
ホンダ学園と共に佐藤琢磨選手が参戦する Monte-Carlo Historique 2026 の概要、コースの見どころをお伝えします。
このイベントは、WRC Rallye Monte-Carlo(2026年1月22-25日)とは完全に別物の歴史的車両によるレギュラリティラリー(平均速度を厳守する競技)です。Automobile Club de Monaco主催の第28回大会で、2026年は「新時代」のリニューアル版。スタートがWRC 終了直後になり、車両は1911-1986年モデルと従来より拡大(80年代車OK、例: Alfa Romeo Giulia TI (1965)等)、ヘルメット必須、クローズドロード(一般道封鎖)ステージ導入など、参加者要望を反映した大幅変更が特徴で、エントリーは253-254クルー(ドライバー+コドライバー)が28カ国から参集し、イタリア勢は47クルーと過去10年最大となっています。
Rallye Monte-Carlo Historique 2026 スケジュール
主要日程
スタート(少数)
John O’Groats(スコットランド北部)
メインスタート
Bad Homburg(ドイツ)・Barcelona(スペイン)・Monte-Carlo(モナコ)・Reims(フランス)・Turin(イタリア)
全ルート集合
Valence(フランス・Drôme県)
本戦・最終ステージ
- 2026年2月3日〜6日 メインステージ
アルプス山岳路(Drôme/Ardèche地域の雪道・峠)、クローズドロードでのレギュラリティ - 2026年2月6日(金)21:00 最終レグスタート
モナコ発 → 伝説のナイトステージへ - 2026年2月6日〜7日 夜間 伝説ステージ
・SR17: La Bollène-Vésubie – Col de Turini(15.008km、22:28スタート)
・SR18: La Cabanette – Col de Braus(13.669km、23:06スタート) - 2026年2月7日(土)00:25 フィニッシュ
Port Hercule(モナコ港)、ガラディナーで表彰
ルート概要:多都市スタート → Valence集中 → アルプス山岳 → モナコフィニッシュ
Rallye Monte-Carlo Historique 2026 コースの見どころ
冬のアルプスが最大の魅力。雪・氷・霧の予測不能な路面で、歴史的車両の耐久性とドライバーのスキルが試される「冬の女王」らしいルート。クローズドロード導入で安全性向上。
1. スタート〜Valence集中レグ(1/29〜2/2)
John O’Groats(北部冒険ルート)・Bad Homburg・Barcelona・Monte-Carlo・Reims・Turin
長距離移動で旧車のトラブル多発。「旅の始まり」の国際色が強い。
フランス・Drôme県の伝統集結地
パルクフェルメでクルー・車両観察が楽しい。全てのルートがここで合流。
2. メイン山岳ステージ(2/3〜6)
・急坂、ヘアピンカーブ、凍結路面が次々登場
・アイスノート(路面予測)が勝敗の鍵
・クローズドロードで純粋なレギュラリティが可能に
・80年代車両増加でパワフル走行+旧車独特のエンジン音・スライドが魅力
観戦ポイント:村々や峠沿いのスペクテイターエリア。夜間ライトポッドの幻想的な光景が圧巻。
3. 最終ナイトステージ(2/6〜7)
La Bollène-Vésubie → Col de Turini(15.008km、22:28スタート)
標高1607mの「モンテの聖地」。急勾配ヘアピン連発。夜間ライトが山を照らす圧巻の光景。歴史的大逆転劇の舞台。
La Cabanette → Col de Braus(13.669km、23:06スタート)
もう一つの名峠。旧車ゆえのブレーキ・タイヤ限界がスリル満点。
Port Hercule(モナコ港)で華やかに終了 → ガラディナーで表彰
過去エディションの動画やrally-maps.comでルート詳細を予習するとさらに楽しめます!
Rallye Monte-Carlo Historique 2026 注目エントリー選手
元優勝者、レジェンド、著名人が集結。イタリア勢最多。公式発表(2026/1/7版)ベース
Takuma Sato (USA/JPN)
カーナンバー: 1元F1ドライバーでIndy500二度優勝の日本人レーサー。ホンダ学園50周年プロジェクトで学生レストアのHonda Civic RSをドライブ。
日本ファン必見の特別参戦。
Bruno Saby (FRA)
カーナンバー: 381988年WRC Monte-Carlo優勝のフランス人ラリーレジェンド。Renault 5 Turboで復帰。
WRC史に名を刻むベテランの注目復活。
Yves Deflandre (BEL)
カーナンバー: 34レギュラリティラリーの強者で、過去複数優勝経験。Porsche 911 TでTeam Espoir Contre Le Cancer所属。
連覇を狙う有力ベルギーペア。
John Buffum (USA)
カーナンバー: 58 (コドライバー)アメリカンラリーレジェンド、複数SCCAタイトル保有。Ford Escort RS2000 MkIIでJames Blakemoreとペア。
米国ラリー史の象徴的存在。
Calin Popescu-Tariceanu (ROU)
カーナンバー: 226元ルーマニア首相で自動車愛好家。Lancia Fulvia Coupe 1.3 SでPetre Cristea Heritage Rallye Team Romania所属。
政治家としての著名人参戦で話題。
Ruggero Brunori (ITA)
