2026年FIA世界ラリー選手権(WRC)の最終戦となるRally Italia Sardegna(10月1〜4日)で、Hyundai Shell Mobis World Rally Teamにダニ・ソルドが復帰します。今回の注目ポイントは、ソルドが新たに迎えるコドライバー、パトリシア・サイスのWRCデビューです。
ダニ・ソルドのサルデーニャでの強さと復帰の意味
Hyundai Motorsportは、サルデーニャでこれまで7勝を挙げてきた得意イベントです。ソルド自身もこのラリーで2勝を記録しており、さらに3位フィニッシュも2回あるなど、特別な相性を発揮してきました。43歳のベテランは「秘密はない。ただ好きなラリーだ。道路はテクニカルで狭く、いつもうまくやれる。2勝と素晴らしい思い出がある。サルデーニャは特別なエネルギーをくれる」と語っています。
昨年は欠場したものの、ステージはほぼ把握しており「戻れて本当に嬉しい。最終戦で少し寂しい気持ちもあるが、モチベーションは高い」と意欲を示しています。狭い道と路肩の石が特徴のサルデーニャでは、わずかなミスが大きな結果につながりやすい点が最大の課題だといいます。
HyundaiのWRCスポーティングディレクター、アンドリュー・ウィートリー氏も「ダニは2度の優勝者で、厳しいコンディションを乗り越える経験と能力が大きな後押しになる」と期待を寄せています。
新コドライバー・パトリシア・サイスの軌跡とWRCデビュー
ソルドの隣に座るのは、1998年10月6日生まれのパトリシア・サイス(スペイン・サンタンデール出身)です。WRCスタート数は0。今回が初挑戦となります。
サイスは同僚の影響でコドライバーを始め、2020年に地元カンタブリア地方のラリースプリントでデビューしました。競技に本格的に取り組み始めた後、電力会社の事務職を辞めてコドライブに専念。現在は畜産と動物衛生の勉強と両立しています。カンタブリア・ジュニア選手権で複数回優勝し、アレックス・エスパニョールと組んでスペイン国内やADAC Opel GSE Rally Cupで活躍。その後、ソルドと組む機会が訪れました。
二人は2025年にポルトガルのRali Terras d’Aboboreiraで初共演し、Hyundai i20 N Rally2で総合2位。この経験を基に、今回のWRCデビューが実現しました。サイスは現在もスルハエン・ペルニアとスペインアスファルトラリー選手権に出場中で、タイトル争いに絡んでいます。
ソルドは新パートナーについて「パトリシアとは以前に何戦か走っていて、本当に上手だった。ペースノートがとても明確で、自分がより集中して運転できる。キャンディドがいないのは寂しいが、今も連絡を取り良い関係を保っている」と説明しています。
目標と今後の予定
ソルドが設定する目標は明確です。「勝つか、少なくとも表彰台に上がることだけを狙う」。
Rally Italia Sardegna後には、10月8〜11日のRallylegend(サンマリノ)でも二人のコンビが続きます。Hyundai i20 N Rally1をドライブし、非競技のLegend Starsカテゴリーに出場した後、日曜日のMemorial Bettegaに挑みます。ソルドは2023年にもこのイベントに参加した経験があります。
Hyundaiにとっては、i20 N Rally1の現行世代最後のレースでもあります。このマシンは15勝や数多くの表彰台、2024年のドライバーズタイトルをもたらした一台で、チームは「少し寂しいが、サルデーニャで締めくくれるのは良いことだ」と語っています。
ダニ・ソルドの経験と、パトリシア・サイスの新鮮な視点がどのように化学反応を起こすのか。最終戦サルデーニャで、二人の挑戦がどのような結果を生むのか、注目が集まります。