
WRC世界ラリー選手権サファリ・ラリー・ケニア2025の最終日デイ4は、ナイバシャ湖南側の定番ステージ「オセレンゴニ」と「ヘルズゲート」を各2回走行する合計57.40kmで行われました。朝から好天に恵まれ路面は概ねドライでしたが、一部湿った箇所もあり、過酷なアフリカの地形が最後まで選手を試しました。
この日は大きなクラッシュやリタイアはなく、首位を守っていた勝田貴元選手が十分なリードを活かした堅実な走りで優勝を決めました。しかし、デイ3のドラマがすべてを変えました。トヨタ勢1-2-3だった状況から、エルフィン・エバンス選手がSleeping Warriorステージでリアサスペンション破損によりリタイア、オリバー・ソルベルグ選手がリエゾンでクラッチ故障、セバスチャン・オジエ選手が電気系統トラブルでリタイア。サミ・パヤリ選手も高速タイヤトラブルで約5分を失いました。これにより勝田選手がリードを奪い、デイ4を1分25.5秒差でスタート。ヒョンデ勢もオーバーヒートやパンク、アンダーステアなどのトラブルを抱えながら耐え抜き、チームとして2位と4位を獲得しました。
勝田選手はSS17で7番手、SS18で9番手、SS19で8番手、SS20パワーステージで9番手と安全第一で走り切り、2位アドリアン・フォルモー選手に27.4秒差をつけてWRC初優勝を達成。これは1992年のラリー・コートジボワールで優勝した篠塚建次郎選手以来、日本人ドライバー32年ぶりのWRC総合優勝です。サファリ・ラリーでは1995年の藤本吉郎選手以来の日本人ウイナーとなり、トヨタは復活以来6連覇、通算14回目の勝利を飾りました。
1位:勝田貴元 / アーロン・ジョンストン(Toyota GR Yaris Rally1)

デイ4はリードを守る確実走行で全ステージをトラブルなく完走し、因縁のステージで優勝を決めました。「フィニッシュラインを通過した時の気持ちを言葉で表わすのは難しいですが、とにかくクレイジーでした。これまで本当に多くの困難な瞬間を経験してきたので…アーロンとチームの皆に感謝します。」
2位:アドリアン・フォルモー / アレクサンドル・コリア(Hyundai i20 N Rally1)
オーバーヒート問題を抱えながらも4日間耐え抜き、2位で表彰台を獲得。デイ4も慎重に走り、勝田選手に迫る走りを見せました。「4日間の厳しい戦いの末に表彰台に立ててほっとしています。これは大きな結果です。サファリはフィニッシュラインを越えるまで終わらないと何度も言いました。金曜からタイムを挽回しなければなりませんでしたが、土曜朝も問題に直面しました。みんながトラブルを抱える中、私たちはより少なく抑える計画でした。それが達成できて満足です。チームに感謝、特にメカニックの昨日の仕事は信じられません。」
3位:サミ・パヤリ / マルコ・サルミネン(Toyota GR Yaris Rally1)
デイ3のタイヤ故障で遅れたものの、デイ4はトラブルフリーで連続表彰台を獲得しました。「再び表彰台に立つことができて本当に嬉しいです。今回はまさに冒険のような、非常にタフなラリーでしたが…貴元とアーロンの初優勝を、私とマルコは本当に嬉しく思っています。」
4位:エサペッカ・ラッピ / エンニ・マルコネン(Hyundai i20 N Rally1)
アンダーステアと複数パンクに苦しみながらも初めてケニア完走を果たし4位でフィニッシュ。「計画を崩さず走った結果が報われました。ラリー優勝は逃しましたが、初めて完走できました。週末開始時に2位と4位と言われたら喜んで受けました。メカニックのサービスごとの素晴らしい仕事に感謝します。今日は安全第一でゆっくり走り、パワーステージでは少しリズムが出ましたが、とにかくフィニッシュが大事でした。これまでで一番過酷なイベントで、ロードセクションでの修理が多すぎました。木曜日と昨日の泥のコンディションは狂気じみていました。」
5位:ロバート・ヴィルヴェス / ジョナサン・ヴィーロ(Škoda Fabia RS Rally2)
WRC2クラス優勝を果たし総合5位。安定した走りで上位をキープしました。
6位:ガス・グリーンスミス / ジョナサン・アンダーソン(Toyota GR Yaris Rally2)
WRC2クラス2位で総合6位。GR Yaris Rally2の信頼性を示しました。
7位:ファブリツィオ・ザルディバル / マヌエル・デル・オハンネシアン(Škoda Fabia RS Rally2)
デイ3からのポジションを守り、トラブルなく7位で完走。
8位:アンドレアス・ミッケルセン / ジェイコブ・リスターハド(Škoda Fabia RS Rally2)
同様に安定走行で8位をキープ。
