地元の英雄がセクト・ラリー・フィンランドで初優勝を狙う
すでに1つのワールドタイトルを獲得し、2度目のFIA世界ラリー選手権の栄冠にますます近づいているカッレ・ロバンペラにとって、人生は順調だ。しかし、ラリーの歴史を何度も塗り替えてきたにもかかわらず、この22歳の若者は一度も地元ラリーフィンランドで勝利したことがない。
セクト・ラリー・フィンランド(8月3日~6日)で開催される第9戦では、ロバンペラがまさにそれを成し遂げようとしている。
トヨタのスターであるロバンペラは、55ポイント差でランキング首位の地元ユヴァスキュラに到着し、先月のラリー・エストニアで同じような高速路面を制して以来、連勝を続けようと意気込んでいる。
「いつもよりエキサイティングで、ファンからの声援も大きい。「同時に、チャンピオンシップのことを考え、せっかく築いたリードを無駄にしないよう、クレバーでなければならない」。
フィンランド中部の森と湖に囲まれた起伏の多いグラベル路では、マシンは時速200kmを頻繁に超える。そのスピード、大きなジャンプ、コーナーに覆いかぶさるようにあるブラインドクレスト(山頂)などから、ペースノートは完璧でなければならず、勤勉なコ・ドライバーたちによってピンポイントで正確に出されなければならない。
このイベントは、ロバンペラにとってだけでなく、彼のトヨタ・ガズー・レーシング・チーム全体にとっても里帰りとなる。トヨタ・ガズー・レーシングは、開催地の郊外に本拠地を構え、チーム代表のヤリ-マティ・ラトバラがGRヤリスを1台追加して参戦する。
WRCで最も経験豊富なドライバーであるラトバラは、引退後210回目のWRCラリーをスタートする。トヨタの豊田章男会長は、エルフィン・エバンスと勝田貴元を含む4台で参戦するチームの監督を務める。
「ラリー・フィンランドはチームにとっていつも特別な機会だ。「ドライバーとしての目標は、何よりもまずその経験を楽しむことだ」。