
イタリアの自動車メーカー、ランチア(Lancia)は、同ブランドのラリー史において最も象徴的なドライバーの一人であり、先日惜しまれつつ85歳でこの世を去ったサンドロ・ムナーリ(Sandro Munari)氏に対し、深い哀悼の意を表するとともに、その偉大な功績を改めて称えました。
ラリー界の巨星落つ
「ドラゴ(龍)」の愛称で世界中のファンから親しまれたムナーリ氏の訃報を受け、ランチアのCEOであるルカ・ナポリターノ氏は、「サンドロ・ムナーリ氏の逝去は、モータースポーツ界にとって大きな損失です。彼がいなければ、ランチアがラリーの世界を支配し、伝説となることはなかったでしょう」と述べ、ブランドの歴史を形作った英雄の死を悼みました。
モンテカルロの王者と伝説のマシン
ムナーリ氏のキャリアは、ランチアを象徴する2つの名車と共に黄金期を迎えました。
• フルビア・クーペ 1.6 HFでの歴史的勝利

1972年、ムナーリ氏は「フルビア・クーペ 1.6 HF」を操り、モンテカルロ・ラリーで劇的な勝利を収めました。この勝利は、ランチアの名を世界的なラリーの主役に押し上げる決定的な瞬間となりました。
• ストラトスによる黄金時代の確立

その後、彼はラリー専用マシン「ストラトス」のハンドルを握り、1974年から1976年にかけてランチアに3年連続のWRC(世界ラリー選手権)メーカータイトルをもたらしました。さらに1977年には、現在のドライバーズタイトルに相当する「FIAカップ・フォー・ラリードライバーズ」の初代王者に輝いています。
永遠に生き続ける「勝利の精神」
ランチアは現在、ブランドの再興(ルネッサンス)を掲げ、新型「イプシロン」を筆頭に新たな時代へと歩みを進めています。ナポリターノCEOは、ムナーリ氏が体現した「卓越性」「情熱」「勝利の精神」は、彼が亡き後もブランドのDNAとして脈々と受け継がれていくことを強調しました。
ムナーリ氏はランチアで通算7勝を記録し、そのうち4勝を過酷なモンテカルロで達成しました。彼が築き上げた輝かしい歴史と技術への情熱は、未来のランチア車を開発する上での重要なインスピレーションの源であり続けます。
稀代のドライバー、サンドロ・ムナーリ氏のご冥福を心よりお祈り申し上げます。