9位:ディエゴ・ドミンゲス / ロドリゴ・ペニャテ(Toyota GR Yaris Rally2)
WRC2クラスで堅実に9位入賞。
10位:オリバー・ソルベルグ / エリオット・エドモンドソン(Toyota GR Yaris Rally1)
デイ3リタイアから再出走し、SS19・SS20でベストタイムを記録してパワーステージ優勝。スーパーサンデーも制し最大10ポイントを獲得しました。「今日の目標は、昨日の悔しさを晴らすために最後の力を出し切ることでした…貴元とアーロンがラリーで勝ったことを嬉しく思います。」
WRC次戦は、4月9日から12日にかけて、クロアチアで開催される「クロアチア・ラリー」です。2021年にWRCとして初めて行なわれたこのイベントは、2年ぶりの開催となります。ホストタウンは首都ザグレブから、アドリア海に近い都市リエカへと移動。ターマック(舗装路)のステージは舗装路面のコンディション変化が大きく、グリップが変わりやすいことが特徴です。コースは中高速のコーナーとテクニカルなコーナーがミックスされた、攻め甲斐のあるステージによって構成されています
🏆 Safari Rally Kenya 2025 – Final Overall Classification
| Pos | Driver / Co-Driver | Car | Gap |
|---|---|---|---|
| 1 | Takamoto Katsuta / Aaron Johnston | Toyota GR Yaris Rally1 | 3:16:05.6 |
| 2 | Adrien Fourmaux / Alexandre Coria | Hyundai i20 N Rally1 | +27.4 |
| 3 | Sami Pajari / Marko Salminen | Toyota GR Yaris Rally1 | +4:26.1 |
| 4 | Esapekka Lappi / Enni Mälkönen | Hyundai i20 N Rally1 | +6:07.3 |
| 5 | Robert Virves / Jonathan Viilo | Škoda Fabia RS Rally2 | +11:38.7 |
| 6 | Gus Greensmith / Jonas Andersson | Toyota GR Yaris Rally2 | +12:09.0 |
| 7 | Fabricio Zaldivar / Manuel Der Ohannesian | Škoda Fabia RS Rally2 | +12:20.0 |
| 8 | Andreas Mikkelsen / Jacob Listerhud | Škoda Fabia RS Rally2 | +12:30.7 |
| 9 | Diego Domínguez / Rodrigo Peñate | Toyota GR Yaris Rally2 | +13:28.4 |
| 10 | Oliver Solberg / Elliott Edmondson | Toyota GR Yaris Rally1 | +16:44.5 |
🏆 2026 WRC Drivers’ Championship after Round 3
| Pos | Driver | Points |
|---|---|---|
| 1 | Elfyn Evans | 66 |
| 2 | Oliver Solberg | 58 |
| 3 | Takamoto Katsuta | 55 |
| 4 | Adrien Fourmaux | 47 |
| 5 | Sami Pajari | 32 |
| 6 | Sebastien Ogier | 26 |
| 7 | Thierry Neuville | 25 |
| 8 | Esapekka Lappi | 21 |
| 9 | Robert Virves | 10 |
| 10 | Gus Greensmith | 8 |
🏆 2026 WRC Manufacturers’ Championship after Round 3
| Pos | Team | Points |
|---|---|---|
| 1 | Toyota Gazoo Racing World Rally Team | 157 |
| 2 | Hyundai Shell Mobis World Rally Team | 114 |
| 3 | Toyota Gazoo Racing World Rally Team 2 | 35 |
| 4 | M-Sport Ford World Rally Team | 23 |




