
TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)は、1月23日(木)から26日(日)にモナコおよびフランスで開催される、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦「ラリー・モンテカルロ」に、2024年シーズンからさらに強化したドライバーおよびコ・ドライバーのラインナップで挑みます。
7戦へのパートタイム出場ながら4勝を飾った2022、2023年の世界王者ロバンペラが、ハルットゥネンと共に全戦出場にカムバックし、エバンスとマーティン、勝田とジョンストンも全戦に出場します。
2024年、10戦に出場し3勝を獲得したオジエとランデは、2025年もパートタイムの出場となりますが、開幕戦ラリー・モンテカルロには前人未到の大会10勝目を目指しエントリー。ロバンペラ、エバンスと共にマニュファクチャラーズポイント獲得ドライバーとして挑み、勝田はTGR-WRTの4台目として彼ら3人を支えます。
そして5台目のGR YARIS Rally1は若手のパヤリに委ねられます。2024年のWRC2にGR Yaris Rally2で挑みシリーズチャンピオンに輝いたパヤリは、かつて組んでいたサルミネンとのコンビを復活。新たに設けられた「TGR-WRT2」から、初めてトップカテゴリー車両で全戦に出場し、新チームのマニュファクチャラーズポイント獲得にも挑戦することになります。なお、パヤリの車両のリバリーはブラックとホワイトに塗り分けられますが、これはWRCの最高峰を目指す若手ドライバーにチャンスを与えるという、TGR-WRTの姿勢を表わすものだそうです。
2024年にパヤリと最後までWRC2の王座を競ったオリバー・ソルベルグは、2025年のWRC2タイトルを獲得することを最大の目標に、クルマをGR Yaris Rally2にスイッチ。昨年、パヤリを王座に導いたプリントスポーツから、WRC2の7戦にエントリーします。ただし、その7戦以外にもソルベルグはGR Yaris Rally2で出場。彼にとってはWRC2登録外イベントとなりますが、開幕戦ラリー・モンテカルロでクルマへの理解をさらに深めることになります。
また、ソルベルグと同じようにWRC2登録外イベントとなりますが、TGR WRCチャレンジプログラムの小暮ひかると山本雄紀も、GR Yaris Rally2で初めてのラリー・モンテカルロに挑みます。
Jari-Matti Latvala
2024年シーズンが終わったばかりのような気がしますが、今、私たちは多くの新たな側面を持つ新しいシーズンに向けて準備を進めています。ハイブリッドユニットが搭載されなくなり、重量が低減されたことにより、私たちはクルマの最適化とセットアップの適切なバランスを見つけるため一生懸命努力してきました。私自身もこの新しいパッケージのクルマを運転する機会がありましたが、パワーが減少したにもかかわらず、パフォーマンスは以前とほぼ同等で、クルマはむしろ俊敏になったように感じました。また、新たなタイヤサプライヤーであるハンコックの参入も歓迎します。このような様々な変化にドライバーたちがいち早く適応し、限界までプッシュできるようになることを期待しています。
Elfyn Evans (Driver car 33)
新しいシーズンを迎えるにあたり、自分の目標はいつも通り勝利のために全力を尽くすことです。2025年も我々のチームは強力ですし、私自身のターゲットはラリーで勝ち、選手権タイトル獲得のために戦い続けることです。新しいタイヤサプライヤーが参入し、テクニカルレギュレーションもいくつか変更されたため、すべての路面に適応し、学ばなくてはなりませんが、それは誰にとっても同じことです。できる限りベストな仕事をして、可能な限り準備を整える必要があります。
Kalle Rovanperä (Driver car 69)
このチームの一員としてWRCのフルシーズン参戦に復帰するのは素晴らしいことです。一年を通して準備を進め、タイトル獲得を目指して戦うのは、また異なるフィーリングです。昨年は各ラリーで速さを発揮しましたが、今年は一年を通してより一貫性を高めて戦う必要があります。新しいタイヤサプライヤーを迎えるというのは、かなり大きな出来事です。
Sébastien Ogier (Driver car 17)
ラリー・モンテカルロに向けて準備を進めていると、いつもワクワクします。また、TGR-WRTとの関係をさらに一年継続できることを嬉しく思います。この素晴らしいチームで走ることを、私は今でも楽しんでいます。このチームで過ごす年月は、私のキャリアの中で最長ですし、今年はさらに楽しく走れることを期待しています。クルマのパワーが低く抑えられ、重量が軽くなり、新しいタイヤが導入されたことにより、シーズン序盤は分からないことだらけですし、チームとドライバーにとっては、誰がもっとも上手く適応できるかを競う、新たなチャレンジになります。
Takamoto Katsuta (Driver car 18)
新たな期待をもって臨む、新しいシーズンが始まります。今年の自分の一番の目標は、これまでと同じレベルの速さを保ちながらも、より安定した走りをすることです。昨年は自分にとって苦しいシーズンでしたが、チームの大きなサポートを実感し、苦しい状況をどのようにして切り抜けるかなど多くのことを学びました。間違いなく、その経験が自分を強くしてくれたと感じていますし、今年はその経験を活かす年です。
Sami Pajari (Driver car 5)
Rally1車両で臨む初めてのフルシーズンを前に、非常に良いフィーリングを感じています。昨年、その一端を経験しましたが、今から開幕が本当に楽しみです。新しいレギュレーションの導入や新しいタイヤサプライヤーなど、誰もが慣れなければならない新たな要素もありますが、それは興味深く、とてもエキサイティングなことです。これまでのところ、テストでのフィーリングは非常に良好です。