最終日にもできるだけ多くのポイントを獲得することが重要です。

Elfyn Evans

今日の私たちのパフォーマンスには、満足するべきでしょう。午前中のループは、2本目のステージでタイヤをマネージメントしようとして少し慎重になり過ぎたかもしれませんが、上手く走ることができました。しかし、午後は苦戦しました。最初のステージは上手く走れたのですが、2本目ではひどい霧に見舞われ、道路の端すら見えないほどでした。非常に困難な状況で、多くのタイムを失ってしまいました。また、そのステージではソフトタイヤを装着したのですが、性能を十分に発揮させることができませんでした。一方、カッレは路面がより濡れていた最後のステージでソフトタイヤを履き、そのアドバンテージを最大限に活かして素晴らしい走りを見せました。私たちにとってはダブルパンチのようなものでしたが、全体的には上手くいっていますし、明日も同じように頑張ります。

Ott Tänak

グリップの低いコンディションでリアを失い、スピンしてしまったが、幸い、すべて順調で被害はなかった。 昨日は混乱していてタイムが出なかったが、今日は必要なところまでスピードを上げることができなかった。 終盤はまったく逆のコンディションになると予想していたので、本当に難しい判断だった。 ドライバーズ選手権はもう我々次第ではないかもしれないが、マニュファクチャラーズ選手権はまだ厳しい戦いが続いている。


タナクの後方では、ヒュンダイのティエリー・ヌービルが強力なカムバックを果たし、金曜日の6位から43.7秒差の4位でフィニッシュ。 ベルギー人ドライバーのヌービルは、今週中に自身初のドライバーズタイトルを獲得することは難しいが、来月開催されるセントラル・ヨーロピアン・ラリーでは、大きな後退がない限り、タイトルを獲得する可能性は十分に残っています。

エサペッカ・ラッピにとって、またしても厳しい一日となった。 すでにペースが上がっていなかったラッピは、SS11でアーリータイムを記録したために2分のタイムペナルティを受け、さらに悩みが深まった。 ラッピはヒュンダイを駆って総合8位でレースを終えました。その他トップ10にはWRC2でトップを走るニコライ・グリャジンとガス・グリーンスミスが入りました。

Mスポーツ・フォード・プーマRally1 HYBRIDを駆るアドリアン・フルモーも8番手から5番手へと順位を上げました。チームメイトのグレゴワール・ミュンスターとトヨタのルーキー、サミ・パジャリはそれぞれ6位と7位に。

総合9位につけていたオジエは、デイ2オープニングのSS7で2番手タイムを記録。不利な早い出走順にも関わらず、好タイムをマークしました。続くSS8でもオジエは終盤まで速いペースを維持していましたが、岩に当たり右フロントサスペンションを破損。残念ながらデイリタイアとなり優勝争いから脱落しました。


競技最終日となる9月29日(日)のデイ3は、デイ2と同様サービスパークの南側、ビオビオ川の西側エリアが戦いの舞台になります。最終日は一日を通してサービスの設定がなく、2本のステージを各2回走行。その大部分は2019年大会で使用されたステージと重なります。4本のステージの合計距離は54.80kmと三日間で最も短く、SS14の再走となる最終のSS16「ビオビオ2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。

End of day two (Saturday): 

1 Kalle Rovanperä/Jonne Halttunen (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) 2h25m14.3s
2 Elfyn Evans/Scott Martin (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) +15.1s
3 Ott Tänak/Martin Järveoja (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +33.6s
4 Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +43.7s
5 Adrien Fourmaux/Alexandre Coria (Ford Puma Rally1 HYBRID) +1m23.0s
6 Sami Pajari/Enni Mälkönen (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m49.5s
7 Grégoire Munster/Louis Louka (Ford Puma Rally1 HYBRID) +1m50.6s
8 Esapekka Lappi/Janne Ferm (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +5m14.6s
9 Nikolay Gryazin/Konstantin Aleksandrov (Citroën C3 Rally2) +6m28.2s
10 Gus Greensmith/Jonas Andersson (Škoda Fabia RS Rally2) +6m45.0s