カーナンバー: 40イタリアのベテランラリードライバー。Porsche 911 SCでMirabella Seniorチーム。
イタリア勢(最多)の代表格。
Michel Chabran (FRA)
カーナンバー: 61フランス人シェフでTeam des Chefsリーダー。BMW 323 iで息子とペア、20周年記念参戦。
グルメ界の有名人によるユニークチーム。
Andrzej Banas (POL)
カーナンバー: 59ポーランドのラリー経験者。Lancia Beta MontecarloでTeam Vaincre Le Cancer Avec Espoir。
東欧勢の注目株、チャリティー参加。
情報源:Automobile Club de Monaco公式(2026/1/7版)
全エントリーリストは公式サイトで確認可能
佐藤琢磨選手 × ホンダ学園「Creation 50 Project」
ホンダテクニカルカレッジ関東(ホンダ学園)創立50周年記念プロジェクト。
学生主体で50年前の初代Honda Civic RSをレストアし、佐藤琢磨選手がRallye Monte-Carlo Historique 2026(カーナンバー1)でドライブ。
学校初の国際ラリー参戦で、技術力アピールとグローバル人材育成を目指す。
使用車両
- 車種: 初代Honda Civic RS (SB1型、1975年式) – 2台をラリー仕様にレストア。歴史的車両として1911-1986年モデルの規定に適合。
- Car 1: 「Sunset-go」 (サンセットオレンジ色) – 佐藤琢磨選手が運転。コドライバー: KAWASHIMA Sota (JPN)。
- Car 2: 「Madrid-go」 (マドリッドレッド色) – もう1台の参戦車両
- 改造・仕様: 純正新品パーツなしのため、ボディ腐食修復、再塗装、シャシー洗浄・再塗装、エンジンメンテナンス、電装ハーネス点検・修復、ラリー用追加機器搭載(電気系統強化)。9月車検取得後、信頼性確保。スタート都市: Reims (フランス)。
これまでの苦労(全体を通じたテーマ)
- 50年落ち車両の老朽化 – 新品パーツ入手不可で、「壊したら終わり」の極限緊張感。ボルト折れや部品破壊リスクが常に付きまとう。
- 深刻な腐食と修復 – 塗装剥離後に「恐怖」級のダメージ露呈。へこみ・錆を一つずつ手作業で直す忍耐が必要。
- 電装系の難航 – 古いハーネスの劣化・断線が多く、ラリー機器追加との整合が課題。信頼性確保に何度もテスト。
- 環境要因(梅雨) – 高湿度で錆防止が急務。作業ペース調整を余儀なくされ、学生のイライラと焦りがピークに。
- 「正解のない」作業の連続 – マニュアルだけでは解決せず、学生同士の議論・試行錯誤・協力が鍵。チームワークが試され、精神的な成長を促した。
- 学生主体のプレッシャー – 教員監督下だが判断は学生次第。世界舞台への責任感が重くのしかかり、モチベーションとストレスが交錯。
詳細タイムライン(2025年)
| 時期 | 主な活動 | 苦労・エピソード |
|---|---|---|
| 3月13日 | プロジェクト正式キックオフ。全学生向けにラリー・モンテカルロ・ヒストリック参戦を発表。有志学生の募集開始。 | 「学校が国際ラリーに?」という驚き。学生たちの期待と不安が混じり、ボランティア参加の覚悟を決めるきっかけに。 |
| 3月26日 | 佐藤琢磨選手がホンダ学園関東校に来校。レストア前車両(Sunset-go & Madrid-go)を直接検査。学生にアドバイスと激励。 | 琢磨選手の「君たちの手で歴史を作ろう」の言葉に感動。学生のモチベーションが一気に高まるが、同時にプレッシャーも増大。 |
| 4月 | 本格分解スタート(電装班: 燃料タンク空け、錆びボルト除去、灯火・ステアリング・配線・インパネ分解。ボディ班: 全塗装剥離。シャシー班: 足回り剥離・再塗装準備。エンジン班: 分解・整備開始)。 | 「壊したら終わり」の緊張感で、手が震える作業。班リーダー(Haruna: Sunset-go、Shota: Madrid-go)の報告会で進捗共有し、互いの苦労を共有。 |
| 5月 | 塗装剥離完了 → 腐食・へこみ修復開始。電装ハーネスを板に広げて状態確認・修復計画。シャシー部品洗浄・再塗装。 | 剥離後の腐食露呈に「これ直せるの?」という絶望。学生の深い思考と協力が求められ、夜遅くまでの議論が日常に。 |
| 6月(梅雨期) | 湿度対策優先。剥離金属の長期露出を避け、修復作業を慎重に進める。各班の連携強化。 | 湿気で錆が進行しやすい環境。作業ペースを落とさざるを得ず、焦りとイライラがピーク。チームワークで乗り越え、絆が深まる。 |
| 7月〜8月 | 電装ハーネス修復・ラリー用電気系統強化(追加機器搭載)。エンジン・シャシー再組立。全体の信頼性向上作業。 | 古い配線と現代機器のマッチング難航。「もう無理かも」の声が出るが、試行錯誤で突破。学生の成長を実感する時期。 |
| 9月 | 車検取得成功。公道走行可能な状態に到達。最終調整とテスト準備。 | 長かった修復の集大成。学生全員で歓喜の瞬間。「ここまで来れた」という達成感が、残りのモチベーションに。 |
| 9月下旬〜10月上旬 | 実走行テスト実施。埼玉→北海道 約1900kmの長距離耐久ランで信頼性を検証。 | テスト中の潜在トラブル発見・修正。トラブルゼロ達成で自信爆発。世界舞台への準備が整う。 |
| 10月中旬 | 車両を欧州へ船積み(出港)。最終電装作業・ラリー仕様仕上げ完了。プロジェクト報告会。 | 発送までの最終チェックで緊張ピーク。「無事に届きますように」と祈るような心境。学生の努力が結実する感動の締めくくり。 |
2026年1月17日現在:車両は欧州到着済み。本番まであと約2週間。



