WRC ACI RALLY MONZA 2020 AFTER SS13
デイ1、デイ2とモンツァ・サーキットの敷地内を舞台に戦われてきたラリーは、デイ3で初めてサーキットを離れ、ベルガモの北側に広がる山岳地帯でターマック(舗装路)ステージが行われました。デイ3は、本来ならば3本の山岳ステージを各2回走行し、その後サーキット内のステージを1本走行するスケジュールでした。しかし、クラッシュした車両がコースを塞いだ事と、大雪により、SS10とSS12はキャンセルされました。山岳ステージは朝から雨が降り続き路面はウェット。標高が高いエリアでは残雪や降雪もあり、ラリー・モンテカルロを思い出させるトリッキーなコンディションになりました。
ドライバーランキング1位のエバンスは、SS11の積雪区間で右コーナーを曲がりきれずコースオフし、デイリタイアとなりました。その結果ドライバータイトルに最も近いのがオジェに。
エバンスは、自身がコースオフした場所の路面が非常に滑りやすく危険な場所だったため、コースサイドに立ちオジエを含む後続のライバルに対し注意を喚起。スポーツマンとして正しい行動をとりました。幸いにしてクルマのダメージは大きくなく、エバンスは日曜日に再出走を予定しているそうです。
Evans said:「午後から本格的に雪が降り始め、非常に厳しいコンディションになりました。午後最初のステージは途中まで順調に進んでいましたが、その後ストップしてしまいました。2本目のステージでは途中まで非常に良い走りができていたのですが、雪が降り始めたことで路面が変化する所が雪で隠れて見えず、足もとをすくわれました。ペースノートにはその路面変化をちゃんと記していたのですが、グリップレベルの変化は予想以上に大きく、次のコーナーまでに速度を落とすことができませんでした。もちろん、このような事になってしまい本当に残念です。それと同時に、マニュファクチャラー選手権を争っているチームに対して、申し訳ない気持ちでいっぱいです。それでもドライバーズタイトル争いはまだ完全に終わったわけではありません。希望の光は消えていないので、明日も戦い続けます。たとえ可能性が低くても、最後まで絶対に諦めません。 」
2位ソルドはマニファクチャラーを優先する様です。「昨日のコンディションを見たときはもうすごかったので、もっと悪いと思っていました。 正直なところ、今日は少し時間を失った本当に悪いステージが1つありました。 2番目のループが始まったとき、私は後ろにいたので、おそらく私たちはより悪い状態でしたが、私は文句を言うことができません。 エルフィンとスコットがステージで引退するのを見るのは残念でしたが、私たちに減速するよう警告してくれた彼らに感謝しています。 雪はトリッキーで、午後のステージ(SS12)をキャンセルするのは正しい決断でした。 明日は、メーカーのタイトルを確保することに重点を置き、安全に運転できるようにします。 このような状況では、何かが起こるのは簡単すぎます。 私たちが完全に抜け出すことができたとしても、安全にそれが一番いいでしょう!」
1 Sébastien Ogier/Julien Ingrassia (Toyota Yaris WRC) 1h47m47.2s
2 Dani Sordo/Carlos del Barrio (Hyundai i20 Coupe WRC) +17.8s
3 Ott Tänak/Martin Järveoja (Hyundai i20 Coupe WRC) +22.1s
4 Esapekka Lappi/Janne Ferm (Ford Fiesta WRC) +38.2s
5 Kalle Rovanperä/Jonne Halttunen (Toyota Yaris WRC) +1m10.1s
6 Andreas Mikkelsen/Anders Jaeger (Škoda Fabia Rally2 evo) +3m20.6s
7 Oliver Solberg/Aaron Johnston (Škoda Fabia Rally2 evo) +3m34.9s
8 Jari Huttunen/Mikka Lukka (Hyundai i20 R5) +4m16.6s
9 Mads Østberg/Torstein Eriksen (Citroën C3 R5) +4m49.0s
10 Emil Lindholm/Mikael Korhonen (Škoda Fabia Rally2 evo) +5m06.6s
ラリー最終日となる6日(日)のデイ4は、モンツァ・サーキット内で3本のSSが行なわれます。1本目のSS14「ピーゼロ・グランプリ」は、デイ2とデイ3でも走行した全長10.31kmのステージで、続いて全長14kmの「セラグリオ」を2本連続で走ります。そのうち、今季WRCの最終ステージとなるSS16は、トップ5タイムを記録した選手に対し、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。3本のSSの合計距離は38.31km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は42.73kmとなっています。