2024年のラリー・モンテカルロは、まず24日(水)の夕方にサービスパークが置かれ、ラリーの中心となるフランス南部ギャップの近郊に設定された全長3.28kmのステージでシェイクダウンが行われました。25日(木)の競技初日デイ1は、夕方からモナコのカジノ前でセレモニアルスタートが行われ、モナコ公国皇太子殿下が旗を振ってラリーは開幕を迎えました。
モナコを出発した選手たちは、約169kmのリエゾン(移動区間)を経てギャップ周辺の山岳ステージへ。オープニングステージのSS1「トアール/サン=ジェニ」は、午後8時35分スタートのナイトステージとなりました。気温は例年よりもやや高かったため雪や氷は少なく、ターマック(舗装路)の路面は概ねドライコンディショとなりました。続く2本目のSS2「ベイヨン/ブレジエ」は湿っているセクションも多く、路面はかなり滑りやすい状態でした。
昨年のFIA世界ラリー選手権で準優勝したウェールズ出身のエヴァンスは、ティエリー・ヌービルに15.1秒差をつけて短いオープニングレグを終え、2位以下に対して大きなリードを築きました
Elfyn Evans
とてもいい夜でした。最初のステージではクリーンな走りができましたし、フィーリングに関しても問題ありませんでした。タイヤに大きな負担がかかる、路面の摩擦が大きいステージだったので、グリップを十分に使えているかどうか判断するのは難しかったです。2本目のステージはもう少し複雑で、湿っている路面とつやつやの路面が入り交じっていたため、グリップはかなり低い状態でした。今夜の目的は何よりもクリーンに走り切ることだったので、もちろん満足していますが、ラリーはまだ始まったばかりですし、フィニッシュまで長い道のりです。
SS1ではタイヤのオーバーヒートを心配していたヌービルでしたが、次のステージではオット・タナクを抜いて2番手に。エストニアのチームメイトは、ヒュンダイi20 Nのスロットルが固着するマッピングの問題に苦しんでいました。ヌービルは後に、アンドレアス・ミケルセンと同様に、自分も同様の問題に遭遇していたことを明かしています。
Thierry Neuville
クルマには小さな問題がいくつかあったが、それを解決する自信はある。第1ステージは摩耗が激しかったので、できるだけタイヤを温存するためにクリーンな走りを心がけた。第2ステージはもう少し攻めることができたが、かなり汚れていた。コンディションが変化する難しいステージだった。僕は自分の走りに満足しているが、エルフィンは飛ばしていた。
ラリー・モンテカルロで9回の優勝を誇るセバスチャン・オジェは、トップ3に2台目のトヨタを送り込んだが、エバンスには21.6秒の大差がついてしまいました。
Mスポーツ・フォードのエイドリアン・フルモーは、ラリー1での経験がないにもかかわらず、印象的な走りを見せた。トップから39.0秒差の5位につけていたフルモーは、勝田貴元とグレゴワール・ミュンスターの2人をリード。
スペインのペペ・ロペスは、慣れないシュコダ・ファビアRSラリー2を駆り、新しいコ・ドライバーのダビド・バスケスとともに走ったにもかかわらず、総合9位でWRC2部門をリード。両ステージで優勝し、ニコライ・グリャジンに14.2秒の差をつけています。
競技2日目となる1月26日(金)のデイ2は、ギャップのサービスパークの東側エリアで、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。いずれも良く知られたラリー・モンテカルロの名ステージですが、最後にラリーで使われたのは2020、2021年となります。6本のSSの合計距離は105.72km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は510.65kmとなります。
End of day one (Thursday):
1 Elfyn Evans/Scott Martin (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) 26m12.9s
2 Thierry Neuville/Martijn Wydaeghe (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +15.1s
3 Sébastien Ogier/Vincent Landais (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) +21.6s
4 Ott Tänak/Martin Järveoja (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +22.8s
5 Adrien Fourmaux/Alexandre Coria (Ford Puma Rally1 HYBRID) +39.0s
6 Takamoto Katsuta/Aaron Johnston (Toyota GR YARIS Rally1 HYBRID) +46.3s
7 Grégoire Munster/Louis Louka (Ford Puma Rally1 HYBRID) +1m06.0s
8 Andreas Mikkelsen/Torstein Eriksen (Hyundai i20 N Rally1 HYBRID) +1m08.8s
9 Pepe López/David Vázquez (Škoda Fabia RS Rally2) +1m36.5s
10 Nikolay Gryazin/Konstantin Aleksandrov (Citroën C3 Rally2) +1m50.7s